スーツ・ジャケットの手入れ

衣替えと、防虫カバーのレビュー

投稿日:平成27年(2015) 9月27日

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暑かった夏も終わり、秋物を着たい季節になってきましたが、皆さんは衣替えをしましたか?

先日夏物と秋物の衣替えを行ったのですが、それに合わせ、複数の衣類がまとめて入る防虫カバーを使ってみましたので、レビューをしてみました。



1.衣替えと防虫

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レビューに入る前に衣服の虫喰いと防虫の話を少々。(ご存知の方は飛ばして下さい)

スーツの原料に使われるウールやその他の獣毛はタンパク質から出来ているため、それをエサにする虫(カツオブシムシ科の虫の幼虫が有名)が存在します。特に、軟らかい高級な(良質のウールやカシミアなど)素材を好んで食べ、服にポッカリと穴をあけられてしまいます。

虫は外を出歩いたときに一緒に持って帰ってきてしまうことがあるため、帰宅後のブラッシングが重要になるわけです。しかし、完全に取り切ることは難しく、基本的な対策としては害虫を寄せ付けないように防虫剤を使用します。

一般的には上の写真のように、クローゼットにつり下げるタイプの物や、引き出し用の置くタイプが主流ですが、ウォークインクローゼットや、衣類ラックなど密閉できない環境では、効果を十分に発揮できないことがあります。

 



2.防虫カバーとは?

そこで登場するのが防虫カバーです。防虫カバーは防虫剤がセットになった衣類カバーで、一番的な防虫剤がクローゼット全体を守るのに対して、衣類単体を守ることを主眼にしています。

しかし、衣類の数が多くなると、半年~一年が使用期限の防虫カバーを毎回全て買い換えると費用も馬鹿になりません。そこで、複数の衣服をまとめて収納できる防虫カバーを2製品購入してみました。

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▲ 青いチェックが入った衣類カバーが、一般的な防虫カバー。この写真では、一般的なつり下げ式の防虫剤を使いつつ、良い生地を使ったコートのみに防虫カバーを用いている

 

3.レビュー1:ムシューダまとめて防虫カバー

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ムシューダはエステー株式会社が発売している有名な防虫剤ブランドですが、まずは有名どころを、ということで、購入してみました。Amazonで900円弱でした。

 

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早速中を開けてみると……

 

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不織布のカバーに、おなじみの引き出し用防虫剤が2セット(4個)、そして防虫剤をつり下げる用のプラスチックハンガーが入っていました。一般的な防虫カバーとは違い、カバーそのものに薬剤が塗り込まれているわけでは無いため、繰り返し使えるメリットが大きいですね。

 

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防虫剤を装着したところ。ちなみに同社製の引き出し用防虫剤(写真のピンク色の防虫剤と同じ)は、某大手テーラーで業務用としても使われていました^^;。

 

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今回使うのはこちらのオフシーズン用の衣類を入れているハンガーラック。布のカバーが掛けられているとは言え、底面の風通しが良く、つり下げ式の防虫剤でどの程度効果が有るか不安でした。(防虫成分は空気より重く、恐らく下の隙間から漏れ出していることが予想されました。)

 

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こんな感じで、ポールにマジックテープを使って固定します。マジックテープは横一面に貼ってあるため、かなり安定感がありました。

 

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そして、中に衣類を収納して……

 

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最後に、防虫剤を吊して完成です。

 

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取り出しはジッパーを開けると簡単にできます。また、ビニール製の窓が付いているため、中身の確認も容易です。

商品説明には5~7着用と書いてありますが、型崩れを起こさないための紳士服用の厚手ハンガーを使った場合、3~4着が限界で、S字フックなどで互い違いにしても4~5着と言ったところでしょう。

 



4.レビュー2:衣類カバーまとめてスーツジャケット用

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もう一つがこちら。LECという会社の衣類カバーです。初めて見たメーカーで、Amazonで1,200円程度でした。

  • 製品公式サイト(見当たりませんでした)
  • Amazon

 

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開封したところがこちら。ムシューダと似たような色の不織布を使っていますが、こちらは防虫成分がカバーそのものに塗り込まれているタイプです。

 

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つり下げ方式も、カバーをポールに取り付けるのではなく、ハンガーに掛けるタイプです。

 

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この様に開きます。こちらは7~10着の収納が可能と表記されていますが、同じく厚手のハンガーを使うと6~7着が限界だと思います。また、カバーをハンガーで支えるという仕組み上、収納数を増やすためのS字フックは少し使いにくいです。

 

5.2つの防虫カバーを比較する

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いくつかの観点から比較してみます。(長期間実験したわけでは無いので、気になった点だけ比較します。)

性能

ムシューダまとめて防虫カバー(以下、ムシューダ)は、底面にも布があり完全に袋状になっているのに対し、LECの衣類カバーまとめてスーツジャケット用(以下、LEC)はジャケットの丈くらいの長さまでしか無く、底は解放されています。

実際の防虫性能の比較は難しいですが、これでは防虫成分が下に抜けてしまうように感じるのですがどうなのでしょうか……? (カバー自体に防虫剤が含まれているから大丈夫なのでしょうか?)

また、取り替え時期を教えるサイン(防虫成分が無くなるサイン)も、ムシューダのみ確認することが出来ます。

使いやすさ

明らかにムシューダの方が上でした。LECは衣服を取り出しにくいという欠点があるからです。ムシューダはカバーをポールに装着するのに対し、LECはハンガーに引っかけるタイプで、どうしても収納時にもたついてしまいます。

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また、写真左のように、ムシューダはジャケットの肩の部分が見え、奥のハンガーをつかみやすいのですが、LECは肩より下の部分にしか窓が無く、ハンガーを持ちにくいという欠点もあります。

コストパフォーマンス

ムシューダは900円で実効容量4~5着(S字フック利用)、LECは1,200円で6~7着なので似たり寄ったりなのですが、防虫剤を取り替えることで2年目以降も使用出来ることと、オーバーコートにも使える長さがあることから、ムシューダの方に分があります。

また、不織布の造りや、ジッパー(取り出し窓のチャック)の堅牢さも、ムシューダの方が上に感じました。

総評

実績のある防虫剤を利用していること、使い勝手に優れること、詰め替えて繰り返し使えることなどから、防虫の大手メーカー、エステーのムシューダのほうが良いと感じました。

 



6.衣替えをしました

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スーツにも季節があるため、衣替えは重要です。

自宅での保管と保管クリーニングと

季節外れのスーツやジャケットを普段使うクローゼットに入れておくのは、着られる服が少なくなってもったいないですよね。

わたしは、普段使わない場所に置いたハンガーラックと保管クリーニングを併用して、1シーズンに色々な服を着られるように工夫しています。(保管クリーニングとは、クリーニング後にシーズンが来るまで服を保管してくれるサービス。)

なお、汚れが付いたまま自宅で保管すると染みになったりとれなくなってしまうためクリーニングも重要ですが、一方で殆ど着なかった服や、良い生地の服などは、あまりクリーニングをしない方が良いことがあります。クリーニングをすることで汚れは落ちるのですが、生地そのものが少しずつ傷んでしまうからです。

仕舞う前の一手間

自宅で保管する場合は、収納前にブラッシングを念入りにした後、アンモニアを入れた水で固く絞ったタオルを使い、皮脂がつきやすい袖、フロントのボタンまわり、襟まわりなどを拭いて、半日ほど陰干ししたあとに仕舞うようにしています。

 

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保管クリーニングの業者も重要

また、衣類発送後しばらくクリーニングしてくれない、針金ハンガーで保管されてジャケットが型崩れする、クリーニングコースが沢山あって高いコースしかまともな対応をしてくれない……など酷いところも多く、業者選びも重要です。

私は数社試した後、以前レビューしたつかさクリーニングを今でも使っています。スーツのクリーニングに対する理解があることと、改善要望などを柔軟に対応してくれるからです*。価格は高く感じるかも知れませんが、うまくクリーニング券のセールを見つけられれば、かなりコスパが良くなります。

* 以前「クリーニング時にチェックする5つのポイント」でご紹介したクレーム(輸送中の箱破損)についても、応急の対応として角の部分にOPPテープでの補強を、翌年には段ボールそのものが補強された物に変更されていました。

 


 

服を大切に着ていると、傷まないので捨てる機会が少なくなります。一方で服好きはどんどん服を作りますから、さらに1着当たりの傷みが少なくなり……と、予算制約では無く、収納場所の制約で新しい服が作れなくなってしまうことが多いのでは無いでしょうか。

衣替えを上手く活用して、そういった困難を上手く乗り切りたいですね^^;

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