スーツ・ジャケットの手入れ

上手にスーツをクリーニングする、5つのコツ

投稿日:平成27年(2015) 5月24日  更新日:平成30年(2018) 12月18日 

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5月は衣替えの季節ですが、皆さんは終わりましたか?

衣替えと言えばクリーニングですよね。当サイトにも、衣替えに伴うクリーニングについての質問が多く来るようになりました。そこで、今回はこの季節、スーツを上手にクリーニングするためにはどうしたら良いか、クリーニングする上でのコツについて、考えてみたいと思います。

 

 

1.水洗いもしてくれる店を選ぶ

クリーニングにはドライクリーニングとウェットクリーニングの2種類があります。

ドライクリーニングとは、揮発性の溶液を使って行うクリーニングで、皮脂や食べこぼしの油汚れなど、脂溶性の汚れを除去するのに適しています。一般的にクリーニングというとこの方法を指します。

一方でいわゆるウェットクリーニングとは、水と洗剤を使って行うクリーニングです。ドライクリーニングで落とすことが難しい汗などの水溶性の汚れを落とすことが出来、「水洗い」「汗抜き」などと表記されることもあります。

水洗いもしてくれる店を選ぶのは、汚れをしっかりと落とすという意味もあるのですが、それ以外に以下のような理由があります。

    • 手間とコストがかかるので、採用しているのは仕上がりに気を遣う店であること
    • 水洗いには仕上げのプレス技術が必要で、スーツの構造をよく理解している店が多いこと

水洗いしてくれる店を選ぶことによって、ある程度店のスクリーニングが出来る、と言うわけです。

 

 

2.クリーニングの回数は必要最低限にする

このことは何回も採り上げていますが、いくら上手な店でも、クリーニングは服を綺麗にする代償として、少しずつですが服の質感を損なうことになります。特に、ウールなどの羊毛、カシミアなどの獣毛などに顕著で、光沢が少しずつ失われていきます。

従って、日常のメンテナンス(ブラッシングや袖口/襟首の濡れた布巾での拭き取り)を心がけ、出来るだけクリーニングの回数を少なくすることが重要です。

とはいっても、蒸し暑い電車の中、高い室温設定のオフィスなど、私たちサラリーマンは常に汗をかきやすい環境にいるため、こういった日常のメンテナンスだけではとれない汚れが服には蓄積しています。

一見汚れていないように見えても、汗を吸っている事が多く、この状態で保管すると汗染みで黄ばむ事があり、そこで、通勤用のスーツは、1シーズンに1回はクリーニングした方が良いでしょう。

 

 

3.汚れの原因を伝える

クリーニングの目玉は、全体の洗濯に加えて、シミ抜きです。

そして、そのシミ抜きを成功させるために重要なのが、そのシミを作った原因を店側に上手く伝えることです。店側も、そのシミが何で出来ているのか分からないと様々な薬剤を使って試行錯誤しながらシミを落とすことになります。これでは上手くシミが落とせないばかりか、生地を傷めてしまいます。

完全に特定できなくても構いませんので、「多分自転車の機械油です」「多分ホワイトボードのマーカーです」など、店側に伝えることで、スーツがより綺麗な状態で戻ってくることでしょう。

 

 

4.保管サービスを上手く使う

衣替え×クリーニングといったら、なんと言っても保管クリーニングです。自宅でシーズンオフのスーツを保管すると、場所はとりますし、虫喰いやカビにも気をつけなければなりません。

そこで、クリーニング店が保管サービスを展開していたら、ぜひ利用してみましょう。有料の場合もありますが、一般的なトランクルームを借りるよりは安価なはずで、なにより虫喰いやカビの心配をしなくて良いのが便利です。

スーツを買うこと、オーダーすることが好きな方にもぜひお薦めです。(だいたいスーツ好きはスーツを大切にするので、なかなか処分することが無く、お金よりもクローゼットのスペース不足で新規購入を断念することが多いですよね^^;)

ただし、中には到着した衣服をすぐにクリーニングせず、酷い場合には2~3ヶ月放置しつつ順次洗濯していくシステムのクリーニング店もあるので注意です。(汗染みの黄ばみなどが落ちにくくなってからクリーニングするという事になるからです)

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私は宅配の保管クリーニングを使うパターンが多いです。詳細が知りたい方は、下記記事を参考にしてみて下さい。
//fashion.adeliepenguin.info/1562.html

 

 

5.スーツならではの希望を伝える

床屋やテーラーで自分の好みや希望を伝えるように、クリーニングでも自分の希望を伝えることが出来ます。むしろ、伝えるべきだと思っています。

たとえば、スーツをクリーニングする場合に私たちが気にする点としては、

    • 下手なプレスでラペル(下襟)のロールが潰れてこないだろうか
    • 薄いハンガーで保管されて、肩が潰れてしまわないだろうか
    • ズボンのクリースを綺麗に出してくれるだろうか

といったことがあると思いますが、これらを不安を、下記のようにメモ書きで良いので店側に伝えることで、対応が違ってきます。

    • ラペルのロールがふんわりと仕上がるようにお願いします
    • 肩の型崩れが心配なので、保管時は出来るだけ厚目のハンガーを利用して下さい
    • ズボンのクリースが元の位置で綺麗に出るよう留意して下さい

希望に沿って作業をしてくれるだけでは無く、こちらがスーツに気を遣っている人だという事を伝えることが出来、丁寧に作業(または、ある程度ベテランに作業)して貰えるわけです。

 


クリーニングは、頻度やタイミング、店やクリーニングコース選びなど、結構奥が深いですよね。ここで挙げた5つのコツは、普段私が実際に行っていることです。これ以外で、皆さんのお薦めのコツがあったら、是非教えてくださいね。今後紹介していきたいと思います。

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