本日は少しライトな話を。
これまで当サイトでは色々な「蒸れないパンツ」をレビューしてきました。ただ、この手の製品は廃番になるのが早く、常に探し続けている状況です。
今回、久々にアタリの製品を試していたタイミングで、偶然にもコメントで紹介して欲しいとの要望を戴きましたので、記事として公開します。
興味のある方はご覧下さい。
これまでの流れ
本サイトで紹介してきたムレ軽減系パンツの簡単な流れです。 古参読者の方向けで、とっとと製品のレビューを見たい方は次の項目へどうぞ。
ムレ軽減パンツ1位に輝いた「ブロスグランデ フィットパンツ」
詳しくは過去の記事を見て頂きたいのですが、今から6年前、ワコールの「ブロスグランデ」というブランドから発売された「フィットパンツ」を、歴代1位のムレ軽減パンツとしてご紹介しました。
これまで、ユニクロエアリズム、グンゼYG、グンゼSEEK、ワコールメンなどから、「蒸れない」を自称する様々なパンツを試してきましたが、納得のいく物が見当たりませんでした。
しかし、このフィットパンツは3方向に吸排気用のメッシュを備え、耐久性も良く、とても快適なパンツでした。
Separatecへ浮気
しかしその2年後、Separatecという別ブランドを発見します。通気性はフィットパンツに劣るものの、「別室収納」を備えた、大変肌触りと吸湿性の高い製品でした。
しかし、「でした」というのには意味があり、実はその後、製品の仕様が変わったのか、肌触りがあまり納得のいかないものになってしまったのです。 (今回コメントを戴いたRogersさんも同意見のようでした。)
そして、そうこうしているうちに、先代1位のフィットパンツが製造終了になってしまいました。というか、「ブロスグランデ」のブランドごと、終了してしまったのです^^;
とはいえ、さすが国産下着メーカーの雄であるワコール。フィットパンツの耐久性はかなり高かったため、Separatecが2年程度でヘタったのに対し、優に5年くらいは履き続けることが出来ました。(地味にすごいですよね。)
グンゼYGとSEEKで我慢する
その後は、透けないアンダーシャツとして、もはや定番化している「グンゼYGカットオフ」や「SEEK」と同じ系列のパンツを軸にしつつ、様々な製品を試しながら過ごしてきました。
たしかに、グンゼYGカットオフやSEEKのパンツは、極力天然繊維や再生繊維を使おうとするグンゼの努力により、肌触りは至極快適です。しかし、どうも通気性は納得がいきませんでした。(グンゼYGのアンダーシャツは一級品でオススメです。詳細はこちらの記事をご覧下さい。)
そんななか、今回の製品、ワコールブロスGT3011(ダブルエアスルータイプ)が、やっと通気性の観点から納得できたので、ご紹介します。
製品概要
こちらが、ワコールのメンズブランド「ワコールメン(WACOAL MEN)」の「ブロス(BROS)」から出ているGT3011です。
特に製品名称はなく、公式サイト上も型番と、製品が採用する機能名である「ダブルエアスルータイプ」としか記載がありませんでした。
購入の経緯
このフォルム、どこかで見覚えが無いでしょうか……?
そう、以前ムレ軽減パンツ1位で紹介しつつも、その後ブランドごと消滅したフィットパンツと構造がかなり似ています。ということで、見た目で購入したら大当たりでした。
製品仕様
- ブランド:ワコール「ブロス」
- 品番:GT3011
- 色展開:黒、紺
- 定価:2,200円(税込)
- 組成:ポリエステル90%、ポリウレタン10%(主要部)
- 公式サイトリンク
フォトレビュー
楽天のワコール公式から購入しました。セール中にクーポン等やまとめ買い等駆使し安く買えましたが、単品ならAmazonから買った方が安いと思います。
風通しが良いことを謳っています。
「フロント快適グラマラス」とも書いてあります。たしかに余裕があって快適なのですが、表現が女性用下着の様でアレですね……^^;
サイズはM、L、LLの3つ、色は紺と黒の2種類です。今回は紺のMを購入しました。
価格は若干高めの2,000円ですが、耐久性がフィットパンツと同様であれば、かなり長持ちでコスパは良いはずです。
(なお、値段もフィットパンツと変わりませんが、フィットパンツはブロスグランデという高級路線ブランドでした。)
ポリエステルがメイン。このあたりは、天然繊維や再生繊維推しのグンゼと、哲学が違います。
ただ、ワコールの生地は合成繊維であっても良い肌触りなのが特徴です。
フロント部分。個人的には前開きが好きなのですが、残念ながら前閉じです。
前閉じの方が、フロント部分を大きく取ることが出来るため快適かつ(ワコールの表現を借りれば)グラマラスに見えます。しかし、小用をたすときに、若干不便なんですよね……。
太もも付け根部分のメッシュ。
正面にはへそ下と太もも付け根各2カ所、計3カ所にメッシュがあります。歩いたり、椅子に腰掛けたりする度に、この部分を空気か通過していくのが分かるほど通気性が良いです。
背部は2カ所。こちらもかなり通気性が良いです。「ダブルエアスルータイプ」と言うそう。
使用感レビュー
続いて、2~3週間使ってみての感想です。
GOODポイント
その1:高い通気性で蒸れない
なんといっても、通気性がとても良いです。
感覚的には、フィットパンツと同等かそれ以上で、湿った空気が一瞬で抜けていきます。
通気性を重視する方であれば、一枚試して損は無いでしょう。
その2:肌触りの良い生地が快適
私は合成繊維をあまり好きではないのですが、ワコールの下着はなぜか不快にはなりません。(肌が弱い女性の下着で培われたノウハウなのだと思います。)
また、メッシュの部分もしっとり柔らかく、風が通る時以外はメッシュ素材が使われていることが分からない程です。
その3:見た目が良くなった
フィットパンツは、メッシュ部分とその他の生地にコントラストがあり、明らかに機能性重視然としたデザインでした。また、メッシュ部分も近未来的な直線デザインで、たぶん好き嫌いは分かれたでしょう。
しかし、本製品はメッシュ部分にコントラストはなく、曲線を多用した大人っぽいデザインで、かなりセンスが良くなったと感じています。
あと、(個人的にはどうでもいいですが)グラマラスに見せたい方にもオススメです^^;
要改善ポイント
その1:前開きがない
やはり、小用のことを考えると前開きのラインナップが欲しいです。
特に、スーツスタイルでブレイシーズ(サスペンダー)を使っている場合、ズボンを押し下げることが難しいため、強く思います。
なお、この点は購入前から分かっていたので、同一仕様かつ前開きの製品はないか探したのですが、無く、似た様なコンセプトの「GT3030」を一緒に購入しました。
こちらは生地全体に通気性を持たせたタイプです。また、切りっぱなし(グンゼでいうカットオフ)タイプなので、見た目(ズボン)への影響も最低限です。
しかし、体感上はGT3011の方がムレ軽減度が上に感じます。まぁ、それでも他製品から比べると十分な通気性なので、前開きが必須の場合は、こちらでも良いでしょう。
その他の使用感ですが、GT3011に比べて伸縮性が強くピタッとフィットします。下半身を圧迫されている感じがあるので、好みは分かれそうです。(需要があれば、この製品も詳しく紹介しようと思います。)
その2:色展開が少ない
GT3011は、記事執筆時点では色展開が黒と紺しかありません。つまり、薄い色のズボンだと、透ける可能性が高いです。(スーツなら関係ないですが。)
本格的に蒸れるのは、湿度の高い夏です。そして、夏と言えば白いズボン……(最初勇気が要りますが、どんなジャケットにも合わせやすいのでとてもオススメです。)。
白いズボンをはいても透けない、ベージュの色展開があると良いのですね。
最後に
アンダーウェアは、ファッションという視点から、あまり関係の無いアイテムに見えます(ズボンに透ける/透けない問題はありますが)。
しかし、スーツスタイルを快適に着こなし、ファッションを楽しむという意味においては、大変重要なアイテムです。
今回レビューしたGT3011は、温かくなるこれからの季節はもちろん、冬場の暖房が効きすぎている室内利用においても、快適に過ごすために十分に「買い」だと思います。
とりあえず、フィットパンツのように製造中止になる前に、2-3枚買い足しました。まぁ、前開きやベージュ色が出たらもっと買い足したいですが……^^;
* * *
皆さんがオススメの蒸れないパンツがありまたら下のコメント欄からご紹介下さい。場合によっては購入し、今後記事として採り上げたいと思います。
おまけ;根本的解決にはメッシュ座面の椅子もオススメ
ムレの軽減にはパンツも重要ですが、デスクワークの多い方にとって「蒸れない椅子」を使うことが近道のこともあります。
会社の椅子は勝手に交換出来ないと思いますが、テレワークにおいては自由に選べるはず。
△ オカムラ公式サイトより
オススメはオカムラの「コンテッサセコンダ」です。3年前に1年以上かけて選定しました。奇しくもコロナ禍のテレワークで大活躍中です(ちなみに、2年前の当サイトベストバイ2位でした。)。
ずっと座っていても蒸れず、腰が痛くならず、通常ヘタり安いメッシュ座面の耐久性も高いです。
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