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新Philips 9000シリーズレビュー 電源不要の自動洗浄器は正解か?

投稿日:令和6年(2024) 11月4日 

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かれこれ10年近く愛用したPanasonicの電気シェーバー「ラムダッシュ」。 前回ご紹介したとおり、自動洗浄器が臭くなるなどの問題で乗り換え先を検討していました。

私が出した結論は、フィリップス(Philips)の9000シリーズへの回帰でした。

今回はなぜフィリップスに回帰したのか、実際に購入してみてどうだったのか、ラムダッシュや前の9000シリーズとの違いを踏まえつつ、そり味、ギミック、新しくなった自動洗浄器、スマホ連携などの観点からご紹介します。

1.Philipsを選んだ理由

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日本における電気シェーバーは、各種売れ筋ランキングなどを見ると、やはりPanasonicの「ラムダッシュ」一強です。

しかし、ブラウン、フィリップス、マクセルイズミ、日立なども依然として根強い人気を誇ります。

実はこの4社すべて私は使用してきたのですが、日立はロータリーシェーバーの後継機は無く往復式の廉価版のみとなり、マクセルイズミも廉価往復式か以前レビューした携帯用のイメージが強く除外。

ということで、ブラウンとフィリップスで検討することにしました。

ここで決め手になったのが、フィリップスの新しい自動洗浄システムです。なんと、電源を使わず、かつ安価に調達出来るらしいとのこと。

ラムダッシュを乗り換える原因となった自動洗浄器ですが、もし汚れても安価に交換可能であることと、どんな仕組みなのだろう? という好奇心から、フィリップスに再び戻ってくることにしました。

フィリップスはフラグシップ機(9000シリーズ)として3台目、携帯機やグルーマーなども入れるとこれで6台目ですね^^;

また、追加の理由として、別の買い換え要因であった「刃の短寿命化」も、Philipsお得意の自動研磨システムで解決できる、という点も挙げられます。

 

2.外観レビュー

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今回購入したのはフィリップス 9000シリーズで、型番はS9697/50。9月の購入時は3万円程度でしたが、今は2万5千円台まで値下がりしています。

S9697がシルバー、S9696がブラックで、機能は同じですので、安い方を買えば良いと思います。

 

上位機種として、S9980/50もありますが、違いは強く押しつけすぎると光るリングがついているのと、バッテリー残量が1%刻み(私が買ったのは3段階表示)になっていることくらいで、1~2万円程度も高額です。(他にも「ヒゲ密度検知が毎秒125回と500の違い」がありますが、多分誤差の範囲。)

バッテリー残量は後述するアプリから1%単位で分かりますし、過圧防止も不要なので、安い方にしました。

開封

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開封。点数は意外と少なめです(嬉しい)。

 

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充電器がUSBになっています。

 

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USB-TypeAで5V/1.5A(7.5W)なので、理論上は普通のUSB充電器やPCのUSBポートが使えるはずです(推奨しませんが)。

ヘッド形状の変遷

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取り出したところ。

 

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以前の9000シリーズに比べると、ずいぶんと角張ったデザインになりました。

 

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左が先代の9000シリーズ、右が先々代の9000シリーズです。

ずいぶんとイメージが違いますよね。

 

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驚いたのが、ワンタッチでヘッドが開いたこと。かなり手入れがし易くなりました(後述)。

 

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このボタンを押すだけで、ヘッドが開きます。

 

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上が先々代、下が先代です。

先代になってやっと1動作で開けられるようになったものの、嵌合式(カチッとはめ込む式)なので、ひらくときにヒゲが飛び散っていました。しかし、今回の改良でそのデメリットが完全に無くなりました。

 

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ヘッドそのものの交換も可能です(ここは変更無し)。

トリマーが復活!

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めでたくトリマーが復活しました! これは嬉しい。

 

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左が先々代、右が先代です。

先代は一々トリマーを付け替える必要がありました。

自動洗浄器

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自動洗浄器にセットしたところ。とても小さな自動洗浄器です。

 

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先代はこんな形でした。相当大きさが違います。

 

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自動洗浄器を上から見たところ。下の白い楕円の部分が、洗浄液の残量インジケーターです。

光学式で、水量が一定以上あると、黒くなります(Miele食洗機のリンスエイドの残量インジケーターと同じ仕組みです←一部の人にしか分からない説明^^;)

中央の棒が、シェーバー本体と接続され、シェーバーのモーターの動力で回転させ、洗浄液を吸い上げる仕組みです(よく考えたなぁ……)。

 

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自動洗浄器の上蓋を裏から見たところ。

この黒い出っ張りの中にフィンがはいっており、洗浄液を吸い上げます。電子部品もネジも無く、簡単に分解できる(推奨はされていないと思いますが)ので、パーツ全体が水洗いできそうです。(ラムダッシュで問題になった自動洗浄器の汚れ/臭いは問題にならなそうです。)

 

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これが自動洗浄器のカートリッジで……

 

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蓋の中にあるシールをとって……

 

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つまみを持ち上げながら……

 

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洗浄器にセットして……

 

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蓋をしたら完成です。

 

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セットした状態で電源ボタンを押すと、1分間の洗浄が始まり、自動で終了します。(自然乾燥です。)

なお、動作シーンも録画してみましたので、興味のある方はどうぞ。

スマートフォンアプリの接続方法

続いてスマートフォンアプリへの登録をしていきます。

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Philipsのアプリを立ち上げると「デバイスを追加」が出てくるので「+」をタップ

 

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型番を入れると候補が出てくるのでタップ

 

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OKを押した後、スマートフォンの近くでシェーバー本体の電源をONにします。

ここで重要なのが、シェーバーのペアリングモードは電源ON=シェーバーの回転刃を回している状態ということです。(最初、ペアリングモードが別にあると思ったのですが違うようです……。)

 

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接続が完了しました。

 

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これでバッテリー残量や使用履歴(適切なシェービングができているかなど)が確認出来ます。

 

3.使用感レビュー

今回の使用感レビューは、①そり味、②ギミック、③自動洗浄、④スマホ連携、⑤その他の5項目で評価していきます。

①そり味

まずは最も重要なそり味です。

結論から言うと、フィリップスらしいそり味です。 悪意ある言い方をすると、あまり進化を感じられませんでした

【○】肌には優しい

昔から言われているとおり、フィリップス回転式の最も大きな利点は、肌に優しいことです。

肌がひりついたり、ましてや出血することはほとんどありません。

【×】深ぞりには時間はかかる(特に慣れるまで)

一方、これは「肌に優しい」とトレードオフ(二者択一)になりますが、深ぞりは苦手で、時間がかかります

感覚として、ラムダッシュが3往復程度すれば、指で触っても「ジョリジョリ」しなくなるのに対し、フィリップスは5~6回擦らないと似たような状態にはなりません。

また、フィリップス式の回転刃に慣れていないと、もっと時間がかかると思います。

ただ、そり方が正しいのかをシェーバー本体のアイコン(インジケーター)で確認出来、さらに(後述しますが)アプリでもっと詳しい内容を把握できるなど、フィリップスもそり方にコツが要ることは認識していて、改善の努力をしています。

②ギミック

外観レビューでも少し触れましたが、以前の9000シリーズとの違いを中心に、目立つ点をご紹介します。

【○】外刃のワンプッシュ開閉は画期的

今回最も気に入ったギミックの変更は、外刃がワンプッシュで開閉出来る点です。

かつての9000シリーズは、3つある回転刃を一つずつ開く必要がありました。しかも、開くときの衝撃で中に溜まった毛クズが飛び出すなど、不快でした。

ラムダッシュを含む他社の電気シェーバーも、外刃の取り外しに両手が塞がりますし、シェーバーの最も弱いところなので脱着にはとても気を使います。

しかし、今回の9000シリーズは片手でパカッと開き、くずかごや洗面器に髭を落として無造作に外刃を再装着でき、本当に便利です。

考え方によっては、自動洗浄器いらずかも知れませんね^^;

【○】トリマーが復活した

外観レビューでも先述しましたが、先代で消えたキワ剃り用のトリマーが今回復活しました。

ヒゲが無い方であっても、もみあげを整えることはとても重要ですので、ぜひ活用したいところ。

【×】刃を保護する蓋がないのはマイナス

これまで附属していた、外刃を保護するプラスチック製の蓋がなくなりました。

ケースに入れて持ち運ぶから不要だ、ということなのかも知れません。 しかし、「ケースは嵩張るのでハダカで持ち運びたいが、刃にダメージがありそう」「ケースの中で髭クズが散乱しそう」といった心配があるのも事実です。

私の場合は、出張先にハダカで持っていきたいので、サードパーティー製のプラスチックカバーを購入しました。

③自動洗浄

さて、いよいよ自動洗浄器についての感想です。

【○】しっかり綺麗になる

まずは、電源不要でもしっかり綺麗になるかですが、全く心配不要でした。

洗浄後の内刃や、外刃の裏側はとても綺麗です。

【○】ランニングコストも上々

”濃縮還元”できるラムダッシュほどではありませんが、ランニングコストも上々です。

ブラウンと比べると、カートリッジ1個あたりの価格はほとんど変わりませんが、週に2~3回程度の利用で2ヶ月と、2倍程度長持ちで年間コストは4,000円程度です(さらに週1回であれば3ヶ月持ちます)。 

【○】洗浄器が電源不要なのは大きなメリット

もう一つ感じたのは、「電源不要」というメリットの大きさです。

洗面台附属の電源コンセントは、大抵1カ所しかなく、家族に女性がいるとドライヤー用電源との争奪戦が始まります。

つけっぱなしにすると洗浄器が使えなくなり、洗浄中に抜かれる可能性もあります(ウチがそうだとは言っていません。ねんのため。)

今回の9000シリーズの洗浄器は電源不要なうえコンパクトなので、そもそも電源がとりにくい場所や狭い場所も問題無く、設置自由度が上がります

【○】洗浄器そのものを買い足したり、交換したりしやすい

どのメーカーも、洗浄器単体で1万円を超えますが、フィリップスの9000シリーズはカートリッジ込みで4千円を切ります。

洗浄器がついていない型番を購入しその後欲しくなった場合や、(分解清掃しやすく交換不要だと感じますが)新しいものに交換したくなった場合も、気軽に調達出来ます。

【×】一度洗浄すると24時間は濡れた状態

一方で、好みが分かれるのは、一度洗浄すると24時間はシェービングヘッドが濡れた状態になってしまう事です。

ラムダッシュの場合は、洗浄後に温風で乾燥させていました。そのため、30分~1時間程度で再使用が可能です。

しかし、今回の9000シリーズの自動洗浄器には電源が無く、当然そのような乾燥機能もありません。自然乾燥に任せるのみです。

私の感覚では、24時間でもギリギリ乾燥しきるかしきらないか……といったところで、正午に髭を剃り、クリーニングし、翌日の朝8時に触ると少し濡れている感じがします。

【×】当然充電はできない

自動洗浄器には電源がないので、当然充電もできません。

とはいえ、毎日剃ったとしても3週間は余裕で持ちましたので、そこまで不便さは感じませんでした。

④スマホ連携

イマドキらしく、この9000シリーズはアプリ連携が可能です。

【○】シェービング記録が便利

先述したとおり、使用履歴、電池残量、自動洗浄器の状況など、スマートフォンのアプリから確認出来ます

特に、正しい圧力で剃れているかを確認できる機能は、フィリップス式の回転刃になれていない方にとっては便利だと思います。(かくいう私もあまり正しく剃れていないことが上のスクリーンショットからバレてしまっていますが^^;)

【×】接続が少し難しい

こちらも先述したとおり、接続が少し面倒というか特殊でした。

「電源を入れた状態で接続する」という文字面は理解していたのですが、刃を回転させた状態がペアリングモードであることがどうしてもしっくりこなく、Bluetoothの接続アイコンが出ている状態で何度かトライして失敗してしまいました。

(電子レンジだと加熱中、温水便座だと尻洗浄モード中、車だと走行中のペアリングということになるので、感覚に合わない、という感じですね。。。)

⑤その他

【○】製品保証による延長保証は絶対にやるべき(優秀な5年保証)

アプリ登録する際に画面上で聞かれる製品登録はやっておくと良いです。

通常2年間の保証(それでもラムダッシュより長い)が、5年に延長されます。

Philipsは故障時に本体ごと全交換してくれるので、バッテリーや内外刃が新しくなって戻ってきます。むしろ不具合が出た場合は宝くじに当たったと思ってください^^;

【○】陳腐化しない

日本の家電や自動車メーカーの悪い癖(または、日本国民の「新しいもの好き」の裏返し?)として、製品の陳腐化があります。

これは、毎年モデルチェンジをし、既存の製品を意図的に古くすることで、買い換えを促すマーケティング戦略です。

一方、9000シリーズは(色味や型番の変更などはあるものの)基本的に5~6年は同じ構造のものを売り続けるため、安心して購入できます。

 

4.まとめ

まだ購入してから2ヶ月程度しか経っていませんが、概ね新しい9000シリーズには満足しています。

追加で気づいた点があれば都度記事にしようと思いますが、とりあえず保証期限一杯の5年間は使い倒そうと考えています。

とはいえ、今回の9000シリーズにも、自動洗浄器の乾燥/充電機能がない点、(従来通り)深ぞりが苦手な点などは不満として依然残ります。 この点が解消されたり、あるいはラムダッシュの不満点が解消されたりしたら、新しい製品に飛びついてまた人柱レビューするかも知れません……。

 

 

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