本日は少し軽めのレビューを。
昨年の7月にレビューした、グンゼのカットオフパンツ「AIRZ(エアーズ)」。当時は「やや買い」の判断で、その後リピートはしていませんでした。
実は今年新しく「前開き」バージョンが発売されていたの(を今更気づきましたの)で、購入ししてみました。本日は前閉じバージョンから進化した点を中心に、レビューしてみます。
※ なお、本稿は題名や写真の通り男性の下着に関する話題ですので、読み進める際はご注意ください……。
1.(おさらい)従来製品のメリデメ
レビューに入る前に、昨年従来製品をレビューした際(詳細は下のリンクを参照)の、メリット/デメリットをおさらいしておきます。
メリット
- ウエストゴムが無く、締め付け感やカブレから解放される
- 再生繊維を多用し、吸湿性も良い
- 高い縫製技術で、縫い目にあたる感覚が一切無く、肌に違和感が残らない
- 生地の肌触りが良く、触っていて気持ちが良い
デメリット
- ウエストゴムが無い弊害として、慣れるまで少々履きづらい
- せっかくのカットオフなのに、現状ベージュ色の展開がない(ベージュ色は、薄い色のズボンから透けにくいので重宝します)
- 前閉じしかない
- メッシュ等、もう少し思い切った通気性が欲しい
今回、デメリットの一つとして挙げていた前閉じしか無い(前開き――放尿時に陰部を露出させる窓――がない)という部分について、ユーザーからの意見が多かったのか新規にラインナップされました。
2.フォトレビュー
今回は、ブルーとブラックの2種類を購入しました。
同時に様々な――派手な柄のタイプが発売されたのですが、残念ながら期待していた(白いズボンなどで下着が透けにくくなる)ベージュは発売されませんでした。
以前の(前閉じの)エアーズは税抜き1,500円でしたが、前開きになったことで300円値上がりしています。
果たして、値上げしただけの価値があるのか、というところですね。
こちらが前面です。
よく見ると、うっすらと陰部を出すための穴が透けていますね^^;
ただし、この穴はあくまで内側の穴(1つめの穴)であり、実際には下の切れ目(2つめの穴)から出します(後述)。
後ろから。全般的なデザインは、前閉じとかわりません。
材質もかわらず、吸湿性や肌触りに優れる再生繊維であるレーヨンが9割、伸縮性を持たせるためのポリウレタンが1割です。
グンゼお得意の、切りっぱなしの裾部分。
前閉じ部分の詳細
パンツ(以下、本稿では断りの無い限り下着のパンツ)の内側から見たところ。
この穴はかなり上の方にあります。Separatecのように、常時陰部を入れておくのではなく、放尿時のみ使うタイプですね。
本体についた穴と、その穴をシャッターのように遮蔽する共地の布の2枚構成になっています。
3.履き心地レビュー
続いて、実際に何日か履いてみての使用感をレビューします。
履き心地は昨年の製品と一緒
基本的な履き心地は、昨年レビューした前閉じタイプとほぼ同一です。
開放感、スベスベ感、肌への優しさといった点で大変優れています。
そして前開きタイプになったことで、次の2つのメリット(いずれもトイレに関することですが^^;)を追加で感じました。
小便時にパンツ上部がめくれない
海外製のパンツには、前閉じの物が多いです。たしかに見た目は良いのですが、やはり立って小便をする際にはどうしても不便に感じます。
特に、エアーズのようなウエストゴムが無いタイプだと、ズボンのチャックを開けて小便をした際に、パンツ上部がペロンとめくたままになってズレてしまうんですよね……。
一方本製品はウエスト部分を引き下げずに小便が出来るため、上部がめくれたりズレたりする事がありません。
放尿が楽
前閉じのパンツは、パンツを完全におろさず小便をする際、どうしても尿道を圧迫してしまい、違和感を覚えることがあります。
とりわけエアーズは、ウエストのゴムを無くすため伸縮性に優れるポリウレタンを多く配合し、生地全体で体に密着させる戦略をとっているためか、これが顕著です。
しかし前開きになったことで、この点かかなり改善されたと感じます。
収納には課題
一方で(些細ですが)課題も残されています。それは、放尿終了後の陰部の収納です。
通常の前開きは左右に開くようになっていますが、こちらは上下であり、かつ外側の布と内側の穴の2カ所を通過する必要かあります。
そのため、放尿完了後に陰部をしまう際、慣れるまで少々難しく感じました。(外側の布はくぐれたが内側の穴で引っかかったままなど。)
4.おわりに+今後の課題
独特の「履いていない感じ」を体感できるエアーズ。
今回の前開きタイプの発売は、(私としては最大の)欠点であった放尿時の問題を概ねクリアしたと感じています。
前閉じタイプから300円の値上がりになっていますが、もし私が両方とも持っていない状況で購入するなら、間違いなく前開きタイプを購入すると思います。
ベージュなんで無いの?
せっかく切りっぱなし(カットオフ)でパンツが目立ちづらいのに、発売されたのは濃い色ばかりというのはやはり残念です。
ベージュの下着が「じじ臭い」と言われているのはもはや昔の話。いまは20代~30代の若手ビジネスマンにも、ベージュ下着の愛用者が多く居る状況です。
来年には、ぜひベージュが追加されることを願っています。
※ 以前はグンゼYGでカットオフタイプのベージュのパンツがあったのですが、今はグンゼSEEK(EE3381)だけになってしまいました。
買いかどうか
前回の前閉じタイプは「やや買い」の判定でしたが、今回は……「買い」ですね。
とはいえ、「全力買い」とか「強く推奨」という程度ではありません。この点は、先述した前開きの開き方、色展開といった点が課題として残っているためです。
また、履き心地がかなり特殊なので、人を選ぶと思います(好き嫌いが分かれそうです)。
従って、初回購入はまとめ買いをせず、まずは1着買って履き心地を試してからにしたほうが良いと思います。
皆さんの参考になりましたら幸いです。