冬の乾燥している時期に困るのが静電気です。
怪我をするわけではありませんが、静電気のショックは凄く痛いですし、コンピューターや家電製品を損傷させる危険性もあります。
さて、世の中には静電気が他人より多く発生する「静電気体質」だと言う人がいますが、もしかしたら本格革靴で回避出来ることできるかも? というのが本日の話です。
1.放電の重要性
静電気によるショックは、体に帯びた電気が、一気に放電されることで発生します。帯電とは、子供の頃、下敷きを頭で擦ると髪の毛が逆立つアレです。
スーツの裏地を再生繊維(キュプラ)にする、スーツの生地をポリエステルでは無くウールにする、アクリル素材は避けるなど、静電気を「溜めない」ことも重要です。しかし、いくら気をつけていても、空気が乾燥していると、少しずつ体には静電気が帯電していきます。
そこで重要なのが放電です。
本項冒頭に書いたとおり、静電気がドアノブなど、皮膚(特に先端部;指先など)から一気に放電すると痛みを感じやすくなりますが、ゆっくりと放電させると痛みが出ません。
例えば、ドアを開ける前に壁などの「絶縁体では無いが、かといって電導性が高いわけでもない」部分に数秒手のひらを触れて放電しておく、などの対策です。いわば、アースをとるわけです。
2.革底は天然のアース
そこで有効なのが革底の本格靴です。 よく手入れされた革底は水分を含んでおり、地面に対するアースとして機能するため、体内に溜まった静電気を徐々に放出してくれるからです。
革底は、扱いにくい、雨の時に水を吸ってしまう、滑りやすい、などのデメリットを強調されることが多く、購入してすぐにラバーを貼ってしまう方も多いでしょう。
私もかつてラバーを貼ったことがありましたし、そもそもラバーソール(ゴム底)の靴も愛用しています。しかし、とりわけ乾燥した冬の晴れた日は、必ず革底の靴を履くことにしています。
これだけで、足の裏から徐々に放電され、静電気で手が痛くなることがかなり減ります。
(とはいえ、オフィス内のフロアマットが絶縁体でできている場合は、バチッとくることはあります。しかし、それでもゴム底やスニーカーを履いているときよりも全然マシです。)
3.クロックスを現場で愛用したいが……
土足が厳禁の医療関係者や一部のIT関係など、職場で靴を脱がざるを得ない方もいらっしゃる事でしょう。
個人的には、サンダルの中で一番履いていて快適なのはクロックスです(クロックス風、ではなく、クロックス)。しかし、クロックスの素材は絶縁体なので、どうしても体が帯電していってしまいます。
以前は「クロックス ワット」という導電性の物質が含まれた製品もあったようなのですが今では絶版になっています。
そこで私が職場の土足禁止エリアで使っているのはトラスコ中山の制電サンダルです。通常の制電サンダルに比べてスタイリッシュで、かつ履いていても全く疲れません。
制電サンダルにも課題がある
この製品は隙間が空いていて通気性は良いのですが、その分安全性が犠牲になっています。
本当は、クロックスのようにもう少し全体が覆われていると、医療現場で液体を落としたとき、ITの現場でも重めの物のを落としたときにも安心です。
もし、この要件を満たす良い製品をご存知でしたら、ぜひコメント欄から教えてください。
4.終わりに
私は家の中でもクロックスをスリッパ代わりに使っているのですが、冬の時期は加湿していたとしても、羽織っている防寒着によっては家の中でバチバチ静電気が出てしまいます。
クロックスにホチキスを刺すと静電気を防げるという話も聞いたことがありますが、屋外ならまだしも、室内のフローリングを傷めそうで試せず、未だに解決に至っていません。
自宅内でもトラスコの制電サンダルを履こうか迷いましたが、冬場の穴あきは寒いこと、またキッチンでお湯をこぼしても安全なことから、上部に穴が開いていないクロックス(クロックス スペシャリスト ベント↓)を愛用しています。
あと、革靴の裏に貼るラバーも、電導性のものがあったら売れると思うのですが、どうなんでしょうか。。。こちらも良い製品をご存知の方がいらっしゃれば、ぜひコメントください。