靴の手入れ

革靴の手入れに欠かせない、靴磨き用布とその作り方

投稿日:平成29年(2017) 12月24日

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みなさんは、普段靴を磨くときにどのような布を使っていますか?

靴墨、乳化性クリーム、ブラシなどは数多く市販され、また多数の情報があります。

しかし、靴磨きの布は靴磨きのたびに使うのに、その作り方など、あまり日の当たらない存在です。今回は、そんな靴磨き用の布(ウエス)について、そもそも何故必要なの? というところから、使い方、日常での確保方法等についても考えてみたいと思います。



1.靴磨きに綿布は必須

まず、靴磨きになぜ布が必須なのかを考えてみます。(例によって、ご存知の方は読み飛ばして下さい。。。)

① 汚れを取るため

靴は、野外を歩くうちに、当然に汚れがつきます。ブラシで払うことが基本ですが、ブラッシングのみでは取り去ることの出来ない汚れもあります。

さらに、靴クリームを塗り重ねることで、古くなった顔料やロウ分が靴にこべりつきます。これよって、見た目が悪くなるほか、油分・水分補給の邪魔になるわけです。そのため、古い靴クリームも汚れの一種として、靴の見栄えと長持ちのために拭き取ることが大切です。

泥汚れは水でも良いが、リムーバーを活用する

靴についた泥汚れは、水をしみこませた綿布で十分に拭うことができます。

しかし、先述のような堅くこべりついた古い靴墨は、専用のリムーバー(モゥブレイのステインリムーバーが有名。過去のレビュー記事)を使うことで、よく落とすことができます(下図参照)。

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また、汚れ落としの力は落ちるものの、油分/水分がセットになった、保革力に優れるクリームタイプの汚れ落としもあります(サフィールのユニバーサルレザーローションが有名。過去のレビュー記事)。

② 靴墨を塗るため

汚れを落としたら、次に靴墨を塗るわけですが、この際も綿布は活躍します。

最近では、ペネトレイトブラシなどの、靴墨塗布専用ブラシが幅を利かせています。しかし、ブラシによる塗布は無駄が多いとか、体温を使って塗り込む方が良いという方がいるのも事実です。

また、缶入りの靴墨など、ペネトレイトブラシが向かないものについては、当然、綿布による塗布が必要です。

③ 磨き上げるため

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単に靴墨を塗っただけでは、靴に輝きは生まれません。靴墨のロウ分を光らせるためには「磨き」が必要です。

そして、この磨き工程に、缶入りの靴墨と水を少量つけた綿布を使うと、とてもよく光ります。

参考記事:

モゥブレィのトラディショナルワックスを試す

簡単に鏡面磨きができると評判のトラディショナルワックスを試してみました。 鏡面磨きを含む、靴を光らせることの是非についても考えてみます。

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ただし程度が大切

余談ですが――パーティ用ならばいざしらず、ビジネス用途として光りすぎた靴は(少なくとも一般企業の事務職においては)不適だと思います。

靴クリームを塗ったあと、豚毛のブラシで軽く磨くと、靴全体に鈍い光が出ます。この状態で、つま先とかかと(もう少し光らせたい場合は靴の外側側面)くらいを限定して磨き上げるのがちょうど良いのではないでしょうか。

 

2.靴磨き用布のつくりかた

基本は「ボロ布」といわれるが……

ファッション誌で靴クリームが紹介される際、よく「ボロ布にこのクリームを少量とって」などと記載されます。しかし、サラリーマンの日常生活で、「ボロ布」がどのくらい排出されるのでしょうか。

かつての大家族環境かつ、綿繊維全盛の時代であれば、着古した下着やTシャツなどから、靴磨き用布に適した綿布を作ることができたと思います。

しかし、化繊を中心とした高機能素材の下着が全盛で、かつ単身者ともなると、継続してボロ布を確保するのは現実的ではありません。

専用の布も市販されているが……

一方で、専用の布も市販されています(リムーバークロスとかポリッシングコットンなど)。

しかし、最終的な磨き上げには適しているものの、汚れとりや靴クリームの塗布につかうのには、もったいない金額です。

但馬屋のネル生地がおすすめ

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そこで、私の場合は安価/大量に手に入る、但馬屋の白ネル生地を使っています。70cm×10cmサイズで53円という激安ですが、品質はとても高いです(実は4年くらい前に1回レビューしていますが、それ以来ずっと使っています)。

ベビー用品(前掛けに使うらしい)や、コーヒーのネルドリップ用など、用途は比較的広いため、妻子持ちのサラリーマンでも購入しやすい布でもあります^^;

 



3.最適なサイズを考える

ボロ切れや専用の布が手に入ったら、続いては最適なサイズへのカットを検討します。

布は四角いままでも良いのですが、全面を効率的に使うためにはどのようにしたらよいのでしょうか。

たすき状にするのが良い?

私の中での、今のところの最適解は「たすき状に切る」です。

幅3センチ前後のたすき状にすると、指に巻き付けやすくなります。使った部分を少しずつ移動させ、新しい面を使えるようにします。

但し、この方法でも、最初と最後の数センチは(巻き付けて固定する必要があるため)余ってしまいます。そのため、できるだけ長めに切った方が、無駄なく使用できると思います。

本記事をごらんの方で「このカット方法がおすすめ」というご意見がある方は、ぜひ下のコメント欄からメッセージをお寄せください……。

 

4.糸くずが出ないようにするためにはどうしたらよいか

糸くず問題とは

綿布を靴磨きに使う上で、糸くずの問題があります。

これは、綿布から出てくる糸くずが、靴墨などと混じって靴に張り付いたり、靴磨きの邪魔になったりすることです。

みなさんもご経験があるのではないでしょうか……?

切り方を工夫する

目下の対策としては、綿布を切断する際に布専用のはさみをつかう、というものがあります。

 

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こちらの写真は、事務用のはさみで切った布です(とはいえ、段ボールがザクザク切れるほど、威力があるお気に入りのフィットカーブで切ったのですが……)。

私が不器用なせいもありますが、ずたずた状態で、糸が出まくりです。

このため、布切専用のはさみを利用するようになりました。

ジグザグのピンキングばさみはさみを使う

その上で、さらに糸くずが出にくい、ピンキングばさみを使うと良いのでは? と思い、先日購入してしてみました。

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それがこちら。1,000円程度でした。

 

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布は縦横垂直に織ってあるため、ジグザグに切断することで糸くずが出にくくなるという理屈です。

 

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実際に切ってみたのがこちら。

コツとしては、事務用はさみのように(切れる中心部分を使うために)細かくサクサク切るのではなく、根本から先端まで一気に切るのを繰り返すことです。

この方が、ジグザグがきれいに出て、結果として解れが少なくなります。

この状態のウエスを使うようになってから、靴磨きが大分快適になりました。気が向いたら、是非試してみて下さい。

 

5.おわりに

「趣味は何ですか?」と訊かれて、ついつい「靴磨きです」とうっかり答えそうになるほど、個人的には靴磨きが好きです。(そのまま答えたら、間違いなく変人認定されそう^^;)

私のスーツスタイル好きも、実は靴磨き好きからスタートしています。靴磨きが好き → 磨き甲斐のある靴は? → どんなスーツが靴に映える? → どんなシャツが…… → どんなタイが……といった具合です。

ですから、清潔感や身だしなみに無頓着な後輩や部下には、靴磨きを勧めてみると変化があるかも?(さすがに上司には言いづらい……。)

 



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