皆さんはどんな保革クリームを使っていますか?
私は汎用的にガシガシ使えるモゥブレイの「デリケートクリーム」(参照:デリケートクリームの記事)の他に、油分を補給したいと思うときにはサフィールの保革ローションである「ユニバーサルレザーローション」を使っています。
フランスのアベル社が作る靴磨きブランド「サフィール」には、上位ブランドの「ノワール」が有るのですが、今回はユニバーサルレザーローションの上位版である、サフィールノワール「レザーバームローション」を購入してみましたので、レビューします。
1.製品概要
- 商品名:サフィールノワール レザーバームローション
- 製造元:仏・アベル社
- 用途:スムースレザーの靴、ジャケット、バッグ、ファニチャー
- 容量:125ml
- 価格:1,800円(税抜)
- リンク:公式サイト、購入<Amazon>
2.外観レビュー
レザーローションに外観も何も無いと思いますが、お約束の外観レビューから……。
サフィールノワールの基本カラーである、黑色と金色のラベルでデザインされています。他のレザーローションに比べると、高級感のあるデザインです。 また、MINK OILと記載されているとおり、ミンクオイルの配合がウリです。
靴だけで無く、レザージャケットや革カバン、家具などにも使用出来ます。
3.ユニバーサルレザーローションとの違い
左がサフィールノワール・レザーバームローション(以下NOIRレザーバーム)、右がサフィール・ユニバーサルレザーローション(以下ユニバーサル)です。
カタログスペックと価格
カタログ上の違いは、名称/ブランドを除くと僅か3点で、
- 内容量:120ml/150ml
- 価格(税抜):1,800円/1,500円
- 成分:ミンクオイルあり/なし
という様な感じです。
100ml換算にすると、NOIRレザーバームが1,500円、ユニバーサルが1,000円ですから、価格差は1.5倍になります。
使い勝手
写真は注ぎ口を比べたものです。殆ど同じ形であることが分かります。ただ、粘度が若干NOIRレザーバームの方が低い感じがしました。
紙の上に垂らしてみました。先ほどと同じく、左がNOIRレザーバームです。色の違いは殆どありませんが、粘度の差か、NOIRレザーバームの方が垂らしてすぐに平べったくなりました。
使用感
次項目の使用感レビューでお伝えします。
4.使用感レビュー
今回はこちらのモンクストラップシューズに、NOIRレザーバーム単体を使ってみたいと思います。 なお、左側(右足)にNOIRレザーバームを使用し、比較のために右側(左足)にユニバーサルを使ってみます。
両足に同量を塗り込んだ状態です。
左側のNOIRレザーバームを塗り込んだ方が、若干しっとりしている気がします。塗り込んでいる最中も、吸収が早いと感じました。
塗り込みに使った布です。左がNOIRレザーバーム、右がユニバーサル。若干ですが、ユニバーサルの方が濃く(落ちた靴墨の量が多い)見えます。
ストッキングを使って磨き上げます。
これも微妙な差ですが、左側の方がやはりしっとりとした感じに仕上がり、右側の方が艶が強く感じました。
5.まとめ
端的に言うと、NOIRレザーバームは保革重視、ユニバーサルは汚れ落としと艶だし重視という風に感じました。 勝手にまとめてみました(あくまで私個人の感覚に基づく評価です)。
今後は、元気の無い革にはNOIRレザーバームを、普通の手入れにはユニバーサルを使おうと考えています。
ユニバーサルの方が汎用性が高く、万人受けするレザーローションだと感じます。より保革性能が高いローションが欲しいという方には、NOIRレザーバームがお薦めです。
(おまけ)まだまだあるレザーローション
靴みがきBOXを漁ってみると、今回ご紹介した2製品(後列の2本)に加え、これだけレザーローションが出てきました。それぞれどんな使い方をしているのか、少しご紹介します。
- (左)コロニル1909レザーローション:プッシュ式の珍しい製品。保革特化でつや出し成分が少ないため、靴の内側の保革に使っています(かかと部分に使うと、内張の摩耗を防ぐことが出来ます)。
- (左から2つめ)コロニルディアマント:浸透力、保革、防カビ、防水、艶だしに優れる万能製品。値段が高いことと、(防カビ成分でもある)シダーウッドや白檀の香りが万人受けしないのが玉に瑕。雨が想定されるシーンで使っています。
- (右から2つめ)KIWIデリケートクリーム:汚れ落とし、保革、艶だしが出来るクリーム。サフィールのユニバーサルほど艶を出したくないが、モゥブレイデリケートクリームよりは艶を出したいという場合に最適。1909レザーローションも似た様な立ち位置ですが、匂いはこちらの方が少ないので、財布など手に持つ製品はこちらの方がお薦め。
- (右)モゥブレイデリケートクリーム:保革専用としてガシガシ使えるクリーム。多用するので、ラージサイズで購入し詰め替えて使っています(参考記事)。艶だし成分が殆ど入っていないので、靴墨と併用するのがおすすめ。サフィールノワールのクレム1925など、油性の靴クリームを使う場合に、革の水分を保つために使っています。