靴底

すり減った革靴のかかとを、自分で修復してみる

投稿日:平成31年(2019) 4月14日 

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みなさんの革靴、かかとがすり減っていませんか?

4年前に購入した、シェットランドフォックスの革靴。使い勝手が良く、ほぼ週1回程度履いていたのですが、かかとの部分がだいぶすり減ってきました。

本来なら修理屋に出すところですが、今回は諸事情あって、自分で修理してみることにしました。

本日は、靴修理剤を使って、自分で革靴のかかとを修理した場合の、ビフォーアフターをご紹介します。

1.状況の確認

対象の靴

今回取り上げるのは、こちらのシェットランドフォックス製ダブルモンクストラップの革靴です。

 

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実は購入当時(4年前)、以下の記事でレビューしていますので、興味のある方はご覧下さい。

かかとの状況

まずは、かかとの状況を確認してみます。

 

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この靴は、かかとの最後部がゴムになっているタイプですが、その下の層(革部分)寸前まですり減っているのが分かります。

 

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1ミリ程度を残すのみ、といった感じです。

 

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下の部分に到達すると、場合によっては修理料金が高くなることもあるため、この時点で修理してしまった方が良いです。

ただ、4月は歓迎会等々で飲み会が多く、今このタイミングで修理に出したくないのです。

以下どうでもいい話

なぜかというと、この靴はダブルモンクストラップということがあって脱ぎ履きし易いからです。

私のような若手(?)は幹事役をやることがまだまだ多く、先に店に入って案内し、最初に店を出て2次会の会場を探す、といった動作がし易くなるのです。

ということで、自分で修理を試みてみることにしました。

 

2.修理方法

交換か、補修か

かかとの修理方法は大まかに2つ。

1つはヒールリフトそのものを交換する方法ですが、こちらは専用機材が必要で、かつ素人には難しいのでボツ。

もう一つは、ゴムパーツをくっつけるか、または補修剤を塗布する方法。

今回は、補修剤を塗布する方法にチャレンジしてみることにしました。

購入したもの

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とりあえずアマゾンで物色して、評判がよさそうなのを一つ購入してみました。Shoe Goo(シューグー)です。

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名前を聞いたことがあるかも知れませんが、私は初めて購入しました。

色は白や透明がありましたが、今回は黒を選択。

 

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使い方は、ヤスリで靴底に傷をつけ接着しやすくした上で、修理剤を塗布・成形し、乾燥硬化させるというもの。

一見簡単そうですが、不器用な私にも出来るかどうか……。

まぁ、とりあえずやってみることにします。

 

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入っていたのは3点。

修理剤、塗布用のへら、ヤスリです。

 

3.実際に修復してみる

ヤスリを掛ける

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まずは、附属のヤスリを使って、ゴム部分を擦っていきます。

 

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面が均質になりました。

補修剤を塗布、成形する

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続いて、直接補修剤(シューグー)を塗ります。(実は、少し多く出し過ぎました。)

結構強い有機溶剤の匂いがします。要換気です。

 

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へらを使って、すり減った部分を補うように成形していきます。

補修剤そのものに粘性があるため、均一にするのはなかなか骨が折れます。

説明書を読むと、数時間乾燥させると指で形を変えられるようになり、またはさみ等でも形を整えられるとのことなので、このくらいで諦めました。

 

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横から見たところ。マットな部分が元々のゴム部分、テラテラしているのが補修剤部分です。

 

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もう片方も同じようにヤスリがけをして……

 

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今度は分量を少し減らして塗布。

 

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成形しました。

 

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ちなみに、作業をする上ではこの様な靴修理用の台座があると楽です。

乾燥&指で成形する

このくらいの厚さがある場合は、完成まで24時間は乾燥させる必要があるとのこと。

ただし、今回は乾燥途中で形を整えようと思うので、6時間位経過したところで触ってみることにしました。

 

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触ってみると「外側は指にくっつかない膜が出来ているが、中はまだ軟らかい」といった状況。

そこで、指を使って成形してみました。違いは分かりづらいですが、少し形が良くなりました。

乾燥&完成

乾燥させることさらに18時間。

こんな感じになりました。

 

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少しテラテラしていますが、靴底をよく見なければ補修しているとは気づかれないと思います。

とはいえ、やはりこのテラテラが気になるので、ほんのすこしヤスリをかけてみることに。

 

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どうでしょうか。マットな感じが消えて、うまくゴム部分と同化したように見えます。

 

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横から見たところ。

 

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少し分かりづらいので、元々ゴムがあった部分に緑色の点線を入れてみました。

 

4.履き心地

実際に履いて外に出てみました。

補修部分の耐久性は今後見ていく必要があると思いますが、安定性はかなりのものです。

また、滑りやすいということもありませんでした。

履き心地に関しては合格点です。

 

5.おわりに

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かかと部分が、完全に革で出来ているタイプの革靴には用いることができませんが、一般的な全てゴムか一部ゴムのヒールを修理する際には、有効な手段であると感じました。

1,000円の補修剤で、おそらく10足以上は修理できると思いますので、外回りが多い方などの靴修理代を浮かせることにも繋がると思います。

革底のオールソールをするまでも無いが、かかとのすり減りがもう少しで第二層まで達してしまう……という時には、検討の価値があるでしょう。

ただ、(私を含む)不器用な方は、靴底の見栄えが若干悪くなってしまうのでその点は要注意です。(靴底の見栄えまでこだわるという方は、修理屋に出した方が良いと思います。)

 

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