まとめ

メンズファッションに役立つ「株主優待」まとめ

投稿日:平成28年(2016) 7月3日  更新日:平成29年(2017) 2月18日 

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皆さんは「株主優待」を活用していますか?

株主優待とは株式を持っている人に、モノやサービスで与えられる配当のこと。最近では現物以外に、自社サービスの割引/商品券やQUOカードなどを配ることが多いです。

これを上手く活用すると、安価にファッションアイテムを購入することが出来ます。と言う事で、今回は男性ファッションの優待をとりあげます。

 

尚、本記事は特定の株式銘柄の購入を推奨するものではありません。株式取引はリスクを伴うため、必ず許容リスク内の金額かつ余剰資金にて、ご自身の判断と責任に基づいて実施して下さい。また、各銘柄の情報についての正確性は、これを保証するものではありません。かならず証券会社や企業のIRサイトで情報を確認して下さい。

 

1.株主優待とは

※ 株主優待ってなに? という方向けの項目です。ご存知の方は読み飛ばして下さい。

株の配当

株の配当とは、会社の利益の一部を株主に還元することです。企業の所有者は株主ですから、企業が儲けた分け前を、持っている株数に応じて配ってくれるわけです。

現金での配当が一般的ですが、BtoC(企業→消費者の)ビジネスをしている会社を中心に、株主優待(その会社や関連会社の商品券や割引券、金券、グッズなどを配る)も実施しているところがあります。

最近は雑誌でも多く採り上げられるようになり、個人投資家が優待目当てで株式投資を始めるケースも多いのだそう。一方企業側も短期での売買益のみを目的とするトレーダーでは無く、安定株主の獲得に向け、優待を強化する傾向にあるようです。

ファッション業界における株主優待

ファッション業界もBtoC企業が多く、上場企業の多くが株主優待制度を採用しています。多いのが買い物で使える割引券ですね。

ただ、探してもファッション系の優待情報がまとまったものを見つけることが出来ず。そこで、自身の備忘の為にも作ってしまえと、今回の記事に繋がるわけです……。

 

2.優待を受け取るまで

  1. 証券会社に口座を作る(売買手数料が安く、優待情報も見やすいネット証券がお薦め)
  2. 銘柄を選び、優待の情報を確認する(特に、優待を得られる条件は良く確認します)
  3. 証券口座に入金し、株を買う
  4. 権利確定後、自宅に株主優待が届く
  5. 店で使う

と、手順はいたって簡単です。

たたし、株式を購入してからすぐ優待が届くものではない点に注意が必要です。株主優待の多くは年間の決まった時期に実施されるため、タイミングを逃すと半年~1年待たされます。

また、優待獲得の権利が確定してから数ヶ月後に発送というケースもザラなので、待てないという方は金券ショップで優待券を購入してしまうのも手でしょう。

 

3.(参考)株主優待の注意点

このサイトはあくまでファッションのサイトですから、株についての細かい記載は避けたいのですが、最低限気をつけておきたい項目を書きますので、参考にして下さい。

① 株式取引は余剰資金で

株は日々値動きがあり、また最悪価値が0円になることもあります(上場廃止+100%減資など)。生活資金や用途が決まっているお金での購入は控えた方が良いです。

② 自身の許容リスクを決めて取引する

株取引で一番重要なのはリスク管理だと思います。自分がいくらまで損をして良いのかを予め決めておきましょう。私の場合は、全体での許容額と、銘柄単位での損をして良いパーセンテージ(概ね25%)を決めています。

たとえば、全体での許容額を10万円、銘柄単位では25%とします。

この場合、10万円の株だったら、4つの銘柄まで持つことが出来ます(1銘柄あたりのリスクが2.5万円で、4銘柄で最大リスクが10万円という計算。)。

ちなみに、25%まで下がったときの売却は手動でやると辛かったり怠けたり忘れたりするので、証券会社のシステムに予め登録しておくと楽です。

③ 効率の悪い優待に注意する

投資額10万円なのに、優待は1年に1回の500円買い物券……なんていう事も有ります。利回りが0.5%ということも問題ですが、ここでは②と絡めて考えることも重要です。

②では銘柄単位で損を許容する率を仮に25%としました。10万円なので最大リスクは2.5万円です。25,000円÷500円=50……つまり、50年経たないとリスク分の元が取れないという計算になります。

正確には現金の配当もあるので、500円には現金配当の金額を加えることになります。個人的には、この値が5以下(5年以下で解消される)のものを選ぶようにしています。

たとえば、山喜(3598)は211円×200株=42,200円 → 最大許容リスクは10,550円(25%)で年間の優待額が5,000円、現金配当が1,800円(実績)なので、10,550÷6,800≒1.55。 つまり、2年でクリア出来るので、かなり優秀な部類ということが分かります。

④ 「貸株」に注意する

株主優待は決められた時期の株主名簿に基づいて行われるため、一部の証券会社で実施している貸株をしていると、優待が貰えないことがあります。

「貸株」とは、証券会社に自身が保有する株を貸し出す代わりに、証券会社から金利を受け取るしくみです。証券会社側でも「優待優先モード」などと称して、権利確定日だけ貸株を自動で解除する仕組みを提供していますが、心配な方は貸株を解除しておくことをお薦めします。

⑤ 株主優待を目的化しない

目的はあくまで、お得な価格で自身の望む品物を手に入れることです。

株主優待があるからと、要らないモノを購入したり、業績の悪い会社の株を購入して優待額以上に損をすることは本末転倒です。

 

4.銘柄情報I:スーツ系

前置きか長くなりまして、すみません。 つづいて、本題の銘柄情報まとめに入りたいと思います。以下、証券コード順で、算出根拠はH28.7.1の終値です。

① オンリー(3376)

3376

  • 優待情報URL:http://only.co.jp/ir/courtesy/
  • 優待内容:買物優待券(1,000円)
    1枚:100株以上、5枚:400株以上、10枚:800株以上、30枚:1,200株以上
  • 回数:年1回 8月
  • 最低購入金額:8万円
  • 優待利回り:1.2%
  • 現金配当利回り:2.47%

比較的若いビジネスマンを対象とした「ザ・スーパースーツストア」が有名。ただ、優待利回りが低く個人的には射程外です。

② 山喜(3598)

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  • 優待情報URL:http://www.e-yamaki.co.jp/yamaki/pdf/news_release_14_11_20e.pdf
  • 優待内容:買物券
    1,000円相当:100株以上、2,500円相当:200株以上、5,000円相当:2,000株以上、7,500円相当:6,000株以上、12,500円相当:10,000株以上
  • 回数:年2回 3月、9月
  • 最低購入金額:2万円
  • 優待利回り:9.4%
  • 現金配当利回り:2.37%

スーツと言うよりはシャツ屋ですが、スーツ系と言う事でエントリー。

山喜の株主優待は昨年採り上げ、実際に優待でシャツを購入するところまでレビューしました。

株主優待でシャツを購入してみた ~山喜(3598)編~

蝶矢シャツを買収した事も有り、使い道は増えそうです。ただ、もう少しオーダーシャツに力を入れて欲しい所ではありますが……。

③ はるやま商事(7416)

7416

  • 優待情報URL:http://www.haruyama.co.jp/ir/stc_reception.php
  • 優待内容:
    1)15%割引券
    2枚:100株以上、4枚:500株以上、6枚:1,000株以上、10枚:3,000株以上
    2)ネクタイまたはワイシャツまたはブラウス贈呈券1枚:100株以上
  • 時期:年1回 3月
  • 最低購入金額:7万円
  • 優待利回り: (購入金額に依って異なる)
  • 現金配当利回り:2.11%

紳士服業界4位で、店舗展開は西日本中心です。都市部やネットショップ向けには「PSFA(パーフェクトスーツファクトリー)」ブランドでてこ入れをしているようです。

④ コナカ(7494)

7494

  • 優待情報URL:http://www.konaka.co.jp/ir/yuutai2.html
  • 優待内容:
    1)「紳士服コナカ」、「紳士服のフタタ」、「KONAKA THE FLAG」等 優待割引券(20%割引)
    3枚:100株以上、5枚:1,000株以上、10枚:3,000株以上、
    2)「FIT HOUSE」優待割引券(海外ブランド5%割引・国内ブランド10%割引)
    1枚:100株以上、2枚:1,000株以上、3枚:3,000株以上
  • 時期:年2回 3月、9月
  • 最低購入金額:5万円
  • 優待利回り: (購入金額に依って異なる)
  • 現金配当利回り:4.13%

紳士服業界第3位。若年層には「スーツセレクト」のほうで有名かも知れませんね。

⑤ タカキュー(8166)

8166

  • 優待情報URL:http://taka-q.co.jp/#ir
  • 優待内容:買物優待券(1,000円)
    2枚:500株以上、4枚:1,000株以上、6枚:1,500株以上、8枚:2,000株以上、10枚:2,500株以上
  • 時期:年1回 2月
  • 最低購入金額:9万円
  • 優待利回り: 2.23%
  • 現金配当利回り:1.69%

イオン系列の会社です。大手4社(青山、青木、コナカ、はるやま)に比べると若干、若年層向け&高級志向です。

⑥ AOKI HD(8214)

8214

  • 優待情報URL:http://ir.aoki-hd.co.jp/ja/Stock/Benefit.html
  • 優待内容:
    1)自社グループ買物優待券(20%割引)5枚:100株以上、10枚:1,000株以上
    2)自社グループ施設利用優待券(20%割引)10枚:100株以上、30枚:1,000株以上
    3)披露宴10万円割引券1枚100株以上
  • 時期:年2回 3月、9月
  • 最低購入金額:10万円
  • 優待利回り:(購入金額に依って異なる)
  • 現金配当利回り:4.04%

紳士服業界2位ですが、紳士服の売り上げは全体の6割で、ブライダルやカラオケなど多角経営もしているという珍しい会社です。

若年層向けには「オリヒカ」が有名ですね。

⑦ 銀座山形屋(8215)

8215

  • 優待情報URL:http://www.ginyama.co.jp/pdf/ir/20151111_3.pdf
    ※ H28.10.1に株式併合予定
  • 優待内容:
    1)株主優待割引券(20%割引)2枚:100株以上、5枚:300株以上
    2)5,000円相当の買物券1枚:100株以上買物優待券(15%割引)3枚:100株以上、4枚:1,000株以上、5枚:3,000株以上
  • 時期:年1回 3月
  • 最低購入金額:18万円
  • 優待利回り:(購入金額に依って異なる)
  • 現金配当利回り:2.75%

明治40年創業の老舗です。売り上げの2割が他社からのオーダー受託なので、街のテーラーにイージーオーダーを頼んだら山形屋だった、というパターンがあるかも知れません(鳥取グッドヒルの方が確率高めですが……^^;)

実質的に、オーダースーツを株主優待で安く……となると、現状ここ一択になると思います。

⑧ 青山商事(8219)

8219

  • 優待情報URL:http://www.aoyama-syouji.co.jp/ir/stock/hospitality.html
  • 優待内容:買物優待券(15%割引)
    3枚:100株以上、4枚:1,000株以上、5枚:3,000株以上
  • 時期:年2回 3月、9月
  • 最低購入金額:38万円
  • 優待利回り:(購入金額に依って異なる)
  • 現金配当利回り:4.38%

言わずと知れた業界1位で、若年層向けには「ザ・スーツカンパニー」や「ネクストブルー」等を展開。

AOKIやコナカの20%割引に比べると割引率15%は、業界1位なりの強気の設定なのでしょうか。

また、優待を受けられる最低購入金額が38万円と、AOKIの10万円、コナカの5万円と比べかなりコスパが悪いと感じます。
※ 株主優待以外にも割引券を出す事が多いので、そちらを使うのも手でしょう。

 

5.おわりに

以上、ざっと調べただけで8社も出てきました。

低価格帯の店が多く、こだわりの強い方には満足できないかも知れませんが、普段ご自身が利用している店舗があれば、優待を利用してみるのも良いかも知れませんね。

また、優待があるならば……と、新しい店を開拓してみるのも良いでしょう。(たたし、くどいようですが、優待はあくまで手段で、これに振り回されるのことが無きよう……)

金券ショップや「友の会」という選択

今回、株の購入による株主優待を前提に書いてきましたが、株主優待券は金券ショップやヤフオクなどでも購入可能なので、リスクをとりたくない方はそちらをお薦めします。

優待目当てで投資した結果、損失が出て、優待で得られた金額が吹き飛ぶ……なんていう事が起きないよう、しっかりとリスクコントロールすることか重要です。(金券ショップを利用するという方法も、重要なリスクコントロールの一つです)

また、百貨店などでは積立式の利付き商品券(「○○友の会」などという名称が多いです)もありますから、百貨店で仕立てる場合にはこちらも選択肢に入ると思います。

続く……

ほんとうは銘柄情報IIとして、グンゼリーガルなど、スーツ系以外の情報も書きたかったのですが、文字数が相当多くなりましたので、また日を改めてアップしようと思います。

また、おすすめの株主優待などがありましたら、次回アップ時に追記したいと思いますので、ぜひコメントをお願い致します。

 

 

出典・引用について:
株式情報については、SBI証券から一部引用しています。また、企業のロゴや株主優待の情報については、各企業の公式サイト内から引用しています。

お願い:
本記事は特定の株式銘柄の購入を推奨するものではありません。株式取引はリスクを伴うため、必ず許容リスク内の金額かつ余剰資金にて、ご自身の判断と責任に基づいて実施して下さい。また、各銘柄の情報についての正確性は、これを保証するものではありません。かならず証券会社や企業のIRサイトで情報を確認して下さい。

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