夏のファッションにおいて、なにより大事なのは清潔感です。
暑い時期は汗が多く、臭いやすく、肌の露出が多くなるなど、視覚的・嗅覚的な清潔感が途端に失われます。
リモートワークが進んだといえ、ビジネスマンにはまだまだ対面での仕事は多く残っています。顧客と接する方はもちろん、内勤の場合にあっても社内の関係者や協力会社と一緒に働く機会は多々あるでしょう。
その時、清潔感が欠如していては、いくらファッションに気を遣ったとしても、台無しになります。
とはいえ、清潔感だけでは曖昧なので、今回は具体例を挙げつつ、やってしまいがちな5つの課題から、対策法や愛用しているアイテムをご紹介します。
1.汗染み
まず見た目で重要なのは、汗染み対策です。私が取り入れているのは以下の3つです。
- アンダーシャツやステテコを着る(サラサラが維持されるので、暑さ対策としても有効です。)
- 濃い色のシャツは避ける(汗が目立つため。)
- 汗が乾きやすい素材(麻や機能性素材)のシャツを取り入れる
特に、アンダーシャツには脇汗パット付きがオススメで、私は以前レビューしたYGの脇汗パット付きを今も愛用しています↓
2.透け
汗染みに次いでよく見かけるのが、色々なものの「透け」です。
下着の透け
夏用のシャツは薄手の生地が多いため、アンダーシャツの透けに注意します。
特に、濃い色のアンダーシャツ、ランニングシャツ、縫い目が厚いアンダーシャツなどを着ていると、余計透けやすくなります。
オススメはベージュの切りっぱなし(いわゆるカットオフ)のアンダーシャツです。
乳首の透け
夏は暑いからと、アンダーシャツを着ない方も見かけますが、乳首が透けやすくなるので注意します。
(男性がみても残念な感じがする乳首の透けですが、特に女性ウケが想像以上に悪いです。)
3.体毛の過度な露出
これは様々な意見があろうかと思いますが、体毛はなるべく露出しない方が清潔感が増します。
露出しやすい部分としては、足のすね、胸元、脇の3つです。
足のすね
昨今、短丈ズボンブームによって、すね毛が見えている方が大量増殖しています。
私の場合は、夏でもロングホーズ(長めのハイソックス)を履いて、露出しないようにしています。こちらも以前レビューしましたが、ハリソンの綿麻クレープか、タビオの夏用ロングホーズがオススメです。
また、前述したステテコと組み合わせることで、足が汗でベトつかず不快感が減ります。素足より、空気が通ることでかえって涼しく感じます。
胸元
胸毛も、あえて見せるファッションで無ければ、隠した方が良いでしょう。
ノータイの場合は、開けるのは第1ボタンまでにします。
どうしても2つ開けたい場合は、第3ボタンの位置が高めのシャツを選ぶと良いでしょう。(ボタン位置を指定出来るオーダーシャツにしてしまうのもオススメ。)
脇
短い袖のポロシャツは、腕を動かしたときに見える事があるので要注意です。
剃る必要まではありませんが、気になる方は腕側の脇毛を減らしておくと良いでしょう。
長袖も、アンダーシャツを着ない場合や、ランニングシャツの場合は、脇汗で脇毛が透けて見えることがあるので注意します。
上述した、脇汗パット付きのシャツで対策可能です。
4.臭い
この時期に多い臭いは3つ。汗やわきが等の体臭、衣服の生乾き、そして香水の付けすぎです。
汗やわきの体臭
汗は、乾燥しない状態が続くと雑菌が繁殖して臭いを発します。先述したアンダーシャツやステテコや麻素材のシャツ着用で、汗を吸収/発散できる環境にすることで、臭いを防ぎます。
また、制汗剤の活用も有効です。私の場合は、過去にレビューした、レセナのドライシールドを愛用しています。脇に直接塗るタイプで、夜までサラサラ&臭いも全く無く、不快感を激減出来ています。
但し、人によっては脇汗そのものに臭いがある(いわゆるわきが)こともあります。軽いものなら塗るタイプの制汗剤で抑えられますが、臭いが強い場合は自己解決を試みず、医療機関に相談するのが近道です。
衣服の生乾き
梅雨時から夏にかけて多いのが、生乾き臭です。
汗のように見た目の不快感はありませんが、臭いとしてはかなり強烈な部類です。
そして厄介なのが、一度つくと、普通の洗濯をしてもなかなか取れないこと。
生乾き臭対策は奥が深く、これひとつで記事が1本かけてしまいますが、今回は簡単に私が実践している対策をご紹介します。
- 洗濯後は絶対放置せず、すぐ乾燥工程に移す
- 部屋干しは極力避け、浴室乾燥や屋外の日陰で乾燥させる(衣服のダメージを気にしなければ、タンブラー乾燥機や屋外のひなたで殺菌乾燥させるのもあり)
- 洗濯時に、洗濯洗剤と併せて酸素系漂白剤(オススメはシミ抜きにも使えるワイドハイターEX)を使って殺菌する
以上を実践するだけで、ほぼ生乾き臭を防ぐ事が出来ます。特に、酸素系漂白剤は、色物にも使え、かつ洗濯槽を綺麗に保つことにも繋がるのでオススメです。
香水の付けすぎ
夏は汗臭いからと、つい香水を付けすぎる方もいますが、夏こそ香りが拡散しやすいため、使用量を減らすべきです。
香水の種類にもよりますが、脇腹に1プッシュ程度が適量です。
また、甘ったるい香りも、夏用としては「香害」になりやすいため注意します。
香料入りの制汗スプレーや、柔軟剤の入れすぎも香害を引き起こすので、香水はつけないという方でも注意が必要です。
5.肌荒れ
肌荒れは乾燥する冬場に多いと思いきや、夏には夏なりの肌荒れが多いのです。
そして、肌荒れは清潔感を著しく損ないます。
日焼け
健康的な日焼けもありますが、異様に赤くなったり、皮がむけたりと、清潔感に欠ける日焼けはNG。
最初は抵抗があるかも知れませんが、外出時には日焼け止めを塗る習慣を付けると良いでしょう。
敏感肌の方は、キュレルの日焼け止めがオススメです。
そして、洗顔後は保湿クリームを薄く塗ることも大事です。
かぶれ
汗による「かぶれ」が多くなるのも、夏場ならではです。
ハンカチは常に持ち歩き、こまめに汗を拭くようにします。
また、前髪を下ろしている方は、おでこが汗でかぶれやすいので注意します。私も以前は前髪を下ろしており、夏場のカブレが酷かったのですが、上げるようにしてからは症状が全く無くなりました。
おわりに
本稿は当初、「夏場のビジネスカジュアルで気をつけるべきポイント」というタイトルで書き始めました。しかし、書き進めると、思った以上に「清潔感」の分量が多く、かつ最も大事な項目であることを再認識したため、独立した記事として先に出すこととしました。
夏場は清潔感が失われがちな時期です。
いくらコーディネートに気をつけたとしても、清潔感が欠如していては台無しですので、他の季節よりも多めに気を遣ってみてはいかがでしょうか。
また、皆さんの対策法や気をつけていること、こういう状態は嫌だ、というご意見がありましたら、是非コメント欄からお寄せください。
* * *
しばらく更新が途絶えてしまい申し訳ありません。生存報告を兼ねて、久しぶりに記事を上げました。
私の職場は、昨年4月からほとんどフルリモートワークという状況で、執筆の原動力である日々のスーツ/ジャケットの着用、そしてなにより通勤中/業務中(←仕事しろ)の服装観察が出来なくなってしまったことが大きな要因でした……。
とはいえ、たまに出社日があり、周囲を観察すると執筆意欲が戻ってきます。今回のネタも、実際に遭遇した事案を採り上げています。
暫くは不定期になりそうですが、少しずつ記事の投稿を再開していこうと思います。お付き合いいただければ幸いです。