皆さんはどの様に爪を手入れしていますか?
つめ切りで切りっぱなしでしょうか? つめ切り附属のヤスリで整えていますか?
とかくおざなりにされやすい男性の「爪」ですが、普段のつめ切りに加えてガラス製爪ヤスリで仕上げることで、印象や爪/肌へのダメージがガラッと変わります。
今回は、なぜ爪の手入れが大切なのか、整え方の基本、オススメのヤスリについてご紹介します。
年末のベスト・バイで取り上げたアイテムについて、それぞれを詳しく取り上げてほしいとコメントをいただきました。今回はその際取り上げたブラジェク(ガラス製爪ヤスリ)の紹介を書こうと思ったのですが、製品の紹介のみではその良さが伝わらないため、そもそも何故爪ヤスリが必要なのか、という部分から書く事にしました。
ブラジェクの紹介だけを見たい方は目次から項番3へ、使い方は項番2-③まで飛んで下さい。
1.爪の手入れはなぜ重要か
そもそも、なぜ爪の手入れが大切なのかを簡単にご紹介します。
手元はよく見られている
手元は、自分が感じる以上に他人からよく見られています。
打合せでメモを取る手、資料を差す指、キーボードを打つ手、エレベーターのボタンを押す指等々、仕事中はもちろん、接待、宴会、デートなど課業後のシーン……。
そういった場で他人に良い印象を与える――少なくとも嫌な印象を与えないためには、爪が伸びていたり、ささくれていたりしないことが重要です。
肌や頭皮も傷つく
また、見た目以外にも、爪の手入れをおろそかにすると、自身や他人の肌を傷つける問題が出てきます。
人は、起きているとき/寝ているときを問わず、無意識に自分の皮膚や頭皮を触ったり掻いたりしています。
その時、爪が伸びていたり、切りっぱなしの鋭利な爪だったりすると、肌に大きなダメージを与えるほか、肌荒れの原因になります。(頭皮の場合、傷ついてフケやかゆみ、抜け毛の原因にもなります。) 当然、他人に触れる際も同様ですし、特に女性の肌は弱いので男性には配慮が求められます。
2.爪の整え方の基本
続いて、爪の整え方について簡単にご紹介します。
① 入浴する
爪の手入れをするベストなタイミングは入浴後です。しかも、できればシャワーでなく湯船に浸かった後が望ましいです。
というのも、爪を乾燥した状態で切ると、割れたりささくれ状になりやすくなるからです。
カリカリのミルフィーユをナイフで切ろうとすると、上下にめくれ上がる事がありますよね? 人間の爪も、実際には複層のミルフィーユ状になっており、乾燥した状態で爪を切ってしまうと同様に割れやすいのです。
②良質なつめ切りで切る
美容を専門としている方の記事に、「つめ切りは使わずにヤスリだけで整える」というアドバイスを散見します。
ただ、我々サラリーマンは時間に追われる身。つめ切りも、仕事と同様100%の成果を目指して疲れるよりも、8割の成果を効率よく出す事が重要です(ぇ
ということで、その点は割り切り、つめ切りで「若干長めかな」程度に切っていきます。(ここで長めに切り、④のヤスリで整えることで、意図しない深爪の防止にも繋がります。)
また、切れ味の良いつめ切りを使うことも重要です。前項でミルフィーユの例えを出しましたが、鋭利なナイフではなくフォークの縁でミルフィーユを切ると、バリバリとめくれ上がりますよね? アレが爪で発生することになるからです。
つめ切りの種類としては、ニッパータイプのつめ切りがオススメです。クリップタイプのつめ切りは爪が割れやすく、はさみタイプは割れにくいですが深爪や指先を切りやすいからです。
私はMARUTOとSUWADAのつめ切りを愛用しています。(詳しく知りたい方は、過去のレビュー記事を参照して下さい。)
③ガラス製のヤスリで整える
つめ切りで切っただけでは、切断面から爪が割れやすく、また鋭利になっているため肌を傷つけやすい状態になっています。
そのため、ヤスリで整えることが必要です。
つめ切りには、金属製のヤスリが附属していることがありますが、仕上がりが荒く、かつ綺麗にするには時間がかかるので推奨しません。
オススメはガラス製のヤスリで、これを使えば短時間に綺麗に仕上げられます。
使い方は簡単で、爪を両脇から爪先に向かってサッとなでるだけ。1~2回で十分です。(その際、爪にヤスリを当てる角度は爪と直角か、少し指先寄り<手の甲とは反対側>に傾けると良いです。)
私はブラジェクの爪ヤスリを愛用しています(3本使い分けています^^;)。こちらについては詳述します。
④ハンドクリームを塗る
最後にハンドクリームを塗ります。爪も革靴と同様、潤い(水分)を閉じ込める油分が必要です。
入浴したまま(水分を加えたまま)放置すると、降雨後の革靴同様、カピカピに乾燥してしまいますから、油分で保湿する必要があります。
ネイル専用品も販売されていますが、個人的には通常のハンドクリームで問題無いと感じています。(革靴に例えると、コバや革底専用の保革剤もあるが、靴クリームで代用可能だよね、といった感じです)
私が愛用しているのは次の3つです。予算に合わせて試して見て下さい。
ヴァセリン ハンドネイル
1本200~300円と安価です。塗った後に書類仕事が可能なくらい、塗布感は優秀です。職場のデスクに置いておきましょう。
アトリックス ハンドミルク
昨年のベストバイでも取り上げましたが、優秀なハンドクリームです。塗った後に水で洗い流す仕様なので、洗面所に置いておきましょう。(塗り忘れも防止できます。)
1本800円程度ですが一般的なハンドクリーム3~5倍程度の容量なので高いわけではありません。ポンプ式で使いやすく、1~2回手洗いしても落ちない優秀さです。
ロコベース リペアクリーム
1本1,000円程度と高価ですが、肌荒れした際にはこれが一番です。
また、一度塗ってしまうと半日程度塗り直しが不要なのが便利です。(先述したアトリックスよりも定着性がよいです。水仕事が多い方には特に推奨します。)
3.ブラジェク ガラス爪やすり
先述したとおり、私はチェコ・ブラジェク社のガラス製爪ヤスリを愛用しています。昨年も4本目になるトラベル用の9cmタイプを購入し、ベストバイの一つに挙げました。
ただ、最初の1本としてオススメなのは、両面にヤスリがある14cmの標準タイプです。
出張や旅行が多い方は、少しヤスる効率が下がりますが、持ち運びやすく割れにくい9cmタイプを追加で購入しましょう。
片面タイプもあります(持っています)が、どっちがヤスる面なのか気にする必要があること、ほとんど値段が変わらないことから、できれば両面タイプが良いです。
1,000円程度とあまり高くありませんし、割れ/欠けにさえ気をつければ、かなり長持ちします。(私も10年以上同じものを使っています。)
複数の類似製品を試しましたが、ブラジェクが一番使いやすく、削れるスピードも速く、仕上がりも綺麗でした。
つめ切りの附属品を使っている方にとっては「不要では?」と思うかも知れませんが、一度使うと元には戻れないと思います^^;
綺麗な柄が描かれたバージョンもあるので、女性向けのプレゼントとしても良いでしょう。
ただし、繰り返しになりますが、ガラス製なので割れや欠けには気をつけて下さい。私も引出しに挟み込んで割った経験があります……。
4.爪の表面までツルツルにするかは要検討
男性の美容熱が高まった結果、爪の表面まで女性の様にツルツルにする方も増えてきました。
もちろん、(加齢等による)デコボコした爪を整える意味で、一定程度表面をならすことは良いかも知れませんが、ツルツルに光が反射するまで磨き込むかどうかは要検討だと思います。
というのも、先述したとおり、指先は結構人目につく部位のため、「やり過ぎ」と捉えられる恐れがあるからです。
革靴に例えると、通常のオフィス用途なのに靴全体を鏡面磨きでツルツルに反射させている感じですかね……。(靴好き向けの例えばかりで申し訳けありません。)
ここは見解が分かれる所かと思いますので、ぜひ下のコメント欄からご意見をお寄せ下さい。
ちなみに、私の場合、現在は爪の表面まで手入れはしていません。(顧客対応が多かった時代は、ツルツルにならない程度に、粗いヤスリをかけ、デコボコを減らしていました。)