前回の記事で書いたとおり、今回は実際に私がどの様に靴のローテーションを決めているのか、実例を交えてお伝えします。
最初に記載しますが、結局はどんな靴を履こうが個人の自由です。気の向くままにその日履きたいと思ったものを履けば良いと思います。
ただし、私の場合は前回記載した理由から、連日同じ物を履きたくない、大切な靴を雨の日に履きたくない、極力服装にマッチした靴を履きたい、毎日違う靴を楽しみたい、できればそれらを仕組み化してしまいたい、といった思いがあり、本日ご紹介するプロセスに行き着きました。
プロセスは人それぞれだと思いますので、こんな方法もあるんだなぁ、くらいに眺めていただければ幸いです。
1.ローテーションの組み方
私は、以下3つのステップで履く靴を決めています。
① 1週間の予定を確認する
② ①に基づいて靴を指定する
③ 残りの枠にご無沙汰の靴を指定する
それぞれ説明します。
①1週間の予定を確認する
私の場合、以下5つの観点から、1週間の予定をサラッと確認します。
1)天気予報で雨の日を確認する
一番重要なのは雨の日です。雨靴(ラバーソール等)は限られているので、効率的に配置する必要があるからです。
2)飲み会の有無を確認する
飲み会は靴を脱ぐ可能性が高いので、簡単に脱ぎ履きができる靴(ストラップ靴)を確保しておく必要があります。特に接待をする側の場合は、モタモタしていられないため、ストラップ靴が必須です。
3)ドレスの日を確認する
会社の式典、週末の披露宴や法事などの予定を確認し、相応しい靴(ストレートチップ等)を確保します。
4)長時間歩く日を確認する
郊外の拠点巡り、訪問監査、客先訪問など、長時間歩く可能性がある場合、靴擦れを防止するために下ろしたての靴や、少し足に合わない靴は避けます。
5)ドレス/ジャケパンの別を確認する
ジャケパンにしたい日は優先的に茶靴やスエード靴を考えておきます。
② ①に基づいて靴を指定する
①でこの日はこの靴じゃ無きゃ……という組み合わせがだいたい決まるので、玄関に近い靴箱へ1週間分を並べてしまいます。
前週の休日に、まとめて靴磨きしてしまっても良いでしょう。(特に慶事や客先訪問用のドレス靴は磨いておきましょう。)
③ 残りの枠にご無沙汰の靴を指定する
②の工程でだいたい3~4日は履く靴が決まっていますので、残りの分を埋めています。
個人的には、先述した「長時間歩く日」や「ドレスの日」でお気に入りの靴が選ばれるパターンが多いため、なるべく直近で履いていない靴を優先的に選ぶようにしています。
靴の消耗を分散したいということもありますが、気分がリフレッシュするのと、普段履かない靴を身に付けることでコーディネートに関する新たな発見がある(ことがたまにある)からです。
2.実際の例
実際、どの様なチョイスを行ったのかご紹介します。
とある1週間の例です。
- 月:☀、内勤 → (最後に決める)
- 火:テレワーク(靴を選ばず)
- 水:☂ → 防水靴
- 木:☀、日帰り出張 → 歩きやすい靴
- 金:☂、飲み会 → 雨用モンクストラップ靴
- 土:☀、友人披露宴 → ストレートチップ
- 日:☀、高校の同期会 → ジャケパンに合う茶のスエード靴
まずは水曜日と金曜日が雨予報だったため、雨靴を用意します。
さらに、金曜日は飲み会が予めセットされており、店の雰囲気から靴を脱ぐ可能性が高かったため、水曜日用にスコッチグレインの内羽根の雨用靴(紐靴)を[写真上]、金曜日用に脱ぎ履きがし易いチーニーの雨用ダブルモンクストラップ[写真下]を用意しておきます。
続いて土曜日の披露宴向けにオーソドックスながら美しい黒のストレートチップ(リーガルの工房九分仕立て)[写真上]を、日曜日向けに茶のスエード靴(Church’s)[写真下]を選びます。
木曜日は1km以上歩くことが想定されていたので、10年以上履き続けているChurch'sのハーフブローグ[写真上]を、そして最後に月曜日は最近履いていなかったスコッチグレインのクオータブローグ[写真下]を選びました。
選んだ靴の中で、月曜のクオータブローグと土曜のストレートチップに汚れが見えたので、前週日曜日のうちにさっと磨いておきます。
そして、選んだ靴を元に当日の服を組み立てていきます。
予定は予定、予備も重要
以上のプロセスには注意が2つあります。それは、予定はあくまで予定ということと、予備も重要だと言うことです。
予定はあくまで予定
こうして1週間を決めてしまうと、立てた計画通りに進めたくなりますが、「計画通り行かなくて当然」という心の余裕が必要です。
というのも、週間予報なんてコロコロ変わりますし、出張や飲み会がキャンセルになるかも知れないからです。
あくまで、こんな感じかなー 程度に思っておくことが重要です。心に余裕を持っておきましょう。
予備も重要
そして、その心の余裕を作るために、予備が重要です。
どういうことかというと、例えば金曜の雨が予報と違って土曜まで降り続き、用意していたストレートチップを出せない、火曜日のテレワークが急遽出社になった、といったときに登場する「何でも屋の予備靴」です。
個人的なオススメは、紐&ラバーソールの、黒のプレーントゥかストレートチップです。これは1本持って損はありません。(飲み会が多い、という方はドレスな顔のモンクストラップでも良いでしょう。)
また、当日の朝靴が変更になる場合、(私の場合前日に服を選ぶのですが)決めていた服のコーディネートも急遽変更になります。
そんなとき、この予備靴に合う、考えずに選べる鉄板コーディネートも用意しておくと良いでしょう。
3.おわりに
繰り返しになりますが、どんな靴を履こうが、どんな服を着ようが個人の自由ですし、それを楽しむのがファッションです。
ただ、こと時間やスケジュール、対外的な見栄えに制約のあるサラリーマンの世界にあって、趣味の靴や服を最大限楽しみつつ、なるべく心理的な負荷(特に忙しい朝の負荷)を下げるための仕組みとして、私は靴のローテーションとその事前の予定セットを活用しています。
みなさんはどんなローテーションの組み方をしていますか? またオススメの予備靴や鉄板コーディネートがありましたら、ぜひコメント欄から教えて下さい。