私の職場では、在宅勤務に移行してから既に1ヶ月半が経過しました。
週末も近所へ買い物に行く程度ですから、1ヶ月以上スーツやジャケパンを着て外出していないことになります。(そして昨日、緊急事態宣言が1ヶ月程度延長される見込との報道があり、そのブランクは2ヶ月以上に伸びる見込です。)
このブランクは、スーツ好きの私にとって、趣味(本サイトへの執筆を含む)へのやる気を大きく損なうものであり、かなり辛いものがありました。
しかし、ここ数日で行った「衣替え」が、予想外に自身のモチベーションを引き上げ、ストレス解消に繋がりました。本日はその話と、その他の衣替えにまつわるメリットをご紹介したいと思います。
1.衣替えは気分転換につながる
正直、衣替えがここまで気分転換に繋がるものとは思いませんでした。
半ば強制的に始まった衣替え
連日続く外出自粛の中、保管クリーニングから夏物の衣料が戻ってきました。
当初、1ヶ月以上スーツに触れなかったこともあって、スーツスタイルに対する自身のモチベーションは、これまでに無いほど下がっていました。
日頃身に付けるものや必要なものを趣味にすると、毎日がとても楽しくなるのですが、いざそれが不要になると途端に興味を失ってしまうのです。
とはいえ、玄関を塞ぐこの大きな段ボール箱をなんとかしなければなりません。私は半ば強制的に衣替えを始めることにしました。
蘇ったワクワク感
しかし、これを切っ掛けに、状況が改善していきました。何日かに分けて色々なアイテムの衣替えを行ったのですが、日に日にファッションに対する興味や活力が復活したのです。
衣替えを通し、次のシーズンに着る服を考え、過ぎゆくシーズンの服と入れ替えることで、「近い将来、外出する機会が来るんだ」というワクワク感が蘇えりました。
また、歴代のスーツやジャケパンに全て触れたことで、それを買った/作った際の高揚感や良い思い出など、ポジティブな感情を沢山思い起こしました。
これまでに認識していなかった効用
衣替えと言えば、収納の有効活用やメンテナンスにばかり注目が集まりがちです。実際、私自身も似たような認識でした。
しかし、このような精神的にポジティブな効果が起きるものなのですね^^;
皆さんもぜひ、天気の良い日中、窓を開け換気しつつ(ホコリが舞うので)、クローゼットの中の物を全部出し、衣替えをしてみて下さい。
スーツの他に、靴、ネクタイ、シャツ(夏用の麻シャツなど)、パジャマや下着でも良いでしょう。
とりわけ服好きの方であれば、衣替えをすることで、想像以上によい気分転換になります。当分外出できないから……と言わず、ぜひお試し下さい。
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正直、本日の記事でお伝えしたいのはこの項目だけです。
とはえい、それだけではあんまりなので、衣替えのその他のメリット(といっても、一般的にはそちらがメインなのでしょうけど)をつらつらと書いていきます。
しかし、今この時点で衣替えをしたくなったら、あるいは最近の外出自粛で服に対するモチベーションが下がり気味の方は、ブラウザを閉じてクローゼットへ向かって下さい^^;
2.ファッションに季節感をもたらす
とりわけ四季がハッキリとした日本において、ファッションには季節感が重要とされます。
実際、ほんの少し、季節を先取りしている方を見かけると粋に感じます。逆に、季節外れの服はなんだかだらしなく見えます。
衣替えは、過ぎゆくシーズンの服をしまい、次のシーズンに着るべき服を並べ、選びやすくする作業でもあります。
つまり、衣替えは、ファッションに季節感をもたらす重要な儀式と言えます。
3.収納を有効に使える
私は、収納には2種類あると考えています。
それは、選びやすさや取り出しやすさを重視した収納と、保管を重視した収納です。
住宅事情の良くない日本――特に都市部では、この2種類の収納方法と衣替えを活用することで、スペースをより有効に使うことが出来ます。
例えば、シーズンが終わったスーツは、保管クリーニングや(通常のクリーニング後に)取り出しにくい収納へ、つまり上述の「保管を重視した収納」に入れます。
同様に、季節違いのネクタイを平置きにして収納し、ネクタイハンガーのスペースを空けるといったことも出来ます。
我が家の場合は、こうすることで収納スペースを1.5倍~2倍程度活用出来ていると実感します。
4.メンテナンスの機会になる
忙しい毎日、多少のブラッシングや陰干しはするものの、じっくり服やネクタイを見られる方は少ないでしょう。
衣替えは、そんなファッションアイテムにとってメンテナンスの良い機会になります。
たとえば、季節違いのネクタイをしまうとき、表面を太陽光や明るい室内照明で照らしながらチェックして下さい。
食べこぼしや、酷いとその食べこぼしにカビが生えていることがあります。
このまま収納すると、他のネクタイにも影響が出ますので、クリーニングに出してしまいましょう。(ネクタイのクリーニングは基本的に推奨されませんが、食べこぼしやカビ生えは迷わずクリーニング送りにしています。)
ほかにも、クリーニングに出す前の工程として、スーツのボタンが取れかかっていないか、縫い目にほつれが無いかを確認します。
普段は見落としていた問題も、こういった機会であれば見つけやすく、そして直しやすいはず。自分で直すも良いですし、クリーニング屋に依頼するのも良いでしょう。
5.ワードローブの新陳代謝を促す
普段、とりわけ服好きの方にとって、クローゼットに入っている服を、残すか/捨てるかの判断をすることは難しいものです。
そんな時に役立つのが衣替えです。クリーニングに出す前に、「その服にX百円~X千円/回かけて、今後もクリーニングに出し続ける価値はあるか」を考えてみて下さい。
服を永く大切に着ることは大事ですし、私はその考えが大好きです。
しかし、着ない服をクローゼットに入れておくのは、「肥やし」どころか害悪でしかありません(他の服が入らなくなる、密集は虫喰いやカビの原因になる等)。
従って、衣替えの機会に、その服を今季何回着たか、次の同じシーズンに着る可能性はあるかを、問うてみて下さい。
このように衣替えは、自身が着るべき服を十分に確保するための、ワードローブの新陳代謝を促します。
(もったいないから捨てられない……という方、前回の記事でも言及しましたが、写真を撮って捨てるという方法は、オススメです。)
おわりに
元々、家の中で引きこもるのは好きだったので、延々と続く在宅勤務に問題は無いと思っていました。
しかし、立ち止まって考えると、靴磨きが止まる、購買意欲が減る、記事のネタが思い浮かばないなど、ファッションに対する興味が一時的に消失していたことに気がつきます。
ファッションが好きな人間にとって、お気に入りの服を着て外に出られないことは、すなわち大きな趣味を一つ奪われることに等しく、実際にはジワリジワリと精神的なダメージがあったのだと分かりました。
そんなときに、衣替えとして半ば強制的に服に触れ、考える機会を作れたことは、大きな心の息継ぎになりました。
みなさんはモチベーションを維持できているでしょうか……? また、どんな方法でモチベーションを維持していますか?