マフラー・手袋

都会の秋冬に最適な“マフラー”について考える

投稿日:平成27年(2015) 10月24日  更新日:平成30年(2018) 12月16日 

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10月も後半に入り、朝晩はかなり冷え込むようになりましたが、皆様如何お過ごしでしょうか。

毎年この時期になると考えるのが、冬の装いのこと。手持ちのコート、マフラー、手袋などの点検と、場合によっては買い足しを検討します(コートのビスポークとなるとかなりギリギリですが……)。

そんななか、ここ最近、都会の秋冬にはコートよりマフラーの方が有利なのでは? と感じるようになりました。そこで今回は、秋冬のマフラーについて、皆さんと一緒に考えてみたいと思います。
(また、記事の最後には、久々の人柱レビューもしてみました。)

 

1.マフラー、使っていますか?

一昔前は、冬の街角を行き交うサラリーマンの多くが、オーバーコートの前をはだけ、ひらひらとマフラーを覗かせていました。

しかし最近、それも若年層をみると、黒い化繊のオーバーコートのみ、といった出で立ちが中心で、あまりマフラーの着用率が高くない気がします。特に、平日のスーツスタイルではこれが顕著です。

都心部ではそんなに寒くならないし、暖房がきくと暑くなりすぎてマフラーは邪魔なだけ、という意見もあると思います。しかし、それはコートを着る前提で考えているからではないでしょうか。

コートとのセットでは無く「ジャケットとのセット」という点からマフラーを見てみると、その有用性に気づかされます。

 

2.秋冬の防寒にマフラーが適している理由

次にマフラーをジャケットとセットにしたときのメリットを考えます。

① 脱ぎ着が楽

電車やバスといった交通機関や、施設/地下街の中など、外でも強めの暖房下で暑く感じてしまうことも多いですよね。そんなときオーバーコートをバサバサと一々脱ぎ着するのは結構面倒です。狭い電車内やタクシーの中ならなおさらです。

マフラーならば、首に巻いているだけなので、暑く感じたらその場ですぐに取ることが出来、寒くなったら簡単に巻くことも出来ます。さらに巻き方次第で暖かさの調節も可能ですし、膝掛けや肩掛けにもなります。

②嵩張らない

コートの脱ぎ着はそこまで手間では無いという方も、コートの嵩張りについては納得戴けるはずです。比較的薄手な化繊のコートであっても、脱いで持ち歩くのはかなり嵩張ります。

一方でマフラーならば鞄の中に収まりますから持ち運びも簡単です。客先訪問時、コートの置き場所に困ることがありますが、マフラーならば問題ありません。

③種類を揃えられる(安価で種類が豊富)

マフラーは基本的には布きれですから、幾ら高級な素材を使ったからといって、そこまで高くありません。天然繊維の比較的良い物でも5千円台から入手出来ますし、カシミア製の厚手の物でもせいぜい3万円台です。

また、②でも述べたように嵩張りませんから、タンスの中にすっきり仕舞うことが出来るので、買いすぎて数が増えても困りません。

このことは実用面だけでなく、コーディネートの面でも有利に働きます。色柄を簡単に揃えることが出来るので、手持ちのジャケットやコート、インナー、さらにその日の気分に合わせ、様々なコーディネートを楽しむことが出来ます。

 

3.マフラーの着こなし

ジャケット・マフラー+手袋

秋の内はジャケット+マフラー、冬が近づいたらこれに手袋を加えるのがおすすめです。また、ジャケットも冬になったらフランネルなどの冬を感じさせる素材、とりわけマフラーの起毛感と質感が共通している素材のジャケットがベストです。

手袋もマフラーと同様、「脱ぎ着が楽」で「嵩張らない」防寒具の代表格なので、取り扱いがとても楽ですし、簡単に冬の装いであるメッセージを出すことが出来ます。(ジャケットとマフラーだけだと、さすがに真冬では寒く見えますが、手袋があるだけで全く雰囲気が変わります。)

色柄について

マフラーは首の位置にあって、人の視線をかなり集めます。従って、通勤に使うのであれば、少し暗めの物か、明るくても彩度が低い物(原色に近くなく、鮮やかな色ではないもの)がオススメです。柄は無地か織り柄がスーツには合わせやすいでしょう。

紺色のスーツが多い方ならこげ茶色やスーツより少し明るめの紺か水色などが、グレイ系は殆ど色を選ばないのですが、無地の黄土色やグレイのハウンドトゥースなどが個人的には好きです。

ジャケパン用でしたら、チェック柄もおすすめ。柄物のジャケットが多い方も、柄の大きさを変えれば、余りぶつかって見えません。

 

4.マフラーの素材

マフラーの素材は、化学繊維ならアクリル、天然繊維ならウール、カシミア、シルクなどが良く出回っています。

アクリル

比較的安価なものや、図柄をハッキリ出したい物に使われます。取り扱いも楽なのですが、静電気が発生しやすい(汚れを寄せ付けたり、電気ショックがあったり)、水分を吸収しないので蒸れる、独特の匂いがするなど、デメリットも多く、個人的には好きではありません。

ウール

暖かい上に、汗も良く吸収するので不快感があまりないのが特徴です。質感もウールのジャケットと良く合いますし、カシミアに比べると安価で、取り扱いも楽です。

ただ、ウールはピンキリで、チクチクゴワゴワするような物から、カシミアと見間違う軟らかい物まで多数ありますので、肌が弱い方は見極めが必要です。

カシミア・シルクについて

カシミアはウールよりも肌触りが良く、軽い素材です。ただ、ウール以上に品質のばらつきが激しく、ネットで安価に売られている物には粗悪品が多いので注意が必要です。

このカシミアにシルクを混ぜると、さらに肌触りが滑らかになります(染色しやすくなるので、鮮やかな色のものも多くなります)。少しラグジュアリーな雰囲気を出したいのであれば、カシミアシルク混がオススメ。

シルク単独もありますが、耐久性や防寒性が低く、また盛装感が出過ぎるので日常では使いづらいかも知れません。

植物繊維(綿、麻など)

春先のマフラーとして、綿や麻もオススメできます。汗をかいても気軽に洗濯できるのも嬉しいですよね。一方で秋冬では寒そうに見えるので、合わせづらいと思います。(正確には再生繊維ですが、キュプラならば光沢感があって、秋冬でも良いかも知れません。)

 

5.Amazonでマフラーを買ってみました

せっかくマフラーネタの記事なので、マフラーで久々の人柱レビューを。先日Amazonを見ていたら好きな柄のマフラーが手頃な値段で出ていたので、試しに買ってみましたのでレポートします。

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製品情報

  • ブランド:Lochcarron of Scotland(公式サイト
  • 製品名:タータンチェックマフラー
  • 材質:ウール(ラムズウール)100%
  • 色:ブラックウォッチ(全42柄)
  • 価格:\5,184(購入時。税込、送料込)
  • 英国製(スコットランド製)

フォトレビュー

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全42柄ある中、今回はブラックウォッチ柄を選んでみました。ブラックウォッチはスコットランドの聯隊(連隊;レジメンタル)タータンとも言われ、スコットランド色の強い色柄です。

 

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スコットランドのロキャロン社の製品。

 

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素材は軟らかいラムズウール(Lambs wool)です。ラムとは、生後5~6ヶ月までの子羊のことを言い、このラムから取られた柔らかい毛がラムズウールです。

 

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繊維が細いので、カシミアのような手触りです(ウールのチクチクが苦手な人も大丈夫かも)。幅30cm、全長が150cm程度なので、コンパクトで持ち運びしやすいサイズです。

 

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フリンジまでしっかりブラックウォッチです。

 

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モスグリーンのジャケットと合わせてみました。ブラックウォッチは緑、紺、黒の組み合わせですから、紺色や灰色のジャケットとも相性が良いです。

使ってみた感想

最初はカシミア・シルク混製を狙っていたのですが、ザックリとした質感のジャケットに合わせたいと思い、ウール製にしてみました。

結果は正解で、見た目はウールなのですが、繊維がとても細くて柔らかいため、かなりしっとりして肌触りが良いです。

長さが少し短めなので、秋~冬の初めに、ジャケパン用としてオススメ。柄も多数あり、値段も手頃なので、複数確保して使い回すと面白いかも知れません。(Amazonなら返品できるので、複数注文してみて気に入らないのを返す、という作戦もアリかも。)

公式サイトでは約20英ポンド(4,000円弱)で、国内のAmazonでは\5,184ですから、送料や返品のことを考えると妥当な価格設定だと思います。(多数買うなら、個人輸入した方が安いかも知れませんが、送料や関税、到着までの時間を考えると、妥当な価格設定だと思います)

リンク

 

6.おわりに

ジャケット+マフラー+手袋の組み合わせは意外と暖かく、真冬や降雨降雪時、長時間外を歩く時などを除くと、ここ数年、厚手のコート出番が減ってきています。

よく、「首」を暖めると厚着をしなくても快適と言いますが、これはその通りだと感じています。首はマフラー、手首は手袋(記事参照)、足首はウールの靴下(記事参照)で暖めることで、都心部ではコートの出番が少ないです。

もちろん、私自身はコートも大好き(先日コートのオーダーに関する記事を書いたばかり^^;)ですが、少なくとも秋~冬の初めの休日に、フットワークの軽い格好で外出したいときは、ジャケット+マフラー+手袋というスタイルが標準になりつつあります。

みなさんは如何でしょうか。

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