先日掲載した記事「男性の香水について考える」の中で、香水を使っているか、使いたいか、男性の香水利用についてどう思うか等のアンケートを実施しました。
約1ヶ月間の間に、200名近い方に投票を戴きました。有り難う御座いました。
皆さんは香水に対して、どの様な意識をお持ちなのでしょうか。今回はその調査結果を発表したいと思います。
1.アンケートの実施概要
香水の記事を書いている中で、普段読者の皆さんが男性の香水についてどの様にお考えなのか、また、今後、当サイトで香水系の話題をどの様に扱ったら良いのかの参考にしたいと思い、気まぐれに掲載したアンケートでしたが、数多くの方にご協力いただきました。有り難う御座いました。
調査方式
- 期間:約1ヶ月間(H27.9.13~H27.10.12)
- 方法:記事上のフォームから、無記名、選択式で回答
回答者概要
- 有効回答数:186(IPアドレスによる多重投票排除)
- 男女比:図1-1(ほぼ男性;男性97.3%、女性2.7%)
- 年齢層:図1-2(10代1.1%、20~30代64.0%、40~50代34.4%、60代~0.5%)
- 業界比:表1-1のとおり
- 職種比:図1-3のとおり
(医療と教育が抜けていましたスミマセン。また、ファッション業界は今後のアンケートで別立てにしようと思います)
※ おことわり ※
以下の結果は、特段記載の無い限り、男性回答者の結果のみ集計しています。(女性回答者の回答については、後半に別枠で採り上げます)
2.香水をつけていますか?
それでは早速、アンケート結果を見ていこうと思います。
質問:あなたは「現在」香水をつけていますか?
選択肢:①職場、休日共に ②休日のみ ③つけない
まず、全体の割合から見てみます。驚くことに、男性回答者の過半数が職場、休日共に(日常的に)香水を利用しているようです。また、休日のみの利用を合わせると、62%の方が香水を利用していることになります。
業界別
続いて、業界別にどの様な特徴があるか見てみましょう。
サンプル数が5ではありますが、商社の香水利用率100%はイメージ通りと言ったところでしょうか(職場休日共にも80%と、かなり高い割合です)。
サンプル数が少ない環境・エネルギーを除くと、次点で職場利用率が高いのは金融/保険の67%、IT/情報通信の64%です。IT系は服装規則が緩く香水を付けやすい環境にあると思いますが、堅いイメージの金融系が高いのには驚きました。
逆に割合が低いのは福祉/介護の職場利用率0%、調査・コンサルティングの29%です。福祉介護は仕事中に着飾りにくいため納得できますが、調査コンサルティングが低いのは意外でした。
ご自分の所属する業界はどんな割合でしたでしょうか?
職種別
つぎに、業種ごとにどんな特徴があるか見てみましょう。
営業・コンサルタントなど、外回りや顧客との接点が多い職種は日常的に67%が、休日を足すと73%が香水を利用という結果で、これはほぼ予想通りです。
一方で経営層・個人事業主が数値が予想より低めでした(自由度が増すと、利用率が増えるのでは無いかと予想していました)。この職種は63%が40代~50代の方と、年齢層が高めだからかもと考えましたが、20代~30代に絞っても結果はほぼ同じでした。
また、経営層・個人事業主は、休日のみつけると言う方が、日常利用とほぼ拮抗するという、他の職種には見られない面白い結果にもなりました。
年齢別
最後に、年齢でどの様に変わるのかを見てみましょう。
10代と60代以上はサンプル数が少ないので何とも言えませんが、若年層よりも壮年層の方が利用率が高い(特に、職場・休日共にの利用率が高い)ことが分かります。職場での立場が上がると自由度が上がるからでしょうか? またはバブルを経験した世代だからでしょうか……?
3.香水をつけたいですか?
質問:あなたは「これから」香水をつけたいですか?
選択肢:①職場、休日共に ②休日のみ ③おもわない
この質問は、記事を読んだ方がどの程度香水をつけたくなったか? という書き手の自己満足アンケートになっています^^;
なお、すでに香水を利用している人を加えた全体としては、上記の円グラフのような結果になりました。香水を付けたい方が、70%~86%というのは予想よりかなり高いですね。
単純計算ですが、現行51%の人が職場で香水を付けているという結果でしたので、20%程度が「職場で付けたいが付けられていない」という事になります。
いま香水をつけていない人
いま、香水を全く利用していない人について、どの程度つかってみたいと思っているのかを表したのが上の結果です(nが少ないので、表は職種別のみを掲載しました)。全体の65%が香水を利用したいと考えており、そのうち66%(全体の43%)が職場でも利用したいと考えているようです。
職種別に見ると、一番多いのが経営層・個人事業主でした。この職種が、前項に示した意外と利用率が低いという結果と総合すると、「自由度は高くて利用しやすいが、手を出すに至っていない」という想像が出来ます。
また、「今、香水を付けていないが、つけてみたい」という方のコメント欄に、以下のような「利用したいがどの香水が良いかよく分からない」といった声が多く寄せられました。
「どんな香りが自分に似合うのか、よく分からない」
(40~50代、流通・小売り・フード、経営層・個人事業主)「オススメの香水があれば教えて欲しい 営業職なので、嫌みのない香り、かつ好印象を与えらるようなものがあれば」
(20~30代、サービス・レジャー、営業・コンサルタント職)「おススメの香水の銘柄を挙げて欲しいです」
(20~30代、メーカー、営業・コンサルタント職)
休日だけ利用している人(参考)
休日のみ付けている方の3割が、職場でも利用したいと考えているようです。(サンプル数が少ないため、職種別については参考として掲載しています)
4.男性が香水を付けることについてどう思いますか?(男性編)
最後の質問は、自分自身ではなく、一般的に男性が香水を付けることについてどう思うか伺いました。
質問:あなたは男性が香水を付けることについてどう思いますか?:
選択肢:①良いと思う ②休日なら良いが、職場は自粛すべき ③良くないと思う
まずは全体を見た後に、業界、業種、年齢別に見てみます。
全体の8割超が職場・休日ともに香水の利用に賛成しています。休日のみなら、という声も合わせると、97%という数値に。せいぜい職場は5割、休日のみを含めると7割程度あればよいな……と思っていたところなのでかなりビックリしました。
業界別
利用そのものの良否については、学生が一番低く92%となり、社会人だけで見ると100%の業界が多いようです。
職場での利用を見ると、マスコミ・広告、流通・小売り・フードが100%、IT系、メーカーが約9割と高く、福祉・介護が25%と低い事が分かります。やはり、福祉介護業界は就業中の香水利用ハードルが高いようです(確かに、業務の支障になりますよね……)。
職種別
続いて業種別に見てみます。もはや、全体的に殆どの人が賛成している状況なので、職場での利用に絞ってみると、技術職にくらべ、営業・コンサルタント職はやはり利用しやすい環境にありそうです。
年齢別
年齢による違いは殆ど無いようです。
5.男性が香水を付けることについてどう思いますか?(女性編)
まさか女性から回答があると想定して無かったのですが、5人の方から投票がありました(うち3件はコメント付き)。有り難う御座います。そこで、女性から見た男性の香水利用について見てみましょう。
職場、休日共にOKという意見
5件の回答のうち、3件が職場、休日共にOKという意見でした。いずれもコメントを戴いていますので、掲載します。
「髪のワックスの香りが強い人は香水をつけると過剰だと思う。リネンウォーターかフレグランスミスト程度が適切な気もする」
(学生)「その人に合う香りは個性の1つと思います」
(調査・コンサルティング、営業・コンサルタント職)「つけるのは構わないが、下手な付け方するなら止めてほしい。特に、会社に着いてからつけるのはキツイので勘弁。馴染んでいない香りほど滑稽なものはない」
(IT/情報通信、技術・研究開発・専門職)
職場、休日共にOKという意見であっても、つけすぎへの反感が強いようです。それだけ、付け方のよくない男性が多いのかも知れません。
休日のみOKという意見
5件のうち2件が「休日なら良いが、職場は自粛すべき」という意見でした。また、良くないという意見は1件もありませんでした。
6.香水について皆さんのコメント
今回のアンケートで一番嬉しかったのが、自由記入欄に37件ものコメント記入があったことです。それによって、皆さんの生の声を聞くことが出来ました。
頂いたコメントを大別すると、
- 香水の付け方や選び方について
- 香水の付け方が悪い人について
- 自身の使い方や香水観について
- 当サイトへの励ましのメッセージ(有り難う御座います)
こんな感じでした。皆さんの参考になると思いますので、コメントの中からいくつかご紹介します。
香水の付け方、選び方について
「使用方法と量を間違えている男性が多すぎるので、正しい知識を得たいと思います。」(40~50代、男性、公共系(公務員等)、営業・コンサルタント職)
「ブログにもありますが、やはりつけ過ぎが怖いのです。香水ごとの適量が難しいです。」
(20~30代、男性、メーカー、営業・コンサルタント職)
まずは付け方についてのコメントから。自身の経験などから、香水の付けすぎを危惧する意見が多いように感じました。基本の「脇腹にワンプッシュ」であれば、男性用香水(オードトワレ、またはオーデコロン)の場合問題になることは少ないです。
それでも心配なら、小分け用のアトマイザーに移し替えると、ワンプッシュの量がスプレーボトルの約半分程度になるため、香りの調節がしやすくなります。
「いつも楽しく拝見しています。初心者にもオススメの香水が知りたいです。」
(20~30代、男性、マスコミ・広告、営業・コンサルタント職)「毎回とても参考になる記事で更新を楽しみにしています。ありがとうございます。さて、香水では自分に合う香りが分からない上、なかなか周りに意見を求めづらいなと感じています。選び方のポイントなど取り上げて下されば嬉しいです。私は2年前にCKONEを購入して、ほんのたまにつけるくらいです。」
(20~30代、男性、マスコミ・広告、営業・コンサルタント職)「最近はお気に入りがなく困ってます。」
(40~50代、男性、交通・流通・倉庫、営業・コンサルタント職)
「オススメの香水があれば教えて欲しい 営業職なので、嫌みのない香り、かつ好印象を与えらるようなものがあれば」
(20~30代、男性、サービス・レジャー、営業・コンサルタント職)
つづいて選び方について。こちらは付け方以上に多くの意見を頂戴しました(上記はあくまで抜粋で、かなりのコメントがありました)。
選び方やオススメの香りについては改めて記事にしようと思いますが、基本は「自分で試すこと」だと考えています。
ボトルの雰囲気や、ネット上の評判では無く、実際に店頭でテスターを使って、もちろん出来ればサンプルやミニボトルを購入して数日間自分の体で(店頭の試香紙とはまったく香り方が違います)、試すことです。
香水の付け方が悪い人について
「場に適した使い分けをしない男性が多いかな?」
(40~50代、男性、IT/情報通信、経営層・個人事業主)
「男女共に香水臭で良いと思った事がありません。仰るとおり、誰も彼もつけすぎなのです。更に、男性の場合、つける目的が「体臭・タバコ臭を隠すため」である事が多く、更に酷い事に。毎日千葉から都心部への通勤ラッシュに揉まれていますが、車内は、それは酷い状況です。」
(40~50代、男性、IT/情報通信、技術・研究開発・専門職)
前項の女性読者からのコメントにもありましたが、香水の使いすぎや、付け方の間違い(重い香りを夏に使う、匂い消しとして使う、首回りなどダイレクトに他人に香る位置につける等)についても、コメントを戴きました。
自身の使い方や香水観について
「さりげない香り具合を意識して使っています」
(20~30代、男性、サービス・レジャー、事務・会計・総務職)「女性の適正な化粧がマナーであるように、男性の適切な香水使用もそうなるような社会になると面白いなと考えます。」
(40~50代、男性、サービス・レジャー、経営層・個人事業主)「職場に付けて行くことに抵抗がある方もいるんですね。逆に新鮮でした。」
(40~50代、男性、マスコミ・広告、経営層・個人事業主)「いつも拝見しています。香水をつけてる男=チャラ男的なイメージが日本では、特に男性の間では未だに払拭されていないのも一因かと(広告も外国人男性だけだし)。女性もですが度が過ぎない事が肝要かと。」
(40~50代、男性、交通・流通・倉庫、事務・会計・総務職)
香水を付ける男性についてのイメージも、人、業界によって千差万別のようです。香水を職場につけていくことに抵抗がある方もあれば、抵抗があるという考えが逆に新鮮だと言う方も居るようです。
その他、コメントを多数戴きました。有り難う御座います。(紙面の都合で全て掲載できないことをお許し下さい)
7.さいごに
今回戴いた反響やコメントから、香水関連の記事にも需要があると言うことが十分分かりましたので、今後、記事として採り上げて行きたいと思います。服や靴と違って、香水は香りを楽しむ物。インターネット経由での情報発信に限界はありますが、皆さんの香水選びや香りとのつきあい方の一助になればと思っています。
一方で、男性の香水に対してネガティブな意見の方も少数ですが確実にいらっしゃいました。ご意見を伺うと、「香害」に代表される無節操な香水利用に起因するところが多いようです。そういったマイナス要素を如何に生み出さないかも、考えて行ければと思います。
また、みなさんが何を考えているのか、どういう情報が欲しいのかを知る手段として、アンケートはかなり効果がありましたので、今後も記事の中で活用していこうと思います。宜しければ、その際も是非ご協力下さいますと幸いです。
最後に、今回のアンケートにご協力頂いた皆様に、改めて深く御礼申し上げます。
※ おことわり ※ 今回のアンケートは、当サイト読者の興味や悩みを調査する目的で実施したものです。当サイト上のみで取得した物ですから、ファッションについて何らかの興味をお持ちの方が回答者の大多数であることが想定されます。従って、母集団に大きく偏りがあることを御承知置き下さい。