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革手袋を長持ちさせるために大切なこと

投稿日:平成28年(2016) 1月10日  (更新:平成30年12月18日)

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皆さんは手袋の手入れや保管をどの様にしていますか?

冬場の外出、オーバーコートは着ずとも革手袋は必携という方も多いかと思います。今回は冬場に大活躍する革手袋について、日々の使い方からクリーニングの是非まで、美しく長持ちさせるためのテクニックを考えてみたいと思います。

 



1.なるべく水に濡らさず、濡れたら毎回手入れ

革靴の事となると雨の日にラバーソールにしよう、ガラス革にしよう等と考えることが多くなりますが、手袋の場合はどうでしょうか?

革手袋は水に弱い

当然のことを……と思われるかも知れませんが、革手袋は革で出来ているため、原則、革手袋は水濡れに弱い存在です。靴好きの方は、革靴が雨に濡れたら必ず手入れをするかと思いますが、一方手袋についてはどうでしょうか? ぜひ手袋も同様にケアをしてあげてください。

水に濡れた時の手入れ

基本は3つ。①拭き取り、②保湿、③陰干しです。

①拭き取り

まずは、乾いたタオルで表面の水分を出来るだけとります。このとき表面を傷つけるので強く擦ら無い様にします。 

②保湿

続いて、ラナパー等のレザートリートメント剤(乾燥しつつある場合はデリケートクリーム等の保湿成分入りが良いでしょう)を塗り、乾燥後に革が堅くならない様にします。

③陰干し

最後はカビが生えない様に通気性のよいところで陰干しします

水濡れに強い鹿革

羊革や牛革ほどメジャーではありませんが、鹿革(ディアスキン)は水に強いことで有名です。これは繊維が複雑かつ油分を多く含んでいるためで、濡れてもカサカサにならない水に強い素材とされています。

実際、私は降雨時鹿革の手袋を多用していますが、水を拭き取って乾燥させるだけで質感は全く損なわれません。保湿作業も1シーズンに1~2回クリームを塗り込むくらいです。

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表面にシボが多く、少しカジュアルな印象になりますが、雨の日の定番と言えます。

 



2.連日同じ手袋を使わない

これも靴や服と同じですね。

連続して使う事によって、必要以上の水分が革の中に蓄積されます。すると、革が普段よりも弱くなるため、傷がついたり型崩れしやすくなったりします。

従って、最低2双(2組)の手袋を交互に使うなど、連日同じ手袋を着用しない様につとめます。

 

3.乱暴に扱わない

これも、何を当然のことを……と思われるかも知れません。しかし、以下に心当たりは無いでしょうか? (少なくとも私にはあります^^;)

  1. 指の部分を摘まんで手袋を脱がす
    指の縫い目はほつれやすくダメージを受けやすいため、引っ張るのはNGです。手のひら全体をつかんで脱がす様にします。
  2. 口の部分を引っ張って手袋をつける
    確かにこの動作はサマになりますが傷みやすい動作の一つです。この場合も手のひら全体をつかみながらつけます。
  3. 手袋を付けたままファスナー付きのカバンに手を突っ込む
    手袋により手は2まわりくらい大きくなります。普段の感覚では擦っていないと思っても、金属のファスナーが手袋をえぐっていることがあります。出来れば手袋を外してからカバンから物を出し入れしましょう(私は定期券の取り出しで何度かやらかしています……)。

 



4.乾燥したら保湿する

これは水濡れの時と共通しています。冬場、とくに太平洋側はかなり乾燥しますが、革手袋も乾燥するとひび割れしやすくなるため、定期的にクリームなどで保湿する事が大事です。

ただし、油の入れすぎは革の伸びすぎや放湿できなくなってムレに繋がるため注意します。月1回程度で十分です。

また、乾燥している場合はラナパーやミンクオイル単品では無く、デリケートクリームやレザーローションの様な水分が入ったものの方が良いでしょう。そして、塗った直後は革が変形しやすいので出来れば1日以上置いてから着用する様にします。

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関連記事:ラージサイズのデリケートクリームを買ってみました

 

5.オフシーズンに一手間掛ける

春が来ると、手袋の季節も終わりを迎えます。スーツであれば手入れやクリーニングをし、防虫剤を入れたクローゼットに保管することになりますが、手袋はどうでしょうか。

革手袋の敵は、「カビ」と「ひび割れ」です。カビは汚れと高い湿度によって、ひび割れは革の水分や油分が抜けることによって発生します。従って、しまい込む前に一手間掛けることで、トラブルを未然に防ぐことが出来ます。

手袋を仕舞う前の手順

ある手袋屋で教えて貰った方法を以下に示します。

  1. ブラッシングをします。手袋についた土汚れにはカビの胞子が含まれており、またカビそのもののエサにもなります。特に縫い目には多く入り込むので、入念に掃除します。 靴用のブラシでも良いですが、柔らかめの歯ブラシが使いやすいです
  2. 保湿をします。デリケートクリームやレザーローションを少量塗り込み、1日程度陰干しします
  3. キッチンペーパーや不織布で優しくくるみ、密閉できる衣裳ケースに除湿剤、防虫剤とともに仕舞います

ただし、除湿剤に使われる塩化カルシウムは、革の組織を破壊するため、袋が破けない様に注意して下さい(通常使う分には問題ないです)。

 



6.革手袋のクリーニングはアリ?

最後に、革手袋のクリーニングについて考えてみます。

革手袋と革靴の、手入れ上の最大の違いは、直接肌に触れているかどうかです。 靴は靴下があるため、足が直接靴の内側に触れませんが、手袋は直接肌に振れているため、内側がどうしても汚れがちです。

しかも、ライニング(内張)がウールやカシミアといった汗を吸いやすい素材で出来ているため、長年使っていると汚れが気になってきますよね……。

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そこで、手近な手袋の品質表示タグを見てみると、DRY CLEAN ONLYの文字と、マルに「P」のマークが。つまり、ドライクリーニング可能というわけです。 しかしネットを検索してみても革手袋のクリーニングに言及している店が少ないため、直接店に質問してみました。

質問文を送ったのは、いつも保管クリーニングをお願いしている焼津の「つかさクリーニング」。回答文転載の許諾も貰ったので、以下に公開します。

Q1.革手袋のドライクリーニングは可能か(羊革、牛革、鹿革等で違いはあるか)

【回答】皮手袋は大半の物は(海外製品も含む)ドライクリーニング可能かと存じます。羊革、牛革、鹿革で大差はないかと存じます。(ムートンのような形状ですと一概に全てドライクリーニング対応といかないケースもございます。)

また、皮革製品はドライクリーニングの扱いだけでなく水洗い処理も可能な場合が多く素材より判断して水洗い処理にて作業しるものもございます。(水洗いすると色落ちすることがたまにあり色の補正なども後処理として行うことがあります。)

Q2.手袋の内張には無し、ウール、カシミア、ラビットファーなどがあるが、それぞれクリーニングに適不適等はあるか

【回答】手袋のライナーでウール、カシミア、などは特段なクリーニングはありませんが、ラビットファーのような毛皮の場合は毛皮専用のクリーニング処理となります。

Q3.貴店での価格を教えて欲しい

【回答】皮革手袋は1,900~3,000円程度(製品によります)、毛皮付き手袋は同様に1,900~3,000円程度となります。

Q4.革手袋をクリーニングに出す際の注意点を教えて欲しい

【回答】皮革手袋のクリーニングの際の注意点は、海外製品のクリーニング表示がないものは避ける、国内製品のものでも色落ちしにくい皮革製品を選ぶ、などでしょうか。 また、1年に一回のクリーニングでなくても、2~3年に一度程度(状態が良ければ)でいいのではないかと思われます。

スーツと同じく、クリーニングは素材の負担になりますから、やたらにクリーニングする必要は無いでしょう。しかし、内張の匂いが気になったり、カビが生えてしまったとき等は、一度クリーニングに出して、プロに任せるのも手だと思います。

また、靴やカシミアのセーターも、適切な処理をすれば水洗いできる事から、手袋も自宅で洗う、という選択肢もあるかも知れませんが――本件については機会を改めて考えてみたいと思います。

 

長年愛用した革手袋は、革靴同様に良い味を出す様になります。使い方を間違わず、手入れを怠らない様にして、大事に使っていきたいですね。

 

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