前回、超音波洗浄器を使い、古い腕時計の掃除を行いました。
汚れは綺麗に落ちたのですが、長年の試用に伴う細かい傷は当然残っていました。
そこで、後半の今回は磨き粉「サンエーパール」を使って、
細かい傷のメンテをしてみようと思います。
1.用意する物
磨き粉と言えば「ピカール」や「砥の粉」を思い浮かべますが、
本やネットなどで調べると、
腕時計の分野では「サンエーパール」なる磨き粉が良さそうとのこと。早速購入してみました。
左がサンエーパール、右が一緒に買ったコンパウンド用みがきクロスです。
Amazonで前者が990円、後者が434円と、そんなに高くありません。
ケースは手作り感満載
成分表、注意書き等一切無し
中身はみっちり入っています。
1回の分量はかなり少ないので、ながく使えそうです。
こちらが一緒に買ったコンパウンド用みがきクロス。
洗って繰り返し使えるそうです。
使い方は至って簡単。
コンパウンド(磨き粉)をつけて、磨いて、から拭きするだけです。
クロスを袋から取り出してみました。
眼鏡ふきのように見えますが、表面は更にきめ細かく、擦ると指に吸い付くような感触があります。
2.磨いてみる
サンエーパールを少量、コンパウンド用クロスにとります。
そして、優しく円を描くように、傷がついた金属面を磨いていきます。
これが磨く前
みがき1回目。
大きな傷は残っていますが、小さな物は概ね綺麗になりました。
一方、クロスにはこんなかんじに汚れがつきます
そして、3回ほど磨くとこんなに綺麗になりました(上の写真)。
すごい!
傷がほぼ無くなっています。(下の写真は、比較用の磨く前のもの。再掲)
同じ要領で、ほかの部分も磨いていきます。
殆ど靴磨き――トゥを磨くのと同じような感覚です……。
普段靴磨きをしている人にとっては、慣れた、結構楽しい動作かも知れません。
こんな傷のあったケースも……
こんなにツルツル・ぴかぴかになりました。
最後にベルトとケースを組み立てて終わりです。
途中で撮影や休憩を入れたので、
ベルト分解/超音波洗浄/みがき/ベルト結合で1時間半くらいかかりましたが、
普通に行えば、30分~1時間くらいで終わりそうです。
普段のメンテとしては、クロスでぬぐうくらいでよいと思いますが、
夏場など、汗をかきやすい時期には超音波洗浄器による入り込んだ汚れの除去を、
そしてたまには傷ついた金属部分の手当などをすれば、古い時計が蘇ると思います。
# なお、メッキを施した時計の場合、
# 磨き粉を使うとメッキごと剥がしてしまうので、注意して下さい
機械式時計の場合は、オーバーホール時に磨きまで依頼してしまうことが多いと思いますが、
今回のようなメンテフリーの太陽光充電&電波時計の場合は、怠りがちですよね……。
時計は靴と同じで、人の目がいきやすいパーツですので、
清潔感を保つことを心がけたいですよね。
それでは。