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腕時計が快適・安全になる「Dバックル」を考える

   

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皆さんは「Dバックル」をご存知でしょうか?

簡単にいうと「腕時計の革ベルトを、金属バンドの時計の様にワンタッチで留められるようにする金具」のことです。

数年前、機械式時計を装着しようとしている時、誤って落下させてしまいました。幸い大事には至りませんでしたが、このことを切っ掛けに、再発防止の一環として導入したのがDバックルでした。

その後、当初想定以上に便利な道具であることがわかり、複数種類に手を出すことになるわけですが――本日はそんなDバックルについて考えたいと思います。



1.はじめに:Dバックルとは?

※ ご存知の方は読み飛ばして下さい

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写真の左側が一般的な革ベルトの時計で、右側が金属バンドの時計です。

一般的に、金属バンドの時計は尾錠の部分が繋がっているのに対し、革ベルトの時計は離れています。そのため、金属バンドの方が装着しやすいですよね。

Dバックルとは、そんな革ベルトを金属バンドと同じく輪っかにした上で、腕への取り付けを容易にする道具です。

 

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詳しい方法は後ほどご紹介しますが、Dバックルは一般的なベルトの尾錠を交換することで簡単に取り付けることができます。

安い物では2千円程度からあり、高いと1万円越えのものも有ります。メーカー純正もあれば、有名なサードパーティー製、果ては粗悪なチャイナ製まで、様々です。

 

2.メリット① 落下・水没を防ぐ

続いて、Dバックルの何が良いのかをご紹介します。

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一番のメリットは装着中の落下を防止できることです。

時計、とりわけ機械式時計は精密機械の集合体です。落下による衝撃で簡単に内部が損傷することはもちろん、風防の割れ、外装のキズなど……負の影響は、挙げればキリがありません。

また、ドレスウォッチは非防水であることが多く、通常、手を洗うときは取り外します。しかし洗面台やトイレでの取り外し/装着失敗は水没という結果を招くことも。レストランや飲み屋でアルコールが入っているときはなおさらです。

輪っかになっていることが重要

取り外し/装着時に落下してしまう最大の原因は、そのタイミングで腕時計がいわば一本の重いヒモになっているからです。

しかし、Dバックルは取り外し時も、腕時計が輪っかの状態を保ちます。輪っかになっていることで脱着が容易になり、落としづらくなります。さらに万一手が滑っても、手のひらに引っかかることで落下する可能性が低くなります。

「お酒が出る席×非防水の時計」のマストアイテム

そのため、酒席に非防水の時計をしていくときは、かならずDバックルを付けるようにしています。

たとえば披露宴。クラシカルなドレスウォッチが似合いますよね? 大抵非防水です。そしてお酒は必ず出ますし、トイレにも行きますよね?

こんな時、Dバックルは貴方の時計を守ってくれる大事なアイテムになるはずです。

 



3.メリット② 革ベルトが傷みにくくなる

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革ベルトは、尾錠のバックルとピンが何度も擦れる、とても傷みやすいパーツです。

装着/取り外をする度、金属のバックルとベルトが擦れる様子は、革好きにとっては見ていて痛々しい気持ちになります^^;

しかし、Dバックルにすることで、この問題を解消することが出来ます。

Dバックルを使った方が安く済むことも

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Dバックルは、一度ベルトの長さを調節してしまうと、ベルトとバックルとの接点を動かしたり取り外す必要はありません。

このため、革ベルトが傷みにくく、とても長持ちします。高価な革ベルトを何度も交換することから比べると、Dバックルを使った方が結果的に割安になる事が多いわけです。

取り外し機会が多い方のマストアイテム

通常の尾錠であれば、取り外す度にベルトが傷んでいきますが、Dバックルは違います。

デスクワークが多い方、手を洗うことが多い方など、頻繁に時計を取り外している方は、Dバックルを導入することで幸せになれると思います。

 

4.メリット③ 迅速な脱着が可能になる

腕時計を一日中付けっぱなしなら良いのですが、デスクワークや会議のタイミングで取り外す方は多いのではないでしょうか? (私も比較的肌が弱くかぶれやすいため、取り外す事が多いです)

しかし、会議室では次の利用者が来たとか、自席では急な来客があったとか、すぐに席を離れなければならない事が良くあります。そんなときにDバックルが役に立ちます。

感覚としては、通常の尾錠に比べて半分以下の時間で取り付けることが出来ます。腕時計を外しておいても困ることが無くなるのです。

忙しい、手先が不器用な方のマストアイテム

また、尾錠に神経を集中しなくても取り外しが出来ることもポイントです。(良くないことですが)他人のプレゼンを見ながらや、移動しながらでも取り外しが出来るため、だいぶ機動力が上がります。

Dバックルによって、(私を含む)手先が不器用な人でも気軽に腕時計の脱着ができるようになります。クラシカルな革バンドの時計に対する苦手意識がずいぶんと無くなるのではと思っています。

 

5.Dバックルの取り付け方

続いて、Dバックルの取り付け方(既存の尾錠からの交換方法)をご紹介します。

 

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今回用意したのは、時計、Dバックルに加えてバネ棒外し(明工舎製)だけです。今回はカミーユフォルネのDバックル尾錠を取り付けてみます。

尾錠を取り外す

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まず、既存の尾錠を取り外します。尾錠のサイドに見えるポッチがバネ棒の先端。バネ棒外しで押しながら取ります。ネジ式になっている場合は、ドライバーを使って外します。

 

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簡単にとれました。

Dバックルを取り付ける

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続いて、Dバックルの尾錠側バネ棒を取り外します。先ほどと同様、バネ棒外しを使います。

 

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こちらも簡単にとれます。

 

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先にバネ棒を革ベルトにいれ、棒の先端を引っかけながら、Dバックルをはめ込みます。

 

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はめ込み完了。

 

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反対側もベルトに通して……

 

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丁度良い長さになるところへ、ピンを入れます。

 

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完成です。

注意点

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Dバックルを取り付ける上でいくつか注意点があります。

1つめはサイズについて。Dバックルは尾錠のサイズに合わせる必要があります。事前に尾錠の長さを測っておくことが必要です。

2つめはカラーについて。ちぐはぐな印象にならないよう、ケース(腕時計本体)の色とあわせることが重要です。シルバーでもつや消しとつや有り、ゴールドでもピンクゴールドとイエローゴールドなど、微妙に雰囲気が異なりますので、注意が必要です。

 

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3つめは取り外した尾錠について。無くさないように袋に入れて保存しておきます(特に、腕時計メーカー純正尾錠は、買うと高いので注意します)。

 

6.良く買うDバックル

最後に、私が使っているDバックルを2点ご紹介します。人によって好みがありますから、参考程度にご覧下さい。

ドレス用:カミーユフォルネ

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フランスのメーカー、カミーユフォルネです。高級時計のベルトを製作していることでも有名ですね。Dバックルの中ではかなり高価な部類で、シルバーが8千円台、金メッキのゴールドは1万5千円位します。

ただ、その金額に見合う見た目と品質があるため、一番のお気に入りになっています。

 

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特徴は、なんと言ってもその薄さと美しさです。

ドレスウォッチは、尾錠部分が分厚いだけでカジュアル感が出てしまいます。その点、カミーユフォルネなら通常の尾錠とほぼ変わらない薄さを実現出来ます。

また、オリジナルの尾錠やDバックルにも劣らない、見た目の格好良さがあります。

 

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固定方法は嵌合式。最初はすこしコツが要りますが、すぐになれます。

価格が高いこと、すぐに欠品すること等デメリットもありますが、ドレスウォッチにはこれ一択の状況になっています。(逆にオススメのドレス用Dバックルがありましたら、ぜひコメントから教えて下さい……)

カジュアル用・楽に取り外したい人向け:モレラートプッシュ式

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カジュアル用途に使いたいとか、硬い嵌合式は嫌いという方には、モレラートのプッシュ式Dバックルがオススメです。

 

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カミーユフォルネに比べると厚く無骨になってしまいますが、バックルサイドのボタンを押すことで、簡単に腕時計を取り外す事ができます。

なお、色の種類はCASSISの方が豊富ですので、ケースの色が黒色やローズゴールドなどの場合は、こちらを選ぶのも手です。(個人的に、取り外し易さはモレラートの方が好みでした。個体差があるかもてすが……。

 

7.(参考)Dバックルの種類

Dバックルには固定する方式として、「プッシュ式」と「嵌合式」の2種類があると前述しました。実は、さらにバックル部分の折りたたみ方式でも「両開き式」と「片開き式」とで2つに分かれます。

それぞれの特徴を見てみましょう。

両開き式と片開き式の特徴

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両開き式(写真上)の特徴:大きな手でも取り外しが楽、腕にフィットする

片開き式(写真下)の特徴:バックルが薄く目立たない、ワンタッチで開く

上のベルトが両開き式です。開いたときに広がりが大きいのが特徴です。そのため、手の大きな方は両開き式がオススメです。また、バックルがケース(時計本体)の反対側に来るため、腕におさまりが良いのもメリットです。

一方片開き式はアーム部分が薄いことが多く、見た目にスッキリしているのが特徴です。また、嵌合式かつ両開き式の場合は2カ所を留めたり開いたりしなくてはなりませんが、片開き式なら1カ所ですので、ワンタッチで開くことが出来ます。

まとめると、

  • 両開き式は手の大きな人や付け心地を重視する人におすすめ
  • 片開き式は目立たないバックルが良い人や嵌合式かつワンタッチで取り外しをしたい人におすすめ

となります。

 

8.おわりに

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新入社員の頃は、取り外しが面倒と考え金属バンドタイプの腕時計ばかりを使っていました。しかし、よりクラシックな雰囲気を目指すとなると、革ベルトは欠かせません。

そんなとき、革ベルトの時計を気兼ねなく付けられるDバックルと出会いました。以降、不器用かつ心配性な私が、安心してクラシックな腕時計を付けるために欠かせないパーツになりました。

全ての腕時計にDバックルを使っているわけではありませんが、腕時計を外すシーンや食事(アルコール)を摂ることが想定される場合には、とてもたのもしく、活躍しています。

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4 コメント on "腕時計が快適・安全になる「Dバックル」を考える"

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タイコノートのDバックルがお気に入りです。

Dバックル特集大変興味深く拝見致しました。

当方、ジラールペルゴ1945を所有しておりますが、純正のバックルが片開き式で腕の横に接合部分が来ることで、腕に当たるのが気になるので他社製の両開き式のDバックルにしています。

片開きのデメリットとして、接合部分が腕の横に当たって気になるという人はいそうな気がします。

あと、プッシュ式のデメリットとして、プッシュ部分の故障があります。

個体差がありますが、モレラートのプッシュ部分が押しっぱなしの状態から戻らず、利用ができなくなった経験があります。(モレラートは数本のベルト用に同じDバックルを5個くらい持ってますが1個この症状で壊れました)

カミーユフォルネのタイプだと故障はないと思いますので、長く使うならプッシュ式でないほうが良いと経験上思います。

なお、私もカミーユフォルネのDバックルが品質、美観などの点でナンバーワンだと思います。

下手な純正よりも良いです。
(少なくともジラールペルゴの純正よりはいいと思います)

最後になりますが、毎回楽しく拝見しています。
色々大変だと思いますが、これからも頑張って下さい。

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