タイ(ネクタイ)

ネクタイを美しく締める3つのポイント

投稿日:平成29年(2017) 5月7日

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先月は、今年から新入社員だという複数の方から質問を戴きました。そして、質問のほとんどがネクタイの結び方についてでした。

ネクタイピンについて、記事で扱ったということもありますが、やはりネクタイは苦手、という方が多いように見受けます。

ということで今回は、これらの質問に回答する意味もあり、ネクタイの結び方のコツを考えてみます。

もちろん、基本になる「結び方そのもの」については、動画サイトなどの方がわかりやすいと思います。そこで本稿では、きれいに、簡単に、格好良く結ぶためのtipsを中心にご紹介できればと思います。

年長者からすると「そんなの知ってるよ」といった話が多いかもしれませんが、ご勘弁いただければ幸いです。。。



はじめに:コツは、長さ、ノットの大きさ、ノットの作り方の3つ

ネクタイ選びで重要なのは、色、素材、幅など様々あります。しかし、「結ぶ」という観点に絞ると、大事なのは「長さ」「ノットの大きさ」「綺麗なノット」の3つであると考えています。

最適な長さとは

長さとは、結んだ状態の、大剣(前側に来る、ネクタイの幅の広い方)の長さのことです。

大剣の長さは、長すぎたり短すぎたりすると間抜けに見えます。一般的には、大剣の先端が、ベルトのバックルに少しかかる位の長さがよいと言われています。

股上の深さにも依りますが、私もこの考えに同意します。一方で、長さを揃えるのが難しいのも事実です。次項のStep1で、その調節方法を考えてみようと思います。

最適なノットの大きさとは

ノット、つまりネクタイの結び目の大きさは、襟元のイメージに大きな影響を与えます。

最適な結び目の大きさは、流行や、シャツ襟の形によっても異なります。一般的には、襟の開きが大きいシャツには大きめの物を、狭い物には小さい物を、と言われることが多いようです。

ただ、個人的には、大きさは自分の好みでよいと思いますし、重要なのは好みの大きさに揃えられることだと思います。そこで、その調節方法について、次項のStep2で考えます。

綺麗なノットの作り方とは

異論はあるかも知れませんが、個人的には、結び方にルールなんてない、という意見です。とはいえ、結びやすさや見た目を考えたとき、オススメの結び方があるのも事実です。

また、ネクタイを立体的にし、綺麗なノットを見せるためのディンプル(えくぼ)の入れ方も、知っておいて損は無いと思います。

こちらは、最後のStep3で見ていこうと思います。

 

Step1:ネクタイの長さを調節する方法

大剣の長さを調節する方法は、主に下記の3つです。

  1. 小剣と大剣の比率を変える
  2. 結び方を変える
  3. ネクタイそのものの長さを変える

このうち、3番はネクタイそのものに手を加えるか、別のネクタイを選ぶ事になるため、1と2について詳しく見ていきます。

1.小剣と大剣の比率を変える

おそらく、最もオーソドックスな方法です。

ネクタイを結ぶときに、どの位置にノットを作るかによって、大剣と小剣の比率が変わります。ただ、「言うは易く行うは難し」で、どの地点で結べば大剣の位置を最適な場所に出来るかは、ある程度の慣れが必要です。

また、同じ長さのネクタイであっても、その厚みによって大剣の長さが異なってしまう(厚みによって、ノットを作るときの用尺が異なる)ため、必ずしも同じ場所で結べば良いというものでもありません。

この辺りのコツは、本稿末尾の番外で、再度考えます。

2.結び方を変える

大剣が一番短くなるよう(=大剣と小剣の長さを同じ)にしても、海外製のネクタイの場合、長すぎてしまうことがあります。特に、小柄な人や首回りが細い人が、長めのタイをしめると発生する現象です。

こんな時は、結び方(ノットの作り方)を変えると解決することがあります。

オーソドックスな「プレーンノット」てはなく、結び目にもう少しネクタイの尺が必要になるダブルノットやウインザーノットで結ぶ方法です。

なお、これでも余ってしまう場合は、(小剣の長さが大剣を超えてしまっても)大剣の適正な長さを優先すべきだと思います。小剣はズボンやシャツの中に入れてしまえばOKです。

ダブルノットの結び方

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タイを一回巻き付けた後……

 

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もう一度巻き付けます。

 

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外側に巻き付けた(2回目に巻き付けた)タイの中に入れるという文献もありますが、最初のループに入れた方が、ディンプル(後述)が綺麗に出ます。

 

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完成。

 

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1廻り目と2廻り目を少しずらすとお洒落です。

微調整:ネクタイピンを使う

1~2センチ程度であれば、ネクタイピンを使う事で微調整が可能です。

ただ、ネクタイピンの役割としては、あくまでノットの位置や持ち上げを重視したいので、余り頼りたくない方法です。

裏技:スリーピースにする

本項の存在意義を全面否定することになりますが……三つ揃いにしてしまうと、長さにこだわる必要が無くなります。(短くても外からは分からず、長い場合も、大剣をズボンに挟み込んでしまえば良いため。)

出かける前、ネクタイの長さが決まらなくて毎回イライラしている方は、三つ揃いにすると一気に悩みが解決すると思いますよ^^;

 



Step2:ネクタイのノットの大きさを調節する方法

同じ結び方をしたとしても、ネクタイの厚みによってはボリュームが全く異なります。

 

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たとえばこちらのネクタイ。結び目が結構細めですよね。

 

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それもそのはず、厚みが1.4mmとかなり薄手だからです。

 

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一方、こちらはボリュームがあります。

 

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厚みは2.2mmで、先ほどの1.5倍以上有るからです。

そこで、どの様に結び目のボリュームを調節すれば良いのかを、以下2つの観点から考えます

  1. 結び方を変える
  2. ネクタイの幅(結ぶ位置)を変える

それぞれ見ていきましょう。

1.結び方を変える

恐らく、最もオーソドックスな方法です。

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先ほどの結び方はシングルノットでしたが……

 

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ダブルノットにすると、だいぶボリュームが出ます。

 

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ハーフウインザーノット。すこし流行の形からは外れますが、薄手のネクタイでは重宝します。

 

2.ネクタイの幅を変える

これは、ネクタイを直し(サイズ修正)に出すという意味ではありません。結ぶ位置を変える事により、ノットの大きさを変えるテクニックです。ただし、スリーピース(三つ揃い)など、ベスト着用地にのみ使える方法です。

デザインにも依りますが、一般的なネクタイは、大剣から中心部に向かって細くなり、中心部から小剣に向けては同じか、若干太くなる構造です。

つまり、真ん中が一番細く、ここで結ぶとノットが一番小さくなるというワケです。

そこで、少し大剣寄りで結ぶことで、ノットを太くすることが出来、中心で結ぶことで、細くできます。結ぶ位置を変える事で、ノットの大きさを自由に出来るというわけです。

ただし、大剣の長さを無視することになりますから、三つ揃いなど、ウェストコート(ベスト)を着用し、大剣先が見えないスタイルでのみ有効なテクニックといえます。

 

Step3:ネクタイのノットを美しくする方法

何を以て美しいかは、個人で異なります。ただ、今回はtipsということで、覚えておいて損のない、ノットを美しく見せる方法をいくつかご紹介します。

まずはノットをしっかりしめる

駅や電車内で周囲を見渡すと、下の写真のように、ネクタイをユルくしめている方を、あまりにも多く見かけます。

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カジュアル用途で、わざと着崩しているのであれば別ですが、ビジネス用途としてはだらしなく、とても仕事が出来るようには見えません。

対処は簡単で、大剣側を引っ張り、結びをキツくするだけです。

ネクタイの生地(厚みや、ニットタイかどうか)にも依りますが、少し固く結ぶだけでだいぶ印象が違います。

第1ボタンをしめ、ノット位置は下げない

また、第1ボタンが空いている人や、ノットの位置が下がっている人もよく見かけますが、同じくだらしなく見えます。

ノットの下がりは、前項の通り結び目をきちんとした(下がりづらくした)上で、小剣側を持って引っ張り、首元までしっかり上げればOKです。

ノットに隠れるからと第1ボタンを開ける方もいますが、他人からは気づかれています。また、ノットが落ちやすくなるほか、襟が設計より開きすぎてしまうため、出来れば閉めた方が格好が良いです。

ディンプルを綺麗に入れる

ディンプルとは「えくぼ」のこと。

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これが入ることで、ネクタイに立体感が生まれ、生地も綺麗に見えます。

ディンプルを入れるコツ

雑誌や書籍などでは「人差し指や中指を、ディンプルを入れたい位置に当てながらネクタイを締めると良い」と書かれますが、もう一工夫すると簡単に入れることが出来ます。

 

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やり方は簡単。この状態の時に……

 

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実際にディンプルが出来る下の部分ではなく、大剣が吸い込まれる上の部分に、意図的に溝を作ってしまいます。

 

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こうすることで、大剣を絞った段階で既に綺麗にディンプルが出来るわけです。(締め上げながら作る必要が無くなるほか、ディンプルが消えにくくなります。)

結んだときはディンプルが出来ているのに、勤務中に消えてしまう……という方は、お試し下さい。

 



番外:ネクタイ結びを一発で決めるコツ

「ネクタイを締めようとすると、大剣の位置(長さ)が決まらない。何度もやり直すことが多く、どうしたら良いか」というご質問を戴きました。

最後に番外編として、私が実践している、できるだけやり直しが少なくなる結び方をご紹介します。

やり方

「結び始めの小剣の長さ」と「結ぶ位置」の2つが変わらなければ、だいたい長さを一定にすることが出来ます。ネクタイの長さや、厚みによって異なるものの、3通りくらい覚えておけば完璧でしょう。

 ① 大きめの鏡を用意する

ネクタイを首から掛けたとき、大剣と小剣の先端が見える程度の鏡を用意します。(話は逸れますが、コーディネートを確認するためにも、出来れば自宅に1つは姿見があると良いです。)

② 「結びはじめの小剣の長さ」を確認する

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シャツのボタン位置を参考に、小剣の結び始める長さを確認します。私の場合、通常のネクタイであれば第6ボタンの少し上です。

③ 「結ぶ位置」を確認する

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結ぶ位置によっても、大剣の長さが異なります。私の場合は第2ボタンと第3ボタンの中間で結ぶようにしています。

人によって結びやすい位置は異なると思いますし、特に決まりはありませんが、位置を変える場合は適宜「結びはじめの小剣の長さ」を変える必要があります。

④ 結ぶ

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いつも通り結びます。

⑤ タイクリップで微調整

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必要に応じ、ネクタイピンなどで長さを微調整します。ただし、繰り返しになりますが、ネクタイピンは長さよりノットの持ち上がり調節の方が重要なので、余り頼らないことが大事です。

 

おわりに

ネクタイを「義務」「堅苦しさ」場合によっては「拘束の象徴」として捉える向きもあります。しかし私は、ネクタイをスーツスタイルに許された、数少ないお洒落の一つだと考えています。

新入社員はもちろん、苦手意識から普段タイドアップしない方にも、ぜひネクタイでお洒落を楽しんで欲しいと思います。

 

また、今回ご紹介した物はあくまで私個人が知っている範囲の方法です。もし、こんな方法もあるよ! というご意見がありましたら、是非コメント欄からお知らせ下さい。

 

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