考察

水色シャツのススメ――「白いワイシャツ」のふしぎ

投稿日:平成22年(2010) 6月28日  更新日:平成27年(2015) 11月3日 

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さんは普段、何色のシャツを着ていますか? 就活中の方は白いシャツが中心でしょうし、サラリーマンの方も白のシャツが多いのではないでしょうか。本サイトでは、あえて、水色や薄い水色のシャツを提案したいと思います。

なぜ水色のシャツがおすすめなのか。まずは、シャツと言えば「白」という“思い込み”について、考えてみます。

1.「ワイシャツ」とは

そもそも、日本語の「ワイシャツ」は、"WHITE SHIRT"(=白いシャツ)が語源です。明治の御代から日本ではシャツと言えばホワイト――白色であったのでしょう。着物の下着は殆ど白色でしたから、納得です。そう、「白いワイシャツ」は、「白い白シャツ」……うーん。日本人はよっぽど白が好きなんですね^^;

スーツスタイルの出身地であるヨーロッパにおいては、サラリーマンの白シャツ割合が、日本に比べかなり低いです。統計を取ったわけではありませんが、自身の海外での経験や、特に海外のネットショッピングサイトで売り上げ順ソートをしてみると、よく分かります。(そもそも、日本に比べ圧倒的に白シャツの品揃えが少ないですね。)

白シャツは、その殆どが式典など改まった場所で着用されています。普段のビジネス用としては、色のついたシャツが多いのです。

勿論、「ヨーロッパでは~」や、「イタリアでは~」という、“出羽の守(でわのかみ)”的な理由で白シャツ以外(今回は水色・薄い水色のシャツ)をお勧めをしているわけではありません。理由は、サラリーマンにとっては、大きなメリットがあるからです。

 

2.ジャケットと合わせやすい

スーツスタイルの「配色」を考えた時に、好ましいのは1色~2色、多くてもせいぜい3色だと言われています。4色以上だと合わせづらく、うるさくなってしまうからです。なれれば3色も選択肢のうちですが、非常に難しいのは確かです。

そこで、スーツスタイルやジャケットスタイルに於いては、ネクタイ・シャツ・スーツ・その他(ポケットチーフなど)を1~2色に纏めることを目指します。(勿論、色自体に合う合わないがありますが、テーマから逸れるため割愛します)
※尚、ここでは黒~灰色~白は色とはカウントしていません。

白いシャツの場合、この1~2色という配色が、非常に難しくなってしまうのです。まず、白いシャツはネクタイとジャケットに色が依存してしまいます。これだけならまだ良いのですが、ジャケットがグレーなど、色がない(黒~白のモノトーン)場合、面積の狭いネクタイ単体に色が依存します。こうなると、非常につまらない印象を与えます。

そこで水色や薄い水色のシャツにすると、シャツの色がベースカラーの役割を果たし、「ネクタイ+シャツ」で簡単に2つの配色を作れます。ジャケットがネイビーの場合は3色にならないか、という懸念がありますが、ネイビーと水色は同系色ですから、1色と数えられるため、多くの場合問題有りません。

忙しいビジネスマンや就活生の朝。水色のシャツならば、コーディネートにかける時間を減らすことが出来るかもしれません。

 

3.汚れが目立ちにくい

白は、純白を保つのが非常に難しいです。ちょっとのこすれや、汗染みなどが非常に目立ち、不潔感が醸し出されてしまいます。しかし、水色や薄い水色にすることで、汚れが非常に目立ちにくくなります。たとえば、炭鉱労働者服の「ジーンズ」やその他肉体労働者一般を表す「青襟;ブルーカラー」の語源になった作業着など、労働者の服装に青色が多用されていることが、これを証明しています。

ただしこれは、不潔を容認するという意味では全くありません^^; シャツは着て、洗濯して、を繰り返すことで、落とすことの出来ない「汚れ」や「くたびれ」が蓄積していきます。これを目立たなくする効果があるのです。ファッションに投資できる金額が有限であるサラリーマンや大学生は、是非とも質の良い水色のシャツを長く着て頂きたいと思います。

どうしても白のみを着用したいという方は、オフホワイトをお勧めします。若干クリームがかった白色で、水色ほどではありませんが、純白ほど汚れが目立たなくなり、シャツの寿命が長くなります。

 

4.白色のシャツは、良い悪いが判別しやすい

純白のシャツは、その善し悪しが非常にわかりやすいです。そして、良い純白のシャツは値段が張り、また、往々にして寿命が短いのです。(これは、汚れやすいことと、番手――生地を構成する糸が細く耐久性が低いことに起因します)

一方で、良質な純白のシャツは非常に綺麗です。従って、式典や特別なプレゼン、冠婚葬祭などで利用するのでしたら、良質な純白のシャツはお勧めです。

しかし良質な純白シャツを普段着として使うにはもったいなく(コストパフォーマンスが悪く)、悪い白シャツではだらしなく見えてしまうのです。そこで少し良い素材と縫製で出来た水色のシャツであれば、非常に綺麗なシャツに見えるため、コストパフォーマンスが高いのです。

 

5.まとめ

以下のように纏めることが出来ます。

<水色のシャツは白色に比べ、以下の様なアドバンテージがある>

  • コーディネートしやすい
  • 汚れが目立ちにくい
  • 少しお金を出すだけで綺麗なシャツが買える

勿論、「すべて水色にすべし」と言っているわけでは全くありません。今まで白のシャツだけだった方が色つきのシャツを取り入れるとしたら、あるいは色つきのシャツを買い足すとしたら、水色のシャツがお勧めだと言うことです。

保守的な日本では、カラードシャツの地位があまり高くありません。しかし、水色ないし、薄い水色ならば、白シャツと同じ雰囲気で着られ、かつ、おしゃれ/華やかな印象を与えることが出来ます。この機会に是非、水色のシャツを取り入れてみては如何でしょうか。

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