考察

シャツ襟に入っている芯「カラーステイ」を外すのはアリ?

投稿日:平成30年(2018) 1月7日

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先日「カラーステイは必ずつけるべきなのか」という主旨の質問を戴きました。

市販されているドレスシャツの多くに入っているであろうカラーステイ。何のために入れてあるのか、外すとどうなるのか、実際に試しながら考えてみようと思います。



カラーステイとは

役割

まずは、カラーステイの役割を考えてみます。

実用として

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カラーステイとは、シャツ襟の裏に入っている細長いシート状のパーツのことです。

主に、軟らかいシャツの襟をまっすぐに保つために使われます。これによって、襟が曲がったり、跳ねてスーツの下襟(ラペル)に襟が乗ってしまうなど、不格好になるのを防ぎます。

ほとんどのシャツは取り外しができるようになっていますが、安価なものを中心として、縫いつけられているものも一部あるため注意が必要です。

贈答用として

市販のシャツでは、殆どの場合プラスチック製のカラーステイが使われていますが、主に男性向けの贈答品として銀や真鍮などの金属製や、(私は現物を見たことがありませんが)水牛の角を用いた物もあります。日本ではあまりメジャーではありませんが……。

金属製の場合文字を入れられる(エンボス加工ができる)ため、海外では企業のノベルティとしても使われている様です。

日本ではゴルフボールのノベルティはあっても、カラーステイは見たことが無いので、意外性があって面白いかも知れませんね。

名称

国によってカラーステイの表現は異なります。日本ではカラーステイ(正確にはカラーステイズ<Collar stays>ですが)の他に、カラーキーパーと呼ばれることが多いと思います。

また、イギリスでは"Collar stiffeners"の方が主流。個人輸入する際はこちらの方がヒットしやすいです。

 

カラーステイを取るとどうなるのか

カラーステイの役割は先述した通りですが、実際に取った場合どうなるのかを見てみましょう。

襟が曲がる

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このシャツは、プラスチック製のカラーステイが左右の襟に入っている状況です。襟羽根が綺麗なアーチを描いています。

ここから向かって左側のカラーステイをはずすと……

 

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襟のハリ無くなり、潰れたようになってしまいます。

 

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また、このように薄手のものや伸縮性に乏しい生地を使ったシャツの場合、襟の上にシワが入ってしまいます。

一方で、開襟(シャツの第1ボタンを外した)時など、軟らかくなった襟を「ニュアンス」ととらえることもできるでしょう。カジュアル用途や、イタリア物に多く見られる非構築的な雰囲気を強調したいときには、カラーステイを敢えて抜くのも良い方法かもしれません。

スーツ/ウェストコートに干渉する

カラーステイを取り除くと、当然シャツ襟は柔らかくなります。柔らかくなると、襟が浮きやすくなり、スーツの下襟(ラペル)やウェストコートに干渉しやすくなります。実際に見てみましょう。

 

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これはカラーステイを入れた状態の襟です。下から持ち上げたときにカラーステイが抵抗してくれるため、容易には曲がりません。

 

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しかし、カラーステイを取り除くと、このように簡単に襟が浮きやすくなります。街中やビジネス現場でも、スーツのラペルにシャツ襟が乗ってるシーンをよく見かけますが、これが再現し易くなるわけです。

もちろん、その原因はカラーステイ(入っていない、または薄く柔らかい物を利用している)のみでは無いと思います。シャツの襟が小さい、プレスが甘い、芯地が軟らかいなど、別の原因、または複合的な原因も考えられるからです。ということで、シャツを購入する際は、襟の浮き具合の確認も重要ですね(パッケージに入っている状態では確かめづらく、実際に試着しないとわからないのもやっかいですよね……。)。

 

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また、三つ揃い愛好者など、ウェストコートをよく着る人も注意が必要です。

スーツのラペルよりも薄いウェストコートの襟には、カラーステイの無い、浮きやすく軟らかいシャツ襟が、簡単に乗ってしまいます。

 

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▲ 今回検証に利用したシャツは、比較的芯地が強いタイプだが、この様に浮いてしまっているのが分かる。逆に、浮き気味の襟を持つシャツについては、堅めのカラーステイを使う事で、改善する可能性はある。(参考記事:「「蝶矢シャツ」を買ってみました」

ということで、最後にまとめてみます。

 



結論① ビジネスシーンでは、カラーステイはつける

基本的にビジネスシーンではカラーステイは常時取り付けておくべきだと思います。

曲がった襟はだらしない雰囲気になるため、相手に良い印象を与えません。商談や面接など、雰囲気が影響しやすいシーンでは注意した方が良いと思います。

また、シャツメーカー側も、カラーステイがついていることを前提にシャツを設計しているはずです。 この場合、カラーステイが入った状態が、そのシャツが最も美しく見える状態になります。

なお、附属のカラーステイが薄かったり、柔らかかったりする場合も、適宜好みの堅さの物に交換するのもアリだと思います。

 

結論② ニュアンスをつけるため外すのはアリ

一方で「柔らかさ」を求められる場合は、敢えて外すのもアリでしょう。

たとえば、ビジネス用途のドレスシャツをカジュアルに着たい場合に、カラーステイを外すことで、襟に柔らかさが出ます。

また、カラークリップなど、敢えて襟を柔らかくする必要がある場合にも、カラーステイを外す必要があります。

 

結論③ 洗濯時は必ず外す

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自宅/クリーニング問わず外す

カラーステイが取り外し可能な仕組みになっているのは、好みのカラーステイを取り付けるためだけではありません。というのも、洗濯/クリーニング時に取り外さないと、シャツを傷めてしまうからです。

カラーステイをつけたまま洗ってしまうと、カラーステイのフチ部分にアタリが出てしまい、シャツの襟が急速に痛みます。

このため、洗濯前やクリーニング前には、必ずカラーステイを取り外すようにします。

従って、カラーステイが取り外せないタイプのシャツは、上記のようなデメリットがあることを把握した上で購入する必要があると思います。

アイロン時も必ず外す

似たような理由として、アイロン時の取り外しも必要です。

洗濯後、シャツの襟を伸ばしたまま乾燥させるためにカラーステイを入れたくなります。しかし、カラーステイを入れた襟を上からプレスすると、カラーステイの形が襟に浮き出てしまいますし、やはり傷みます。

金属製は錆にも気をつける

これは金属製のカラーステイ限定ですが、保存時にシャツにカラーステイを入れっぱなしにしておくと、錆がついてしまうことがあります。

つまり「カラーステイは着る直前に装着し、脱いだら外す」

ということで、シャツを脱いだらカラーステイを外し、着る直前に入れることが重要です。

これは習慣化してしまった方が良いですね……。

 



(募集)カラーステイの上手な整理/保管方法について

以前、「シャツメーカー毎にカラーステイの幅や長さが異なって朝見つける際に不便。何か良い保管方法は無いか」という主旨の質問を戴きました。

しばらく考えたり、WEBで検索してみたのですが、私も良い方法が見つかりませんでした。

そこで、もし皆さんが実践しているカラーステイの整理/保管方法がありましたら、是非コメント欄から教えて下さい……。

ちなみに私は、無策(アクセサリーが入っていた小箱へ無造作に入れている)です^^;

 

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