靴の手入れ

アロマの精油で、靴のカビ防止スプレーを自作する

投稿日:平成22年(2010) 6月2日  更新日:平成27年(2015) 11月3日 

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うそろそろ靴好きにとっていや~な季節が始まります。そう、梅雨@カビ注意報です。梅雨入りが発表される前に、今回は靴のカビ対策(主に靴の内側)を考えたいと思います。

以前「雨と革靴について考える」(全3回)で、雨用の靴や雨対策、雨に降られた後の処理を考えました。今回は湿気の高い季節に於ける、日常のカビ対策です。

もちろん、同シリーズでご紹介した対策や、通気性の良い場所に置くなどの大前提の対策も重要です。しかし、玄関の場所や靴箱、そもそも雨が連日連夜降り続く状況で、良いコンディションを維持することは難しいですよね。

そこで今回は、「カビ防止スプレー」を、アロマテラピー用の精油を使用して自作してみようと思います。

1.アロマテラピーがカビに効くの?

アロマテラピーと聞くと、婦女子の趣味や「癒し効果」が頭に浮かぶのではないでしょうか。

勿論、精油には人間が匂いをかいだり、油やローションに混ぜて使用したりする事が多いのですが、カビ防止にも十分な効果が有ります。

アロマテラピーで使用される精油(エッセンシャルオイル)は、蒸留や圧搾によって主に植物から取り出された油です。その香り成分は天然の化学物質の固まりです。

人間に対しては抗鬱作用から催淫作用まで、多種多様な効能がありますが、殺菌・抗菌、抗真菌作用のある物もあり、今回はコレを利用してスプレーを自作します。

 

2.用意する物

よく、「アロマテラピーオイル」などと書かれた物が売られていますが、化学的に合成した香料等の混ぜ物が入っていることがほとんどです。ピュアエッセンシャルオイルなどと書かれた精油100%を買うようにして下さい。近くに店がない場合、近くの店が高い場合は通販を利用すると便利です。

今回はこの記事に合わせて実際に買って、新しく作ってみました。わたしはナチュラスサイコスをいつも利用しています。取り扱い品種が非常に多く単価が安い上に1500円以上送料無料なので、重宝しています。

_MG_1386.jpgナチュラルサイコスから到着した精油
注文して2日程度で到着した

_MG_1387.jpg中身はしっかりとプチプチ(梱包材)にくるまれている

さて、精油は好みの香りがあるので、いくつか組み合わせて試してみることをお薦めします。今回はカビ対策に定評のある以下の4本を購入しました。

ユーカリ(ユーカリグロブルス)
あのオーストラリアに沢山あるユーカリです。風邪を引いたときにも使えます(鼻通りが良くなる)。
サイプレス(サイプレスフレンチ)
檜(ヒノキ)の香りがする精油です。凄く良い匂いがします。お風呂に入れても良いです。
シダーウッド(シダーウッドバージニア)
まさにシューツリーに良く使用される、シダーウッドの精油です。シダーウッドのシューツリーは徐々に有効成分が飛んでいくので、精油でつぎ足してやるのも良いと思います。
クローブバッド
丁子(ちょうじ)と呼ばれる香辛料の仲間です。ちょっと抹香臭い感じがします。(香辛料として使われる他、お坊さんが、お清めのおまじないとして口に含んだりします)

_MG_1388.jpgそれぞれ10mlのビン

それと、靴やシューツリーに噴霧する為に使う、ガラス製の霧吹きです。

_MG_1390.jpgアロマテラピーでは一般的な遮光便タイプのボトルスプレー

生活の木 青色ガラススプレー 50ml

プラスチック製の霧吹きは、アロマテラピーの精油を使用する際には化学変化をおこす危険性があるので、使わない方が良いです。また、光ですぐに変質するため、遮光ビン(青や茶色のビン)を使用して下さい。

最後に溶剤(基剤)です。エタノールと精製水でも良いのですが、面倒なのでドライジンを使います。要するにお酒です^^; アルコール度数38%。 40%前後の蒸留酒を使用して下さい。

アルコールを入れる理由は2つ。1つは殺菌のため、もう1つは精油をうまく混ぜるためです。

_MG_1389.jpg酒屋で購入 安い物でOK

3.作り方

作り方は簡単。霧吹きにドライジンを8割程度注ぎ、そこに好みの精油を入れます。入れる量は、基剤(ドライジン)50mlにつき、10滴程度が良いと思います。4種類全て混ぜるのではなく、最初は1~2種類で香りの相性を試しながらというのも良いと思います。

尚、危険(刺激が強い)なので一部の精油を除き、希釈していない精油を直接肌につけないようにして下さい。

 

4.使い方

コレも簡単。ビンを良く振って攪拌した後、カビが生えて欲しくない場所に少量吹きかけて下さい。

ただし、外観を損なう恐れがあるので、アッパー(甲革)の表側には直接吹きかけないで下さい。あくまでも普段手入れの出来なくかびやすい靴の内側部分や、シューツリーに吹きかけて下さい。
※アッパー部分は手入れと雨の後の処理をしていればほとんどカビることはありません。万一黴びた場合は、サドルソープを使って洗浄してください。

私の場合、湿度の高い6月から8月にかけて、帰宅後に左右1プッシュずつ靴の内側にスプレーしています。アルコールがライナーに与える影響が心配な方は、シューツリーにかけるようにすると良いと思います。

以前紹介した、雨に降られた後に新聞紙を使用して除湿する方法で、あらかじめ新聞紙にこれを吹きかけておけば除湿中のカビ発生を防ぐことが出来ます。

 

5.まとめ

今回はまとめが要らないような気もしますが、一応。

  • 手入れをしていても、特にライナー部分は梅雨時に黴びやすい
  • 防カビスプレーでの予防が便利
  • 防カビスプレーはアロマテラピー用の精油とお酒で自作できる
  • 自作したスプレーを良く振った後、左右に1プッシュずつ吹きかければよい
  • 降雨後のカビ発生を防ぐのにも、除湿乾燥と併せて使用することで効果的

今回は4種類の精油を紹介しましたが、他にもペパーミントやティートゥリーなどに強い抗菌・抗真菌作用がありますので、自分の好きな匂いを見つけてみてください。「カビ防止」という観点だけでなく、「アロマテラピー」という観点からも楽しむことが出来れば、コストパフォーマンス増で一挙両得です。

これを機会にアロマテラピーに目覚めてみるのもお薦めです(マテ
(個人的にはアロマテラピーが大好きなのですが、男性でアロマ好きという方はやはり少ないんですよね……)

 

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