皆さんはどんな時計が好きですか? 私はスーツやジャケパンを着る際に、好んでビンテージウォッチを着用しています。
特に、1960年代の、丁度クオーツショック※直前の古めのヤツが好きです。
本日は、なぜ私がビンテージ腕時計を好んで付けていて、どういう点が皆さんにお勧めなのか、入手方法のコツなどをご紹介します。
※ SEIKOのアストロンを切っ掛けに、世界の機械式腕時計がクオーツ時計に駆逐された現象
理由1:ビジネスシーンのスーツスタイルに合う
一つ目の理由は、なんと言ってもスーツスタイル、それもビジネスシーンのクラシカルなものにピッタリハマるからです。
ケースサイズが小さい
最近の腕時計は、ケースサイズがかなり大きい物が多いですよね。
42mmとか、45mmとか。あれはどうしてもカジュアルに見えてしまい、クラシカルなスーツスタイルではちぐはぐです。
その点、60年代の機械式腕時計は、ケースサイズが34mm~36mm前後と、クラシカルなスーツスタイルに合うサイズが主流です。
さらに、ケースの薄さを競っていた時代でもあるため、シャツの袖にすっぽりケースが収まり、ジャケットの両袖からしっかりシャツを出すことができます。(ここ重要)
文字盤がクラシカル
文字盤も保守的かつ洗練されているものが多いので、ビジネスとの相性も抜群です。
最近はクラシカルな文字盤が流行っていてリバイバルの現行品もありますが、ケースサイズが大きかったりと、どうも偽物感が……。しかも高いです。
理由2:嫌味にならない
「好みの高級時計をつけたいけど、高い値段が分かってしまうのは仕事上不都合」という方も、新人さんや若年層を中心に多いと思います。
ロレックスなど分かりやすい時計はまだしも、昨今の高級時計ブームの影響で、かつてはマニアにしか知られていなかった時計も軒並み有名になりましたからね……。
そんな方は、ぜひビンテージを検討してみて下さい。ビンテージ腕時計は「高級感はあるが、成金感が全く無い」という不思議な特徴を持っているからです。
また、ベテランの方の「他人と同じ時計はイヤだ」という方にもオススメです。
理由3:比較的安価に入手出来る
対象のブランド、モデル、購入する店、為替相場、そして状態にもよりますが、10万円程度でかなり状態が良く、スーツスタイルに合う腕時計を見つけることが出来ます。
私は1960年代のIWC、オメガ、ロンジンあたりが好きなのですが、こういう有名ブランドでも5万円~15万円の間で購入できています。
もちろん、ビンテージ腕時計のでも数百万円クラスの高額なものもありますが、ボリュームゾーンはこういった価格帯です。
入手方法
私の場合は、オークションサイト(海外はebay、日本はヤフオク)で入手することが多いです。
繁華街の路面店でも売っていることはありますが、総じて割高(1.5倍~2倍程度)です。ただ、安心を買うという意味においては、最初はお店で買うのも良いかも知れません。
なお、オークションサイトを利用する際のポイントは、以下の3つです。
①(必須) 買い手保証が強いサイトで購入すること
トラブルがあった場合に、サイト側が仲裁に入ってくれるか、また返金の手続きがスムーズかは非常に重要です。
買い手保証が強いサイトであっても、安く譲るからと直接取引を求められても応じないようにしましょう。
②(推奨)腕時計修理店と仲良くなっておくこと
手慣れた(そして誠実な)出品者であれば、文字盤や機械の様子を高精細な画像を用いて説明してくれています。
私の場合は、それを時計修理店にも見て貰った上で、問題なさそうであれば落札します。もちろん、オーバーホールはその時計修理店に出すことが前提ですが^^;
③(推奨)ビンテージ時計に詳しい人を見つけておくとベスト
私の場合は、職場の先輩と、②の時計修理店の主人がそれでした。
このアイテムは落札する価値はあるのか、どういった点に注意すれば良いのかを最初のウチはレクチャーして貰うと良いです。
なお、良い品が手に入ったら、しっかりお礼をしましょう(お店だったら贔屓にするでOKです。)
オススメの年代
冒頭にも記載したとおり、私は1950年代後半から1960年代、丁度クオーツショック前夜のビンテージが好みです。
上に挙げた理由1~3が全て当てはまるのに加え、技術的に最も成熟した時期であるため精度※や耐久性が良いこと、そして流通量も多いため、良い個体に巡り会いやすいからです。
もちろん、50年という長い年月でどの様なダメージを持っているかというリスクを理解し購入する必要はあります。しかし、機械式時計でかつ仕組みも単純なものが多い時代なので、街の時計修理店で修理や調整ができる安心感は大きいです。
※ただし、日差十数~数十秒は覚悟しましょう。
おわりに
最近は、複数のブランドで、腕時計が定価以上(場合によっては定価の数倍)の価格で売買されるなど異常な状況になっています。
そんな中、ビンテージの腕時計は数が多いこともあってそこまで値上がりしておらず、狙い目だと思います。
もちろん、ビンテージを含む中古の腕時計にはリスクもありますが、同時に面白さもあります。興味が湧いたらぜひ挑戦してみて下さい。