タイ(ネクタイ)

鹿の子生地を使った土井縫工所のネクタイ フォトレビュー ; もう少しがんばれると思う……

投稿日:平成24年(2012) 12月25日  更新日:平成28年(2016) 6月12日 

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前回の予告通り、デニムシャツと同時に購入した、土井縫工所製の鹿の子タイを紹介します。
たしか、今年の初めあたりに新製品として登場して以来、ずっと気になっていたのですが、
やっと手に入りました……。

シャツ屋が作るタイって、どんなもんなんでしょうか。
早速、レビューに移りたいと思います。
なお、基礎情報は以下の通りです。

素材:綿100%(鹿の子地、シキボウ製)
色:ブラウン
価格:\6,195
公式サイトへのリンク:http://www.doihks.jp/shopping/index_neck.html?id=195

 

 

 

■ 外観フォトレビュー

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我が家に到着した状態です。
一番上の封筒が納品書、その下の袋が同時に購入したシャツ、
そして、一番下にちょいと見えるのが、鹿の子タイです。

 

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ごく一般的な、ネクタイ用ビニール包装で納品されました。

 

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今回購入したのは、茶色のソリッドタイです。
といっても、種類は紺のソリッドタイと2つしかありません。

 

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裏側。
土井縫工所製ですから、当然綿100%の鹿の子地です。
タグは恐らく、シャツと同じ物だと思います。

 

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……。あれ? タグが曲がってる?
シャツと違って、結構作りがいい加減なのでしょうか?
後で検証してみることにしましょう。

 

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念のため、裏側も見ておきます。
裏地はぜいたくに共地で、たるみ糸もついています。

 

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シルクでは無いため、首にあたる部分は滑りやすくなるようにサテンの裏地がついています。

 

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小剣の先。COTTON 100%のタグがついていました。

 

 

■作りが粗雑……?

どうもシルエット、特に大剣部分に違和感があります。
タグが曲がっている程度であれば、イタリア製のタイなど日常茶飯事なのですが、
少し気になったので検証してみることにしました。

 

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こんな感じで、マス目のついたカッティングボードへ垂直に置いてみます。
――ん?

 

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なんじゃこりゃー ※写真は大剣部分です
大剣の左右で、角に1cmほどずれが生じています。違和感の正体はこれでした。
(しかも、ウェブで謳っている8.5cm幅ではなく、8cm弱みたいですね…… 斜めに測ると8.5cm?)

 

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わかりやすいように、補助線を入れてみました。
青の十字が本来あるべき中心線と水平線です。しかし、実際は赤線のように水平線がゆがんでいます。
※ この写真は、2つ前の写真で分かるとおり、タイが中心線に沿うように平置きして撮影しています。

念のため、他のタイでも検証してみたいと思います……。

 

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左は日本製、右はイタリア製のタイです。(大剣幅はいずれも8cm)
マトモなところで売っている日本製のタイであれば殆ど、
イタリア製であってもせいぜい数ミリ程度の縫製誤差なのですが、1cmもずれるのは結構重傷です。

 

んー。生地は良いんですけどね……。
正直、この価格(6千円超)でこの品質は微妙です。

一般的なタイの値段の殆どはデザイン料と利益(縫製料を含めた原価は2割以下という資料もある)とされており、そういった現状に対抗して出てきたのがファクトリーブランドのタイでした。本品はプリント柄では無いためデザイン料は無く、値段の殆どは上質な生地と、丁寧な縫製だと思っていたのですが――。

やはり、餅は餅屋ということでしょうか。シャツの品質が高いだけに、非常に残念です。
(公式サイトの画像も、ぱっと見曲がっているように見えるので、個体差<検品ミス>では無く、製造過程に問題があるように見えます)

 

■ まとめとコーディネート例

いつも通り、まとめてみます。

  • 土井縫工所で出している、鹿の子シャツに使われている生地で作られたタイです
  • ブルーとブラウンの2色が出ています
  • 縫製がいい加減なせいか、大剣がゆがんで見えます(公称8.5cmの大剣幅が、8cm弱になっていた)
  • 正直、このクオリティであれば、6千円超の値段は高いと思います(生地は良いのですが……)
  • 「綿素材の鹿の子タイが欲しい!」という明確な目的がある以外は、様子見が良さそうです

期待が高かった分、少しキツい言い方になってしまいました。
シャツのコスパは高く、運営の方向性やサービスレベルも気に入る部分が多い土井縫工所ですが、
そういったところがあるからこそ、残念に思いました。

 

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最後に、前回のレビューで紹介したデニムシャツと合わせてみました。
もっさりした生地なので、シングルノットです。

生地の質感は良いので、こういったラフなスタイルならば、大剣のゆがみは許容範囲かも知れません。
ただ、商品紹介のウェブページで謳っているような、ビジネス用途にはよした方が良いように思います。

 


デニムシャツに綿のタイ。冬には少々寂しいですが、春秋にはピッタリですよねー。
サラリーマンの殆どがシルク素材のタイをしている現状、内勤の日などは綿、麻、ウールなど、シルク以外のタイの素材に、もっと目が向けられても良いのでは無いかと思いました。

それでは。

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