新入社員向け 鞄(カバン)

新入社員時代の自分に伝えたい「ビジネスバッグ購入時 10のTips」

投稿日:令和2年(2020) 3月7日 

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4月まで残り1ヶ月を切りました。

内定式のためにスーツは買ったけど、そういえば鞄は就活時代のままだ……というケースは意外と多いものです。

今回は、もし新入社員時代の自分に伝えられることが出来るならば言いたい、ビジネスバッグを買う際のTipsについて考えます。

新入社員のみなさんの、鞄の購入や選択の参考になれば幸いです。

1.配属まで高い鞄は買うな

入社前に奮発して良い鞄を買おうと(買って貰おうと)考えている方に言いたいのが「その鞄、本当に仕事に適していますか?」ということです。

入社前から、配属後の業務内容(仕事でどんなサイズのものを、どのくらいの頻度で持ち歩くのか)を詳細に把握している方は少ないでしょう。むしろ、大手企業の場合は、入社後の育成期間を経て配属が決まるため、詳細を知ることは不可能です。

鞄に入れる物のサイズが分からなければ、鞄を選ぶことはできません。

サラリーマンにとって、鞄は「実用品」です。高いお金を出して買うのであれば、毎日使ってあげたいですよね。

それならば、焦る必要はありません。

 

2.買うときは鏡をみろ

鞄で大事なのは、素材でしょうか? 色でしょうか? デザインでしょうか?

もちろん全て大事なのですが、もっとも重要なのはサイズ感です。

前項で述べた実用面の観点からもありますが、ここではファッションの観点、すなわち自身の体格に合ったサイズという意味合いです。

売り場で良い鞄を見つけたとき、ぜひ姿見(大きな鏡)の前で、その鞄を持った自分を確認して下さい。ちぐはぐな感じはしませんか?

女性向けの鞄売り場では頻繁に目にする光景ですが、男性向けの売り場ではほとんど見かけません。できれば、通勤スタイル(スーツと革靴等)で確認すると良いです。

 

3.「腹八分目」で選べ

鞄の「入るサイズ」と「入れて良いサイズ」は違います。

食事の腹八分目が健康的であるように、鞄も入れて良い容量は八分目以下です。

パンパンに膨れ上がった鞄は見た目に良くないばかりか、傷みやすくなります。

従って、持ち歩く資料の量やパソコンのサイズが分かったら、入れてなお2割ほど余裕のあるサイズを選ぶことが必要です。(実際には、追加の資料があったり、打合せ先で資料を受け取ったりすることも想定されるため、前項のサイズ感とも相談しつつもう少し余裕があると良いでしょう。)

 

4.革鞄は覚悟が必要

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鞄の王道と言えば革鞄です。スーツスタイルにとても良く合います。

特に、クラシカルな装いをしてみたいという方には、是非オススメしたいのですが……それ相応の覚悟も必要です。

重い

革鞄は、ナイロン製の鞄に比べるととても重いです。革自体も重いですし、フォルムを保つための金属フレームがそれに拍車を掛けます。

雨に弱い

革の種類やコーティングにもよりますが、原則的に革鞄は雨に弱いです。

濡れると染みになりやすく(特に薄い色)、耐久性も落ち、帰宅後に手入れを要します。

メンテナンスが必要

そして、革靴と同じく、定期的なメンテナンスが必要です。

革が乾燥して油分や水分が不足すると、ひび割れの原因になり、綺麗な鞄が一転、みすぼらしくなります。

まぁ、これが好きという人もいるので、一概にデメリットとは言えませんが、少なくとも自分でメンテナンスする覚悟は必要です。

 

5.リュックサックにはセンスがいる

スーツスタイルにリュックサックはありか、というのはそれ一つで記事が何本も書けるほど、大きなテーマです。

個人的には、スーツにリュックサックはNGとは思いませんが、一方でかなり高いセンスが求められる(ハードルが高くて自分は真似できない)と感じています。

例えば、スーツに登山用のザックはちぐはぐですし、かといってクラシカルな革製リュック(例えば、日清戦争の絵図に出てくるような……背嚢と言った方が良いでしょうか)は確かに軍服の末裔であるスーツに合いますが、着こなせないとコスプレ感がどうしても出てしまいます。

以上は極端な例ではありますが、便利なリュックサックをスーツにあわせ、周囲に格好良いと思わせるのは、かなり骨が折れると感じています。

※ とはいえ、レトロ風の自転車に、革製のリュックサックを背負って颯爽と通勤している方を見かけると、いいなぁ……と思ったりします。

 

6.肩掛けは必須では無い

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ビジネスバッグを学生鞄の延長線上に捉えてしまうと、鞄の肩掛けは必須のように感じますが、そうではありません。

もちろん、設計書や重いサンプル等を長時間持ち歩く仕事の場合は、その必要性があるのかも知れません。しかし、そうでなければ、2WAY(肩掛けになるか)、3WAY(2WAY+リュックサックになるか)に固執すると、選択肢の幅を狭めるだけです。(そしては、私は選択肢の幅を当時狭めていました。)

また、ジャケットの型崩れの原因になるため、長時間の――特に重い鞄での肩掛けはスーツにとって良くありません。

ただし、自転車を通勤に取り入れようとしている方で、かつ革鞄を考えている場合は、2WAY又は3WAYを選択肢に入れた方が良いです。なぜなら、革鞄と自転車のカゴは、最悪レベルで相性が悪いからです。(自転車のカゴに、鞄が削られて無残な姿になります。)

 

7.自立する鞄を選べ

鞄は日々の通勤だけで無く、客先に出向いた際にも持参する道具です。

さて、会議室や応接室に入った後、鞄をどこに置くかというと、一般的には床の上です。(椅子や机の上はNGとされるケースが多いです。)

その際、鞄が自立しないと結構イライラしますし、床の上で寝かせたり、客先の椅子や机に寄りかからせたりするのも、印象が良くないです。

したがって、鞄は床の上に自立するものを選ぶと良いです。

 

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なお、鞄の底が汚れるのが嫌な場合は、底鋲付きのものを選ぶと良いでしょう。

 

8.色は靴に合わせるとベター

茶靴には茶の鞄が、黒靴には黒の鞄が合うのは確かです。(そして、ズボンや時計のベルトまで合わせれば、結構な統一感が出ます。)

ファッション関係の本やサイト(当サイトを含む。)を見るとよく書いてある話ですが、これは必須項目かというと、鞄に関しては大目に見ても良いのではと思います。

あくまで、合わせられれば良い、程度に覚えておくと良いでしょう。(ただし、ズボンのベルトは、靴の色や素材と合わせるべきだと思います。)

どうしても気になる方は、黒にも茶にも合わせやすい、紺色の鞄がオススメです。

 

9.複数使うならバッグインバッグが便利

「今日は茶靴だから茶の鞄を」というオシャレさんや、「今日は宿泊出張だからこっちの鞄を」という出張族など、異なる鞄を使い分けようとしている方には、バッグインバッグの利用をオススメします。

業務時、絶対に持っておく必要のあるもの(社員証、名刺入れ、財布、社用電話等)をバッグインバッグに常に入れておけば、会社のフラッパーゲート(ICカードゲート)の前で「ぁ、社員証、昨日の鞄に入れたままだ……」と立ち尽くしたうえ、臨時入館証の辱めを受けることが無くなります。

 

10.見るべき7つのブランド

ここは買っても大丈夫、というオススメのブランドを紹介します。若手サラリーマンらしく、ブランドが前面に出ることの無い、質実剛健な高コスパな7つを選んでみました。

革鞄系

  • 万双(まんそう)……高品質かつ良心的な価格で、デザインのよい革製の鞄を入手出来ます。ただし、少し大きめで重いため、大柄な方にオススメ。貴重な紺系のラインナップが豊富です。(価格帯:5~10万円)
    https://www.mansaw.net/
  • 大峡製鞄(おおばせいほう)……知る人ぞ知る、革鞄の大御所です。値は張りますが、一生ものの鞄を手に入れることが出来ます。(価格帯:15~30万円)
    https://www.ohbacorp.com/
  • HERZ(ヘルツ)……万双に比べると若干カジュアル寄りですが、無骨でクラシカルな鞄がビジネスにも合います。比較的、革鞄の中でも軽めのものが多く、かつサイズが多めなので、小柄な方や女性向けとしてもオススメ。そしてこの品質でこの価格は信じられません。また、修理サービスも秀逸です。(価格帯:3~7万円)
    https://www.herz-bag.jp/
  • aniary(アニアリ)……HERZよりもさらに安価で、軽い鞄が多く、線の細いものが多いです。革の材質を楽しむというよりは、デザインを楽しむといった感じでしょうか。デパートでも展開が多いです。(価格帯:2~3万円)
    https://www.aniary.com/

ナイロン系

  • TUMI(トゥミ)……余りにも有名ですが、一応……。ナイロンバッグと言えばTUMIを連想するほどのメーカーです。耐久性は折り紙付きで、デザインも無骨ながらビジネスで使えるものが多いです。難点は価格と、他人とよく被る点でしょうか。(価格帯:5~10万円)
    https://www.tumi.co.jp/
  • ACE(エース)……日本生まれの優秀なナイロンバッグメーカーです。TUMIは高くて手が出ない、という方にもオススメです。(価格帯:2万円~5万円)
    https://www.ace.jp/
  • 吉田カバン(よしだカバン)……こちらはカジュアルバッグで有名ですが、実はビジネス向けも展開が多いです。また、ナイロン製が有名なためこちらのカテゴリに置いていますが、実際には革製のカバンも多く、デザインや品質も高いです。(価格帯:3万円~7万円)
    https://www.yoshidakaban.com/

その他にも良いメーカーはいろいろとありますが、まずは百貨店や鞄屋を巡って、触って(そして姿見で確認して)みることをオススメします。(皆さんがオススメのメーカーがあれば、コメントからぜひお知らせ下さい!)

なお、よほど力を入れているところで無い限り、「スーツ、ベルト、鞄の3点セットで○○%OFF!」につられ、スーツ屋で鞄を購入することはオススメしません……。

 

最後に

ここ1~2年、かなりの方から鞄についての記事を見たい、という要望をいただきました。

スーツや靴については、テーラーや靴屋と会話をする機会が多く、「皆に知って欲しい」「一緒に考えたい」と思える話題は多くありました。しかし、鞄は頻繁に買う物でも無く、そして私自身が鞄屋や鞄売り場にそこまで接点が無く、記事を書けるだけの材料が無いと、触れてきませんでした。

しかし、ご要望(というより、スーツスタイルにはトータルで鞄も考えなきゃダメなんじゃ無いの? というご指摘だと受け止めました。)が多くなってから、実際に鞄屋や鞄売り場を見て回ることが多くなりました。そして、若干散財しましたし、もしかしたら「鞄沼」へと足を踏み入れつつあるかもしれません^^;

まだまだ記事に出来るネタは多くないため、時間はかかりそうですが、新設した「鞄」カテゴリへ少しずつ記事を増やしていこうと思います。

 

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