今回は、どの様なスーツが就職活動中の大学生に適しているのかを考えたいと思います。
リクルートスーツという考えを捨てる
スーツはリクルート中のみ着るのではありません。
就職後も……という意味でもありますが、スーツ自体が「スーツ」という着物であることを忘れてはいけません。つまり、就職活動中のスーツも、スーツとして良質であり、格好いいこと求めるべきです。
そして、服はその人の個性であり、着る人の意志を表すものです。
従って、間違った「個性」の解釈を基に、突飛な服装をしていくことは、場をわきまえない個性を持っていることをアピールしてしまうので、注意が必要です。
まとめると、リクルートスーツではなく、スーツを着るべき――リクルートスーツという考えを捨て、大学生~新入社員にとって、ふさわしいスーツを着るべきだと考えます。
※「リクルートスーツ」という言葉は定着しているので、本稿ではこのまま使用します。
どんなスーツが良いの?
スーツにはいろいろな種類があります。おおざっぱには
色、シルエット(下襟幅や着丈を含む)、素材、縫製、金額の5つに分けることが出来ます。
リクルートスーツでないと内定が取れない? いいえ、そんなことはありません。私はリクルートスーツでは決してありませんでしたが、とても充実した就職活動を体験することが出来ました。
また、私がスーツについての知識を増やすことが出来たのも、就職活動中にリクルートスーツについての反感を持ったためです。
ぜひ、「スーツの壁」初期段階である就職活動中の学生には、自分にあったスーツを選んで欲しいと思います。
リクルートスーツの色を考える
お勧めは濃紺です。青は誠実なイメージを見るものに与えます。さらに、就職活動中には使えませんが、茶色の靴と非常に良く合うため、就活終了後も活躍すること間違いナシです。
柄は、ストライプ柄のタイやシャツに合わせやすい無地がお薦めです。スーツをストライプにしたい場合、体が小さい人は幅が狭い柄を、大きな人は幅が大きな柄を使うと、体型をカバーできます。
リクルートスーツのシルエットを考える
ラペル(下襟)が極端に細いものや、だぼだぼのスーツはさけて下さい。とにかく、サイズがあったモード系でないクラシカルなものを着るべきです。
目安は、ラペル幅は8センチ以上のものを、着丈はおしりが全部、あるいは2/3位隠れる物を、さらに試着時に背中や二の腕部分に変なシワが入らないものを選んで下さい。とにかく試着は無料ですから、納得いくまでいろいろと試してみましょう。なお、袖丈は袖口からシャツが1cm程度見える位に調整して貰ってください。
時間がない人はイージーオーダーがお勧めです。低価格化が進み、4~5万でオーダー可能になってきました。型紙がイギリス系、アメリカ系、イタリア系など用意されている場合は、イギリス系がお勧めです。かっちり誠実に見えます。
ボタンは3つボタンでも2つボタンでも構いませんが、太めの人や顔が大きなことがコンプレックスな人には2つボタンがお薦め。迷ったらラペルのロールが綺麗に見える三つボタン段返りでも良いです。
トラウザーズ(ズボン)はノータックを避けて下さい。1~2タックがお勧めです。裾はシングル(折り返しのないもの)で。
ちなみに、だめな店員に単に「クラシカルなスーツで」というと、一昔前に流行ったダボダボのおじさんスーツを薦めてくる場合があるので、注意して下さい。クラシカルとは決して流行遅れという意味ではなく、上質で正統な(正調な)という意味です。
次回は素材、縫製、そして金額を考えてみます。