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ファッションの「決断疲れ」を防ぐ方法

投稿日:令和6年(2024) 2月24日 

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皆さんは「決断疲れ」という言葉をご存知でしょうか。

「余計な決断を繰り返すことで、大事な決断を鈍らせる」という文脈で使われる言葉ですが、ファッションに気を使わない人に理由を聞くと、「興味が無い」の次に多いのが「決断の回数を減らしたいから」という答えです。(自分調べ、意識が高い人に多い。)

でも、本当にファッションは決断疲れに繋がるのでしょうか?

今回は、ファッションにおける決断疲れとは何か、どうすれば防げるのかといったTipsをご紹介します。また、家庭や仕事が忙しくなって、ファッションに力を入れづらくなった方も是非ご覧下さい。

1.「決断疲れ」とは?

決断疲れ(決定疲れ)とはディシジョンファティーグ(decision fatigue)の訳語で、決断を繰り返すことによる疲労の蓄積と、広い意味で、その疲労の蓄積による決断精度の低下を指します。

そもそも、私たちは生活する上で様々な決断が求められます。

決裁承認や見積価格の決定といった仕事での決断はもちろん、朝ご飯に何を食べるか、あの列車は駆け込めば間に合うか、このトマトは傷んでいないか……等々、行動全てが決断の連続と言えます。

そして、その決断が多くなれば多くなるほど、「決断疲れ」がたまり、重要な場面で良質な決断できなくなる、とされています。

そのため、良質な決断を求められる仕事は午前中にする、というポリシーの方も少なくないでしょう。

 

2.ファッションにも忍び寄る決断疲れ?

この決断疲れを少しでも無くすために、毎日同じ服を着るという流行がありました。アップルの共同創業者であるスティーブ・ジョブズが、いつも同じ服装をしていたことから、彼を信奉する人にも多いですよね。

余談ですが、スティーブ・ジョブズも銀行や投資家との面談の際にはスーツを着たというのも一方で有名な話で、スーツスタイルが持つ「コイツは信用できる奴だ」を装う威力は、彼も認めるところだったのでしょう。

確かに、「何を着るか」を当日の天候、日程、自身の気分を元に毎日決めるのは、エネルギーを使うことかもしれません。特に、靴、スーツ、シャツ、ネクタイ……と選択をする度に組み合わせを考える必要が出てくるため、決断はより複雑になります。

ファッション好きならファッションに関する決断は苦にならないでは……と思うかも知れません。しかし、少なくとも私の場合は、会社の繁忙期(酷いときは9時~終電、土日出勤ありとか。)を迎えると、そうは言っていられなくなります。

従って、仕事の日の朝、ファッションなんかに良質な決断を使っていられない、となるのです。

 

3.決断疲れを防ぐTIPS

そんな、決断疲れを少しでも減らすためにはどうしたら良いのでしょうか。次に、私が実践している決断疲れを防ぐTIPSをご紹介します。

決断疲れを発生させないことのみを目的とするのであれば、毎日同じ服を着れば良いのです。しかし、ファッション好きの方はもちろん、同僚や取引先からの目線を気にする方はそうは行かないですよね。

ファッションを気にしつつ決断疲れを減らしたいという方は参考にしてみて下さい。

TIPS① 前日に決めておく

最初に、誰でも簡単にできるTIPSが「前日に決めておく」ことです。

決断力は寝たら回復することを前提に、翌日のファッションは前日に決めておくことで、朝は決断力の浪費をせずに済みます。

ポイントは翌日の天気予報で、天気と朝晩の気温を確認し、それに合った服装を用意することです。

余談ですが、関東大震災や東京大空襲を経験した祖父母からは、翌日着ていく服は枕元に用意しておきなさいと何度も言われた記憶があります……

TIPS② 「鉄板」を決めておく

とはいえ、天気予報が突然変わること(特に梅雨時に多い)や、決めた服のボタンが取れる等のトラブルが発生することもあります(あるある)。

そんな緊急事態は決断力をゴリゴリ削り、かえって決断疲れを招いてしまうのですが、それを防ぐのが「鉄板」コーディネートの存在です。

鉄板コーディネートとは、a) 着ていく場面の汎用性が高く、b) 自分が好きな組み合わせで、 c) できれば複数組用意できるもの、です。(aとbは必須、cはオプション)

これにより、朝のトラブル時や、「泥酔して帰宅して気づいたら朝」といった前日に決められなかった場合に活躍します。

私の例

私の場合は、ダークネイビーのスーツ、サックスのシャツ、小紋のネイビータイ、ゴム底のモンクストラップ靴、といった組み合わせです。

これは、晴~雨、ビジネスから冠婚葬祭(告別式はシャツとスーツを交換します)までほぼ対応可能です。

TIPS③ 「鉄板セット」を決めておく

「鉄板」を毎日繰り返すと、毎日同じ服と変わらなくなります。そこで登場するのが、「鉄板セット」。

これは、合わせやすいアイテム同士をローテーションすることで、選択肢を減らし、あまり決断せずにすむようになります。

私の場合、繁忙期の数週間はこれに頼り切ったことが有ります……。

合わせやすいアイテムとは

まず、ストライプは避けます。これは、ストライプ×ストライプの相性が悪いためです(ストライプのネクタイ×ストライプのシャツなど)。そのため、無地を中心にすると良いです。

また、無彩色として「無地のグレー」は合わせやすいアイテムの代表格なので、スーツにはグレイを入れておくと便利です。例えば、コーディネートは色も2色以内にすると纏まりやすいので、スーツをグレイにすると後は(ほぼ)選び放題になります。

TIPS④ 服を減らす(減らしたように見せかける)

選択肢が多いと、決断が難しくなります。従って、服選びにの決断疲れを減らすには、服の数を減らすのが手っ取り早い方法です。

私の場合は、以下の優先順位に従って服の選択肢を絞っています。

  1. 季節外れの服は別のクローゼットか保管クリーニングへ送って見えなくする
  2. ジャケットとスーツは別のクローゼットに仕舞う
  3. 登板回数の少ない服は、隅っこに追いやる(かなしい)
  4. 着ていない服は捨てる(写真を撮って断捨離しています……かなしい。でも最も効果的)

いろいろと悲しい選択もありますが、だいぶ楽になります。

TIPS⑤ トレンドを深く追わない

コーディネートの「決断」をする際に、違和感を覚えて何度も組み合わせを変える……。

そんな経験は無いでしょうか?

その違和感は、レンドを追いすぎたが故に発生していることがあります。

当然ですが、ファッションにはトレンド(流行)があります。(というか、ファッションとは「流行」を意味する言葉ですね。)

男性ファッションの変化は、女性のものに比べてかなり緩やかではありますが、それでも5年、10年とみると違いは明白です。 特に、トレンドに寄せたものを入手すると、その寿命は短くなるため、コーディネートを決める際に「なんか違う」が多発することになります。

従って、トレンドに倒しすぎないものを選ぶことが、決断疲れを防ぐことに繋がるのです。

(男性ファッションのトレンドは、例えば、スーツのラペル幅やゆとり、ネクタイの幅、シャツ襟の開き、靴のつま先の尖り具合などに現れます。)

 

4.おわりに

コーディネートの選択(決断)は、たしかに決断リソースを消費します。しかし、ファッションが好きな方にとっては、その消費そのものが快楽ということもあるので、一概にその決断コストを小さくすることが良いわけでは無いと考えています。

例えば、旅行好きな人に向かって、「旅行プランを考えるのは決断の浪費だ」とか、「パッケージツアーのみが最適解だ」と言うと「???」となるのと同じです。

一方で、仕事で、家庭で、発生する繁忙とどう向き合うかも、ファッションという趣味を続けるために必要な要素です。そんなときに、今回のTIPSを参考にしていただければと思います。

また、ファッションがそもそも好きでない方が、ファッションに気を使う際にも参考になれば幸いです。

 

みなさんはどんな決断疲れ防止TIPS(ファッションに限らず)をお持ちですか?

よければコメント欄からご意見をお寄せ下さい。

 

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