古くなったり、着られなくなったりした服、皆さんはどうやって処分していますか?
普段から大切に手入れしてきた思い入れのある服ほど捨てられず、着ないのにクローゼットの肥やしになり、そして新しい服を入れられずにパンクしていく……。
私はかつてそんな状況に陥っていたのですが、色々と工夫して私なりに克服できたTipsを、この場を借りて共有します。
1.処分の基準を明確にする
まず、どういう状態になったら処分するか、という基準を明確にします。
基準を明確にしないと、「まだ大丈夫……」「まだ着るはず……」と、思い入れに理性が負けてしまうからです。
そして、その基準は「○ヶ月着なかったら捨てる」という、時間観点でも良いのですが、礼服やスーツは当てはまりづらいので、私は以下の観点をチェックポイントにしています。
- 大きく傷ついたとき
- 落ちない汚れが付いたとき
- 生地が摩耗してみすぼらしくなったとき
- 体型が変化しすぎたとき
- 形が古くなったとき
1~2は悩まず廃棄することができるのですが、3以降は悩むパターンです。
詳しくは以前記事としてアップしていますので、興味のある方は是非ご覧下さい。
要は、服を大切にすることは大事ですが、そのコンディションは自分が着たい状態なのか、自分を他者にアピールする際に最適な状態なのか、といったことを自問することが大事だと思います。
全く使用感のない、綺麗なものの判断は?
全く着ずに綺麗な状態、かつトレンド的にもそこまで古くないし、体型的にもまぁまぁ合うというアイテムの判断は難しいですよね……。よくある、塩漬け、タンスの肥やしになったアイテムです。
私の場合は、「今このアイテムを持っていないと仮定して、購入当時と同じ金額を払ってでも再び手に入れたいか」という観点で保有の是非を判断しています。
2.まずは売れないか考える……が
資源は全て有限ですし、「捨てる」よりも「リユース」の方が精神的な負担は少ないものです。
そこで、処分の第一優先は「売却」を検討します。
ただ、時計、フリーサイズのアクセサリーやプレミアが付いているもの、一部のハイブランドを除いて、男性の衣服は、ほとんど二束三文にしかなりません。
というのも、シャツは肌着に近いためリユースの需要があまりなく、スーツやジャケットは既製品でも袖丈が詰められていたり、オーダー品はさらにサイズ表記や品質担保に難点があるため、市場規模が小さいのです。注文住宅が売却しづらいのと一緒ですね……。
ただ、一部のスーツ量販店では、半ば広告宣伝の一環で下取りキャンペーンをしていることもあるので、それに乗っかるというのも手だと思います。
3.誰かにあげる……が
売れないのであればタダであげる、というのも手ですが、こちらも売却と同様、時計やアクセサリーなどは良いのですが、服の場合は「貰っても困るもの」になりかねません。
私の場合、背格好が似ていた祖父のジャケットを何着か貰いましたが、それでも袖丈や肩幅を直さないと納得のいくフィッティングになりませんでした。
お直しの費用や、直したところで完璧なフィッティングにならない、生地の趣味違いなどを考えると、「あえて、その人が着ていた服を着たい」といった、特別な思い入れがないと着る気にはなりません。
従って、あげるにしても押しつけてしまうことにならないよう、注意が必要です。
ただし、男性用のオーバーコートはサイズが曖昧なので譲りやすいですね。
4.写真を撮って捨てる
ということで、ほとんどの服は、このルートを歩みます。写真を撮ってから捨てる、です。
なぜ写真を撮ってからかと言うと、
- このサイトのネタや、素材として使えるかも
- 精神的な負荷を下げ、ルーチン化できる
というのが理由です。
前者は万人に当てはまりませんが、後者は、なかなかものを捨てられない人にはオススメな方法で、写真を撮るだけで罪悪感が減るのと、一つのルーチンとして捨てる流れを作る事が出来ます。
スーツの場合は、「もう少し袖丈が短い方が良かったな……」とか「色は薄めの方が良かったな……」など、反省点も思い出すことが出来るので、次回購入/次回製作に向けてのインプットになることもあります。(写真と一緒に、メモアプリにきちんと記録しておくと良いでしょう。)
ボタンを取ってから捨てる手も
大学生や新入社員時代は、よくボタンを取ってから捨てていました。安い吊しのジャケットは、高級な水牛ボタンやナットボタンを付け替えるだけで高く見せることができるのですが、この付け替えの候補とするためです。
しかし現在では、店でその時一番合うと思われるボタンを選ぶケースが多くなったのでやっていません。お金に余裕のない大学生や新入社員はやる意味があるかも知れませんね。
5.おわりに
人によって、すぐに捨てられる人と、そうでない人がいると思います。私の場合は「すぐに捨てられない人」なので、捨てることに工夫が要りました。
広大な豪邸に住んでいる方を除いて、収納場所は有限です。賃貸の場合は家賃を、持ち家の場合は土地建物代を考えれば、使わずに仕舞っておくことに、実は費用が発生しているともいえます。
ものを大切にすることは大前提ですし、アイテムのメンテナンスそのものも楽しいです。しかし、みすぼらしい状態のまま使い続けたり、使わない物を”塩漬け”にするより、新しいアイテムとの出会に目を向けることも重要なのではないかと思います。
みなさんはどの様に考えますか?