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スーツの本格的な終焉? サラリーマンの、スーツスタイルの変化、今後を考える(前編)

投稿日:令和2年(2020) 12月31日 

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令和2年も残すところあと僅か。本来でしたら、毎年この時期にベストバイ系の記事を書いていました。

しかし、振り返ってみると、今年は純粋なファッションアイテムの購入数が本当に少なく、そしてスーツスタイルから最も離れていた特異的な年でした。

そのため、ベストバイをメインとして扱うよりも、私自身がこの一年、サラリーマンのファッション――特に劇的な変化を迎えたスーツスタイルをどう考え、どう過ごしたのかを書き、そして皆さんの状況をコメントしていただいた方がよっぽど有益なのではないかと考えました。

そこで、年の締めくくりとして、スーツ好きの私がスーツから離れてどう過ごしたかをご報告し、そしてサラリーマンのスーツ/ジャケパンスタイルの変化や、スーツ量販店やイージーオーダー店がコロナ禍を経て危機的状況にあることを整理します。

少し長くなるため一旦区切り、後編では、そんな状況にあって生き残るスーツ店と、スーツ好きの人々への影響、今後のスーツスタイルの役割などを考察し、最後にとってつけたようにベストバイをご紹介します^^;

なお、コメントは後編のみできるように設定してあります。皆さんの状況、今後の予想など、ぜひご意見をコメントからお寄せ下さい。

1.自身の状況を振り返る

入社以来、最もスーツを着なかった一年になった

今年3月中旬以降、会社の方針もあり、9月までは一度も出社をしませんでした。

これまで毎日のように靴を、シャツを、ネクタイを、そしてスーツを選び、着て、出社していたのに、半年近く通勤でスーツに袖を通さない結果となりました。

スーツスタイルを楽しむ努力

もちろん、週末は(外出が困難だった時期を除いて)ジャケパンを着たり、合間を縫って開催された親戚の結婚披露宴に新調したディレクターズスーツで出たりと、できうる限りスーツスタイルを楽しみました。

しかし、それはあくまでスーツスタイルを取り入れる努力をした結果であって、日常にあるスーツスタイルではありませんでした。

本サイトのタイトルにもあるとおりの「サラリーマンのファッション」としてのスーツスタイルは、半年近く沈黙していたわけです。

生えたカビが表すもの

そして、クローゼットや靴箱の使用頻度が減った結果、靴やネクタイにカビが繁殖してしまいました。

私としては、カビが生えてしまった事以上に、ネクタイや革靴が生活の一部では無くなった事実に、ショックを受けました。

週1ペースでの出社が復活

そして10月になると状況も落ち着き、週1回程度のペースで出社するようになりました。

在宅勤務の延長としての、カジュアルスタイル勤務

出社して驚いたのが、同僚の多くがカジュアルスタイルになっていたことです。

在宅勤務で毎日カジュアルな服装だったこともあり、内勤のメンバーはポロシャツやパーカーなど、かなりカジュアルな格好になっていました。

こう言う時代、こんな方向もありかな……と思い、自身もセーターやタートルネックなど、カジュアルな格好で何度か出社してみました。そして、ジャケパン、スーツも、比較として念のために着ていく日を作ってみました。

スーツのを良さを再認識

そこで分かったのは、スーツの良さ、そして楽しさでした。人からどう見られているかは分かりませんが、自身としてはスーツの方がカジュアルな格好より1.5倍くらい格好良く見えたのです。

私がカジュアルスタイル下手というのもありますが、スーツは「ルール」と「サイズ」を守り、良質な素材で身を包めば、誰でも80点以上の格好良さを手に入れられることを、改めて認識しました。

もちろん、着替えの手間やリラックスの度合いを比較すると、スーツはカジュアルなスタイルに快適さで劣るかもしれません。しかし、こと見た目や自身の満足度という観点からは、別次元の良さがありました。

今後の方針

それ以来、出社日は原則スーツを着用するようになりました。

未だ週1~2回程度しか通勤していませんが、出社や仕事に対するモチベーションの大きな助けになっていますし、なにより、実際に着ていないとスーツスタイルに関するネタが思い浮かばないんですよね^^;(本サイトの更新が滞ったのは、休日返上の忙しさもありましたが、やはり毎日スーツを着なくなったせいだと、スーツ着用での通勤を再開して、思いました。)

ということで、来年は、自身が公私ともにスーツスタイルを活用するシーンを増やしつつ、更新頻度もそこそこにUPし、そして皆さんとスーツスタイルの活用や着こなしについて再び考えていきたいと思います。

……しかし、世の中の状況はそんなに甘くないようです。

 

2.サラリーマンとスーツの今後の変化を予測する

自身の振り返りは以上の通りですが、実際に上記の「スーツスタイルを活用するシーンを増やしつつ――」を考えているのは、実はスーツ好きのごく一部(自身を含む)だけかも知れません。

閑古鳥が鳴いたイージーオーダー店、スーツ量販店

コロナ禍以前から、複数のスーツ量販店やイージーオーダー店(の店側が暇な時間)にふらっと入り、店員や店主と会話をすることが私の楽しみでした。

当然、しばしば注文もするのですが、目的は客のニーズ、縫製工場や職人、生地商などの状況などを訊くためです(個人的な興味と、当サイトのネタ用に^^;)。

緊急事態宣言が解除されたあとも、自身や知人の買い物に付き合う形でこれらの「スーツ屋」を何度か訊ねましたが、本当に悲惨な状況でした。

 

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△ 状況が落ち着いた11月上旬、都内、日曜の午後。安価で在宅勤務にも活躍しそうなシャツ専門店くらいは客が入っているかな? と買い出しに。ご覧の閑散状況でした。

縫製工場は医療用ガウンの製造でかろうじて凌いでいたようですが、店舗側は街の人が減ったうえ、試着や対面採寸の前提が、客の減少に拍車を掛けました。そして追い打ちだったのが、在宅勤務の急増と定着化によるスーツそのものの需要が低下したことでした。

例えば、「洋服の青山」は今年の4-9月期は売り上げが前年比53%と、壊滅的な状況にあります。(同社IR資料より。10月、11月とリバウンドはありますが、それでも前年を超えることはありませんでした。)

クールビズで始まったカジュアル化/脱スーツの流れは、まさにこのコロナ禍で決定的になったと感じました。

* * *

文字数がかなりの分量になりましたので前半はここまでとします。

後編は、こんな状況にあっても生き残りそうな店、スーツ好きの人々への影響、今後のスーツスタイル役割などの考察と、恒例のベストバイをご紹介します

冒頭に記載しましたが、コメントは後編のみできるように設定してあります。皆さんの状況、今後の予想など、ぜひご意見をコメントからお寄せ下さい。

スーツの今後を予想する サラリーマンの、スーツスタイルの変化、今後を考える(後編)+令和2年ファッショングッズベストバイ

この一年、サラリーマンのファッション、特にスーツスタイルは劇的な変化を迎えました。そんな状況にあって生き残るスーツ店と、スーツ好きの人々への影響、今後のスーツスタイルの役割などを考察し、最後にとってつけたようにベストバイをご紹介します。

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