カイロといえば、袋を破って使い始める「使い捨てカイロ」が一般的です。
わたしも使い捨てカイロをつかっていますが、他にも「充電式カイロ」と「Zippoハンディウォーマー」を愛用しています。
本稿では、それぞれのメリットとデメリットをファッションの観点も加味しつつ比較し、どういう人にオススメなのかをご紹介します。
1.3つの加熱方式を簡単にご紹介
メリデメに入る前に、それぞれの概要を簡単にご紹介します。
使い捨てカイロ
使い捨てカイロの説明は不要かもしれませんね^^;
化学反応(鉄の酸化)を利用したカイロで、袋を開けると空気中の酸素と反応して温かくなります。
まさにカイロのデファクトスタンダード。コンビニでも売っているため、入手性がとても高いカイロです。
衣服に貼るカイロや、靴の中に入れるタイプもあります。
充電式カイロ
電池に溜めた電気の力で発熱するカイロです。
一昔前に「エネループカイロ」が話題になりましたが、大きさに比して暖かさが弱く、さらに持続時間が短いという欠点がありました。
その後、リチウムイオン電池によるモバイルバッテリーが一般化したことで、実用の域に達しました。
モバイルバッテリーと兼用のタイプもあります。
Zippoハンディウォーマー(ハクキンカイロ)
プラチナ触媒を利用し、ライターオイルやベンジン等の揮発油で発熱するカイロです。「ハクキンカイロ」も中身はほとんど同じです。
日本ではハクキンカイロとして大正年間に発売され、現在も愛用者が多い、知る人ぞ知るカイロといったところでしょうか。
色々とクセはありますが、ファッション的にはイチオシの方式です。
2.使い捨てカイロが向いている人
持ち物を軽くしたい!
他の方式に比べ、1個の重量が数十グラムと軽量かつ薄型です。
メンズファッション的には、ポケットが膨らんでいるのはNGですが、ポケットに入れても目立ちません。
服の中を温かくしたい!
服に貼るタイプも存在するため、効率的に服の中を暖めることが出来ます。
ただし、低温やけどや粘着剤による服の傷みには注意します。ジャケットやコートの内側に貼るのもオススメです。
常に清潔な物を使いたい!
毎回使い捨てのため、常に新しい物を使い続けることが出来ます。
デメリット
一方で、以下の様なデメリットもあります。
すぐに暖まらない
開封後、最低30分、遅い場合は1時間ほど、高温に達するまで時間がかかります。
外に出る時間が短い場合には、選択肢から外れる可能性があります。
ゴミが出る
包装の袋や、剥離紙、そしてカイロ本体と結構ゴミが出ます。
私を含むズボラさんの鞄の中、ポケットの中、部屋の隅など、至る所に硬く冷たくなったカイロが隠れているのではないでしょうか^^;
3.充電式カイロが向いている人
すぐに暖まりたい!
充電式カイロのもっとも大きな利点が、すぐに暖まることです。
製品にも寄りますが、だいたいスイッチを入れて2~3秒ほどで、速やかに目的の温度まで加熱されます。
外出時、できるだけはやく暖まりたいものですが、とても重宝します。
温度を調節したい!
製品に寄りますが、温度が調節できる点も大きなメリットです。
私は3段階の調節が出来る製品を使っていますが、部屋の中で少し寒いときには低、外出時は高など、シーンによって使い分けられるので便利です。
ランニングコストを重視したい!
電気代が高騰していますが、それでも満充電まで1回1円程度で充電可能です。
(参考)デメリット
そんな、便利に思える充電式カイロにも以下の様なデメリットがあります。
暖かさが弱く、再利用に時間もかかる
充電式カイロは、他の方式に比べると暖かさが弱い傾向にあります。アウトドア利用というよりは都市部での利用に適しています。
また、一度使い切ってしまうと再充電が必要になります。製品にもよりますが、短くても1時間、長いと3~4時間はかかるでしょう。
安全性に留意(製品が玉石混淆、衝撃に弱い)
利用しているリチウムイオン電池は、過充放電、高温、衝撃に弱いなど、デリケートな性質を持っています。
当然、ちゃんとした製品には保護回路が組み込まれていますし、電池セルそものもの安全な種類が開発されてきていますが、製品の品質も玉石混淆という状況です。
(参考)私か使っている製品
残りの電池容量が表示されること、緊急時には携帯電話にも充電できること、(先述しましたが)3段階の温度設定ができることなどから、以下の製品を愛用しています。
4.Zippoハンディウォーマーが向いている人
△ 私はハクキンカイロと、同じ方式のZIPPOハンディーウォーマーを両方使っています
人とは違う格好良いカイロを使いたい!
Zippoハンディウォーマーは、なんといってもその外観がとても格好が良いです(個人の感想です。)。
そして、使っている方も限られているので、人とは違う格好の良いガジェットを使いたいという御仁には、是非ともオススメしたいカイロです。
強力な暖かさが欲しい!
他の方式に比べると、暖かさのレベルは段違いかつ長時間です。寒冷地の防災グッズとしても活躍できるレベルです。
具体的には、外気温0度の場合で最大24時間、しかも最後まで一定の発熱が続きますし、マイナス40度の極寒でも動作します。
オイルライターをよく使う!
もしオイルライターを使っている方であれば、燃料を共用出来ますし、スタート方式に困ることはありません。
(参考)デメリット
当然、デメリットも存在します……。
といっても、個人的には「大人の渋いカイロ」というメリットにも見えますが^^;
手間がかかる
液体の燃料を取り扱う必要がある、ライターで加熱をスタートさせる必要がある、手軽に加熱を中断できないといった、手間がかかる製品です。
手間がかかることが楽しい、という見方もできますが、簡単なカイロが欲しいと思っている方にはデメリットになるでしょう。
安全性に留意(ライターで着火し可燃物を使う)
そもそも、可燃物を用いたり、裸火で加熱を開始する必要があるなど、少なくとも子供に使わせるのは難しいです(カイロそのものは触媒反応のみで、燃えているわけではありません。)。
5.おわりに
今回は一般的な使い捨てカイロに加えて、充電式カイロとZippoハンディウォーマーの計3つのカイロについて、どんな方にオススメなのか、メリットデメリットを交えご紹介しました。
充電式カイロやZippoハンディウォーマー/ハクキンカイロを使ったことが無い方は、今年の冬、是非一度お試し下さい。
特にZippoハンディウォーマーは、靴磨き、万年筆、機械式腕時計の何れかが好きな方に、高確率で気に入ると思います。