靴下

スーツスタイルで気をつけたい「靴下7つのNG」

投稿日:平成27年(2015) 7月5日  更新日:平成30年(2018) 12月18日 

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最近、世の中のズボン丈が短くなってきていることにお気づきの方も多いと思います。

ジャケットのラペル(下襟)幅や着丈などと同じく、ズボンの丈も時代や流行によって変化します。10年前までワンクッション(靴の上にズボンの裾がワンクッションのること)だったのが、今ではハーフクッションが当たり前で、ジャケパンなどではわざと靴下を見せる丈の物も増えています。

通勤途中の電車で、特に帰宅時に前の座席を見渡してみると、サラリーマンの様々な足が観察できます。特にズボン丈が短くなった昨今、残念な状況がちらほら……。スーツのズボンから覗く蛇腹状の靴下、たまに白い靴下、そしてすね毛の生足等々。

今回は、そんなスーツスタイルで気をつけたい靴下のルール/マナーについて、まとめてみました。若干初歩的な内容ではありますが、最後までお付き合い戴ければ幸いです。

 

1.短い靴下

一番遭遇率が高いのがこれ。デパートのスーツ売り場で未だに短い靴下を売っていることを見ると、今後も量産され続けると思われます。

直立不動で鏡の前に立つと、スーツのズボンが足首を隠すため、靴下は短い物で十分と思い込みがちです。しかし人間は動くもの。歩いたときや座っているときなど、意外と足首は見えやすく、特に、ズボン丈が短い昨今はなおさらです。

ズボンの裾から覗くすね毛の生えた男性の生足は、余り気持ちの良い物ではありません。逆に、長めの靴下(ロングホーズ)に包まれたふくらはぎは、とても美しく感じます(私だけでしょうか^^;)。

靴下を買うときは「ホーズ」を選ぶ

日本ではかつて「ソックス」「ハイソックス」の2択でしたが、ハイソックスよりも少し長めのものを西洋では「(ロング)ホーズ」と呼びます。日本でもホーズはここ数年、デパートの靴下売り場でだいぶ市民権を得てきたように思います。

ハイソックスではふくらはぎの上くらいまでしか長さが無く、歩いている内にずり落ちてしまいますから、出来ればホーズを選ぶと良いと思います。

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これがホーズ。ソックスの2倍くらいの長さがあります。

 

2.あわない色の靴下

短い靴下に次いで多いのがあわない色。スーツにスポーツ用の白い靴下を合わせる方をいまだに見かけますが、かなりのインパクトがあります。

基本的に靴かズボンの暗色系近似色を採用すれば間違いがありません。従って、無地の黒、紺、灰色の3色を用意しておけば、一般的なビジネススタイルで困ることは無いでしょう。近似色意外には、茶色の靴に紺の靴下なども、週末のスタイルとしてはお薦めです。

 

3.みすぼらしい靴下

靴下は消耗品です。硬い革靴で酷使される靴下は、どうしても摩耗が激しいためです。したがって、靴下を履く前や履いたあとに、へたりやすい以下の4点を確認しておくと良いです。

確認ポイント1:つま先

つま先は爪によって摩耗/破れやすい箇所です。靴を履けば目立ちませんが、飲み会などで靴を脱いだときに恥ずかしい思いをします。爪を切ることが一番の予防策です。

確認ポイント2:足裏

靴を脱ぐ機会が多い方に注意して欲しいのが足裏です。自分からは分かりづらいのですが、靴を脱いだ状態で歩いたり、床や畳の上に座ったりすると、結構目立ちます。

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確認ポイント3:かかと

これも自分では見えづらいところにあります。自分の靴を見て、踵の部分が擦れているのであれば靴下もかなりのダメージを受けています。

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確認ポイント4:履き口

安価な靴下に多いのですが、履き口のゴムが切れたり解れたりすることがあります。大抵はそんな上まで見えないので見た目には影響はありませんが、靴下がずり落ちやすくなるため注意が必要です。

 

4.厚すぎる靴下

白がだめなら、黒いスポーツ用の靴下なら……というのも余りお薦めしません。厚手の靴下はどうしても野暮ったく、場合によってはみすぼらしく見えるからです。

厚手の靴下は、カジュアルな着こなしやカントリースタイルには良いかも知れませんが、都会的な、スーツの着こなしには、足が透けて見えない程度の薄手の靴下がお薦めです。

 

5.薄すぎる靴下

一方で、あまりに薄すぎるのも考え物です。特に50代以上の人に多いのが、短かく生足が見える上に薄すぎる靴下を履いているNGコラボパターン。スリッポンの靴に、ストッキングと見間違うくらいスケスケの靴下を合わせている方を今でもよく見ます。

目安としては、自分の肌や体毛がどんな角度からも見えてしまうものは避けた方が良いでしょう。

 

6.ずり下がった靴下

「短い靴下」の項目でも多少触れましたが、靴下によっては気をつけていたとしても歩き回るとずり落ちてしまうことがあります。すねを隠せる長さの靴下をはいていたとしても、ずり落ちてしまったら元も子もありません。ただ、対策はいくつかあります。

対策1:なるべく長い靴下をはく

ハイソックスの話でも触れましたが、ふくらはぎまでしか丈が無い靴下だと、動くとずり下がりやすいです。ふくらはぎの上、膝小僧の下まで来るロングホーズの靴下であれば、動いている内に下がってくることは少ないです。

対策2:正しいサイズの靴下をはく

ずり下がってくる原因の一つが、正しいサイズの靴下をはけていないこと。足のサイズが25センチ以下の方や逆に28センチ以上の方が、サイズ展開が無い靴下を履くと起こりやすいです。出来れば3サイズ展開くらいのもので、自分に合ったサイズの靴下をはくようにします。

対策3:圧力を選べる靴下をはく

サイズ以外に、足にかかる圧力(圧着力)を選べる靴下があり、自分の足の太さに合わせて履くことで、ずり下がりを防ぐことが出来ます。以前紹介したハリソン(以前の記事)がおすすめで、ふくらのサイズが比較的小さな方はライクラロングホーズ(圧着力:強)を、そうでない方はワイドリブロングホーズ(圧着力:中)を、逆に締め付けが痛い場合はクラシックリンキング(圧着力:弱)を選びます。

 

7.臭い靴下

ここまでは全て「見た目」の問題でしたが、匂いも重要な「外見」やファッションの一つです。

梅雨~夏の季節は、気温に加えて湿度も高く、靴の中も蒸れがちです。西洋ではいざ知らず、日本では靴を脱いで座敷に上がるタイミングがあると思います。スーツの着こなしは完璧でも、立ちのぼる異臭は、全てを台無しにしてしまいます。それが食事の席ならなおさらです。

対策1:毎日違う靴を履く

靴好きの方なら当然かも知れませんが、毎日同じ靴を履くことで、汗が靴の中に溜まり、細菌が繁殖しやすい環境を作ってしまいます。最低でも同じ靴は2日間、出来れば1週間は開けて履きたいところです。

対策2:雨に濡れたあとは完全に乾燥させる

梅雨や夏の時期に多いのが雨。雨も靴から異臭を発生させる原因です。濡れてしまった靴は一日数回新聞紙を詰め替えて早めに湿気を取り、表革のケアもしつつ、乾燥させてから現役に復帰させましょう。

対策3:絶対に裸足では履かない

足の皮脂も水分同様に細菌を繁殖させます。裸足に見せたいときには、くるぶし丈のソックスを着用しましょう。

対策4:消臭グッズを上手く使う

上記対策1~3を徹底しても、汗の量や体質、さらには勤務時間によってはどうしても臭ってしまいます。そこで上手に消臭グッズを使い、匂いをコントロールしましょう。お薦めはグランズレメディ。別の匂いでごまかすタイプでは無く、バクテリアの繁殖を抑えるタイプです。(私も最初半信半疑でしたが、かなり強力に効くので驚きます。今では家族全員で使っています。)

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グランズレメディの中身は白い粉。1日1回、附属のスプーンで靴の中に振りかけます。1個2500円ですが、1週間繰り返すと半年くらい効果が持続するので、実際のコスパは高め。本当に臭わなくなり、お薦めの一本です。(青色がミントの香り。無香料の黄色のパッケージも使っています)

 

 

ファッションの世界で靴下はよく言えば縁の下の力持ち、実際は日陰者ですが、間違った靴下選びによってファッション全体にかなりの衝撃を与えることから、私にはスーツスタイルの完成に重要な役割を担っているように見えます。

みなさんは大丈夫かも知れませんが、後輩で1~7に当てはまる方が居れば、是非アドバイスして上げてください。

 


先日靴下を点検すると、いくつかが結構な摩耗をしていました。4年くらい前に靴下を集中して購入したことがあったのですが、そのときのものが丁度寿命を迎えつつあるようです。そこで新しい靴下を購入したのですが――そのレビューは次回お送りしようと思います。

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