5月も中旬、春夏物が活躍する陽気になってきました。
また、この季節は結婚式ラッシュのシーズンですよね。(今月は3件もはしご予定です……^^;)
そこで、今回はそんな時期に活躍するポケットチーフ(ポケットスクエア)について考えます。
今回採り上げるのは、ワイシャツ通販などのネット広告でよく見かける「ozie」のポケットチーフ。
特徴はその値段。
まともにリネン(亜麻)のポケットチーフを買うと、だいたい4,000円以上するのですが、
日本製・送料税込で2千円強は、結構ビックリする価格です。
使い物にならないのでは? と思いながらも、ついつい試したくなるのが悪い癖で、
早速買ってしまいました。
他のポケットチーフとも比較しながらレビューしたいと思います。
皆さんのご参考になれば幸いです。
1.買ってみた
届いた姿はこんな感じで、綺麗にのり付けアイロン掛けされた状態で、
ビニール袋に入っています。
袋から取り出して接写してみました。
可も無く不可も無くといった感じで、肩すかしをくらいました。
(もっと粗悪かと思っていました――失礼)
強いて言えば、若干薄手という感じがしますが、高級品でもこのくらいはままあります。
リネン(亜麻)100%の日本製です。
ポケットチーフの価格の殆どは、布よりもこの縁の処理にかかる作業代でしょう。
胸ポケットに差したとき、一番目立つのがこの縁の部分で、非常に重要な箇所です。
綺麗にまつり縫いされていますが、よく見ると機械縫いのように見えます。
表面の角部分です。
ココが綺麗に縫われていないと、スリーピークスやスクエアフォールドにしたときに汚くなります。
まずまずといったところです。
同じ所の裏側です。
こちらも及第点。
2.FRANCO BASSIとの比較
単品では分かりづらいところもあるので、
ネクタイで有名なフランコバッシ(伊:FRANCO BASSI)のポケットチーフと比較してみます。
※ こちらはAmazonだと5千円台で売られています。倍以上の値段です。
まずは大きさから。
中央の一回り小さいのがozieのポケットチーフです。
サイズを測ったところ、各辺とも2~3センチ程度短い寸法でした。
一般的に、欧州製のポケットチーフは日本製に比べて大きいのが特徴ですが、
今回もそのパターンに当てはまりました。
縁の部分の比較です。
手前がフランコバッシ、奥がozieです。
前者は手縫いでまつってあるので、縁がふっくらとして、また、いびつです。
それぞれに良さはありますが、私は手縫いの方が好みです。
表面の縁部分です。
こちらからはあまり違いは見えないのですが、
裏から見ると一目瞭然です。
スリーピークスなどで差したときに、
ふっくらと丸い雰囲気にしたいのか、スッと直線的な雰囲気にしたいのかというところで、
後者の場合は今回のozieのポケットチーフが合うと思います。
ozieのチーフをフラットスクエアフォールド(TVフォールド)で差してみました。
新しく糊がきいていることもあり、かなり直線的な印象です。
※ チャコールグレーのウールモヘア三杢のスーツに差しています
一方こちらはフランコバッシのものを同じ折り方で差してみました。
サイズが一回り大きいため、幅も広くなっています。
縁がふっくらしているため、どちらかと言えば柔らかい雰囲気になっています。
3.まとめ
買いかどうか
このクオリティでこの値段は買って正解でした。
写真をとり忘れてしまいましたが、後日スリーピークスにしたとき、
スラッとした綺麗なシルエットで、涼しげな透け感があったのが好印象です。
ポケットチーフは試してみたいけれど、5千円もかけられない……
そんなときにお薦めの一枚です。
留意点
春夏での使用は涼しげで良いものの、
一方で秋用としては、若干薄すぎの感があります。
春夏物として割り切って使用することがお勧めです。
また、張りが強く直線的な印象が強いため、
カジュアル用途よりは、フォーマル寄りの用途にお薦めします。
近年ではクールビズの同調圧力もあり、
春夏のタイ(ネクタイ)がしづらい状況になってきていますが、
ノータイでもジャケットにチーフを差すだけで、ずいぶんと洒落た印象になります。
最初は「少しキザなのでは?」と躊躇してしまうかも知れませんが、
まずは白いリネンのチーフをフラットスクエアフォールドで差せば、全く心配に及びません。
ぜひ、試してみてください。
皆さんはポケットチーフ(ポケットスクエア)を使っていますか?
ここ数年、テレビのアナウンサーの殆どがチーフを差すようになったように、
一時廃れていたポケットチーフが、完全に復活したように思います。
基本的にホワイトリネンのチーフだったらどんなジャケット/シャツにも合うのですが、
質感を揃える(滑らかなスーツ/シャツ生地にはシルクのチーフを)のと、
シャツの色とあわせる(水色のシャツに水色のチーフなど)と、綺麗に纏まります。
タイの色とあわせるのも良いのですが、
柄まで揃える(=同じ生地を使う)とやり過ぎ感が出る場合があるので、
「上半身のいずれかの色を拾う」というくらいが丁度良いのではないでしょうか。
今回はレビュー記事ですので、
ポケットチーフそのものについては後書きで駆け足になってしまいましたから、
いずれ、折り方/差し方なども含め、詳しくまとめて考えてみたいと思います。
それでは。