本日は少し軽めの話題を。
靴磨きで使うブラシ、皆さんは何を使っていますか?
今回は、新たにボリッシング用の豚毛ブラシを購入してみましたので、レビューしてみます。
皆さんの参考になりましたら幸です。
1.購入の経緯
馬毛ブラシと豚毛ブラシ
靴磨きがお好きな方には今更説明不要ですが、一般的に靴みがき用のブラシは馬毛フラシと豚毛ブラシの2つを用います。
最初に、軟らかい馬毛ブラシを用いてチリやホコリを落としたあと、靴クリームを塗り、コシの強い豚毛ブラシで磨き上げるというのがスタンダードだと思います。
小さいブラシは効率が悪い
こちは現在私が使っているブラシ。上からホコリ取り用の馬毛ブラシ、豚毛の黒靴用、茶靴用です。(本来はホコリ取り用も黒靴用と茶靴用を分けた方がよいのでしょうが、玄関スペースの関係で一つにしてしまっています……。)
ご覧の通り、茶靴用の豚毛ブラシが少し小さいのです。
元々は黒靴派で茶靴が少なく、茶靴用は小さくて良いか……というのが10年前の状況。しかし最近はクールビズの流れ等あって、ジャケパン→茶靴を利用する事が多くなり、茶靴の本数もかなり増えました。
そうなってくると、小さいブラシは効率が悪く、数をこなすのには少々不利……ということで、買い換えを検討しました。
黒靴用と同じ物を買う?
私が黒靴用に使っているのはモゥブレイが「ブラシの平野」とコラボした豚毛ブラシです。
同じ物を買おうと思ったのですが、調べると製造終了に。
ということで、別のブラシを購入してレビューしてしまえ、といういつも通りの流れになったわけです(^^;
2.製品概要
ということで今回購入したのは、あの「江戸屋」が製造したブートブラック(コロンブス)の豚毛ブラシです。
- 品名:ブートブラック ポリッシングブラシ 豚毛(白)
- メーカー:コロンブス(製造は江戸屋)
- 価格:6,480円(税込、購入時)
- サイズ:15.5センチ(持ち手部分、実測)、14.5センチ(刷毛部分、実測)
普通の豚毛ブラシは大体2,000円くらいですが、3倍という強気の値段。江戸屋のブラシは品質は良いのですがどれも高価ですね。
とはいえ、以前服用のブラシが良かったのと、どうせレビューするなら普通のじゃつまらないと、思いきって購入してみましました。
3.外観レビュー
まずは外観を見てみます。
こんな箱に入っていました。贈答用としても使えそうです。
取り出したところ。
商品名に「江戸屋」と明記されていますが、どこにも見当たらない……と探すと、
帯の裏にありました。もう少しアピールしても良いと思うのですが……。
背中はブートブラックのロゴのみ。
普通のブラシとは異なり、くびれがあって湾曲しています。持ちやすさへの配慮でしょう。
もう一つの特徴は、かなり間隔を開けて毛が植えてあります。これが仕上がりや使い心地にどの様に影響するのでしょうか。
また、持ち手の所は綺麗にくぼんでいます。
サイズ比較としてはこんな感じ。
ウェブ上にデータが無かったので実測したところ、持ち手部分は15.5センチ、刷毛部分は14.5センチでした。
4.使用感レビュー
今回磨いたのはこちらの茶靴です(磨く前の写真を撮り忘れました^^;)。
手順
靴全体に保革成分の多いモゥブレイのクリームナチュラーレを塗り、その後つま先と踵にのみサフィールクレム1925を塗って、このブラシで磨きました。
ストッキングを用いた磨きは施していますが、いわゆる鏡面磨きは行っていません。
使い心地
粗い毛は意外と良いかも
これまで靴用のブラシは、1ストロークでブラシがけの効果が多く出せるという理由で、なるべく密に毛が植えられているものを選んでいました。
しかし、今回の様な粗いタイプの場合は、力をあまり掛けずにブラッシングが出来るというメリットがあることが分かりました(といっても、毛束と毛束の間隔が粗いだけで、毛束そのものはかなり密です)。
特に靴クリームを塗布した後は、ブラッシングに対する摩擦抵抗が強くなるため、長時間掛けていても疲れません。
もちろん、軽くなったとしても回数が増えるのであれば意味がありませんが、驚いたことに、ブラシを掛ける回数も、そこまで増えることはありませんでした。
江戸屋の腰のあるの刷毛だから実現出来ているのかも知れませんね。
手汗が多い人はニトリル手袋があると良い?
良い質感を出すためか、持ち手は丁寧に磨かれた上、かなり厚めにニスが塗られています。
従って、素手で扱った場合、手汗が多いとツルツル滑るかも知れません(Amazonのレビューにも似た様な記載がありました)。
ただし、私のように靴の手入れに常時ニトリル手袋を使っている場合は全く気になりません。
靴墨が爪の間に入って汚くなったり、ステインリムーバー等による手荒れを予防してくれるので、手袋着用での靴磨きはオススメです。
手が小さめな人は注意
持ち手がくびれているとは言え、横幅は少し太い様に思います。
女性など、手が小さめな方は長時間持ちにくいかも知れません。
使った結果
綺麗にムラ無く靴クリームをのばし、そして艶が出せたと思います。
艶出しの観点からは、密に植えられたブラシの方が良いのではと当初考えていたのですが、あまり違いはありませんでした。
これは後日の話ですが、逆に毛先がしっかりと動いてくれるため、穴飾り(ブローキング)に溜まった靴墨も、しっかり掻き出してくれました。
磨き終わった後のブラシ。
5.まとめ
最後にまとめてみます。
良い点と要改善点
良い点
- 質感が良く、贈答品としても利用可能
- 江戸屋の高品質な腰の強い刷毛で、使っていて気持ちが良い
- 刷毛の間隔が粗いため、強い力がいらない(かつ刷毛の質が良いのかしっかりとブラッシングできる)
- (当該製品は未検証だが)江戸屋のブラシは長寿命
要改善点
- 価格が通常のブラシの3倍(とはいえ、製造が江戸屋となると、価格を下げるのは難しいか)
- 贈答品として使うなら、江戸屋のロゴくらいは入っていても良いのでは
- 持ち手が大きい(手が小さい人には不向き)
- 汗で滑りやすい(ニトリル手袋を使うと全く問題なし)
買いかどうか
やはり最大のネックは6千円を超える金額です。
ですから、まだ靴ケアグッズをほとんど持っていないだとか、靴やスーツが揃っていないという方は、そちらにお金を廻した上で、もう少しリーズナブルな豚毛か化繊のブラシを選んだ方が良いでしょう。(モウブレイの化繊のブラシが千円くらいで買えます。最初は化繊でも十分です。)
一方で、靴磨きを半ば趣味にしている方や、良い品を永く使いたいと考えている方にとって、このブラシは購入の候補になるでしょう。性能が申し分ないのはもちろんのこと、形や仕上げが格好良いため、所有欲も満たされると思います。
みなさんのオススメのブラシがありましたら、是非コメントから情報をお寄せ下さい。