サラリーマンのファッションを考える


スーツを長持ちさせるための5つの方法(初級編)下

     (更新:平成27年10月19日)

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ドライマイツキ
スーツのクリーニング。毎月していませんか?
前回までにスーツを長持ちさせるための方法を3つご紹介しました。
今回は残り2つ、
4.クリーニングは控えめに
5.陰干しをする

をご紹介し、まとめたいと思います。



4.クリーニングは控えめに

皆さんはどのくらいの頻度でスーツをクリーニングしていますか? 結論から申し上げると、クリーニングの回数は少なければ少ないほど良いです。
(クリーニング業の皆様スミマセン!)

なぜクリーニングは控えるべき?

多くのスーツはウール――羊毛で作られています。羊毛に含まれる油分は、頻繁なクリーニングによって落ちてしまうのです。これによってスーツは汚れやすくなり、さらにくたびれて見えてしまいます。(勿論、洗濯を繰り返すことで生地や芯材が非常に痛むのは言うまでもありません)

食べ物その他で汚れたときは仕方がないです。しかし、そうでないときはブラッシングを入念にかけるのみにして下さい。

匂いや皺がついたときは?

たばこや食べ物の匂いがついてしまったときも、生地が傷みやすいシリコン系の消臭スプレー(ファブリーズなど)を使わずに、スチームを使いましょう。皺がついたときも、皺取りスプレーなど不要です。霧吹きで水を十分に拭きかけ、一晩陰干しすれば皺が復元します。

クリーニングの頻度は?

スーツをクリーニングする頻度ですが、目安としてシーズンに1回で十分です。オールシーズンのスーツの場合は、半年に1回位でしょうか。コツは「長期間しまう前にクリーニングに出す」ことです。人間の皮脂や汗を吸収したまま、長期間保管すると虫に食われてしまうため、これをクリーニングで防止します。

そして、クリーニングから戻ってきたら、必ずビニールシートを取り、ちゃんとしたハンガーに掛け、一晩陰干し(クリーニング溶剤を飛ばすためです)した上で防虫剤を入れたタンスに保管して下さい。
その他、色々と書きたいことがありますが、クリーニングについては別項目設けたいと思います。

なお、毎日洗えるようなスーツで無い限り、半袖シャツ×スーツという最悪の組合せは回避した方が良いでしょう(袖回りが皮脂と汗でかなり汚れます)。

 

5.陰干しをする

スーツは陰干しをすることでずいぶん寿命が延びます。風通しの良いところで陰干しすることで、生地や芯材を傷める水分が飛び、かつ虫やカビの発生を防ぐことが出来るからです。

陰干しをするタイミングと長さは以下の通りです。

着用後

スーツ着用後は一晩程度、陰干しして下さい。

定期的

1ヶ月に1回は、タンスのスーツを全て陰干しして下さい。これは2~3時間でOKです。

クリーニング後

クリーニング溶剤が残っている場合があるので、すぐにビニール袋を取った上で、一晩陰干しして下さい。

雨に降られた後

スーツ表面の水分をタオルで取ったあと、違うタオルをハンガーに巻き付け、そのハンガーにスーツを掛けた上で陰干しして下さい。他のタイミングにも言えることですが、扇風機の弱風をあててやると効果的です。

皺になった後

霧吹きで綺麗な水をしみこませ、一晩陰干しして下さい。ホテルなどでは、お湯を張ったバスタブの上に一晩干すのも良策です。

 



まとめ

2回に亘って紹介したスーツを長持ちさせるための方法ですが、以下にまとめます。


1.連続して着用しない
連続着用でスーツは極端に寿命が短くなります。
→ 会社員は1週間に5着、就活中の学生は2~3着を着回して下さい。

2.着用後にブラッシングをする
汚れていないようにみえても、ホコリやチリが付着しています。
→ スーツ着用後は大きなブラシでブラッシングして下さい。

3.正しいハンガーを使う
細いハンガーを使うと、すぐに型崩れをおこしてしまいます。
→ 木製の厚いハンガーを使い、トラウザーズ(ズボン)も専用のハンガーに掛けて下さい。

4.クリーニングは控えめに
頻繁なクリーニングは生地を傷めます。
→ 普段はブラッシングにとどめ、シーズンに1回程度のクリーニングにとどめて下さい。

5.陰干しをする
ムレや密閉状態はスーツの大敵です。
→ 陰干しをすることでスーツを痛みから守ることが出来ます。


お気に入りのスーツも、コストパフォーマンスを高くして着用しつづけたいものですね。
以上はあくまで、参考書で調べたり、実際にテーラーに訊いたり、
それとなくクリーニング屋に訊いた上で、私が実際にとっている方法/方針です。

けっしてこれらの方法が全て/最良ではないので、
参考にしつつ自分なりのメンテナンス方法を確立していただければ幸いです。

 

H26.7.8追記:
読者の方から連絡がありました。
この記事が中日新聞にパクられたというもの……。
大手新聞社にパクられるほど価値があったということは、それはそれで光栄なことです^^;

○ 連絡のあったURL
中日新聞「ビジネスマン専門スタイリスト佐藤圭二の男のためのやさしいファッション講座」vol.34【スーツを長持ちさせる5つの方法】
http://megalodon.jp/2014-0715-0757-46/chuplus.jp/blog/article/detail.php?comment_id=2148&comment_sub_id=0&category_id=314

 

 

 - スーツ・ジャケットの手入れ , , , ,

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4 コメント on "スーツを長持ちさせるための5つの方法(初級編)下"

並び順:   最新 | 最古

スーツに関する事など、興味深く読ませていただきました。
クリーニングに関して、私が感じることは「本当に汚れが落ちているの?」ということです。
仕上がって帰ってきたスーツを見ていつもそう思うのです。
で、どうしたかと言うと。「自宅で水洗い」
ちょっと勇気とコツが要りますが、
肌ざわりが良くなり、風合いも戻ったようです。何よりサラッとして気持ちがいいです。
衣類の基本は自分で「水洗い」そう思ってます。
ですから、スーツのクリーニングは年一回くらいです。

> omoicane さん
コメントを戴き、ありがとうございました。

スーツを自分で洗っていらっしゃるんですね。すごい!
専用の洗剤などを使っているのでしょうか……?

「自宅で水洗い“できなくはない”」と言われているスーツですが、
上手に洗うためには、如何に生地(羊毛)のあぶらを落とさないか、
また、仕上げのプレスを上手く出来るかにかかっており、
それらが出来るのがうらやましいです……。

逆に、手縫いの麻のジャケットなどは自宅で簡単に丸洗いできますので、
汗をかくようなシーズンには、洗いやすいジャケットを着るという手も有りかも知れませんね。

事の発端はですね、ワイシャツの襟の黄ばみとシミ。
これを洗濯する際に何とかしたいなと
言うことから始まってます。
やってみると本当に、洗濯は奥が深い。
ドライクリーニングで落ちる汚れと
水洗いで落ちる汚れの成分は違うのでは?
というのが実際試した私の感想です。
ドライマーク対応の液体洗剤少量と
柔軟剤で洗ってます。
乾いてしまうとシワだらけになるので、
生乾きの状態でアイロンで形を整えています。
(国産のアイロンはスチームが弱いですね。
私はティファールを愛用しています。)
特に縫い目の部分が盛り上がって、
生地本来の厚みが戻ってきます。
襟などは顕著に違いが出ますね。
言い換えるとクリーニングというのは、
衣類を平板にしている気がします。

> omoicane さん

仰るとおりで、
皮脂などの油汚れはドライクリーニング時の揮発油で、
汗などの水溶性汚れは水洗い時でないと落ちないんですよね。

ですから、理想はドライと水洗いを両方行うクリーニングなのですが、
安いクリーニングはドライのみで、併用は結構値が張ります…

また、安いクリーニングの仕上げは、
人台を使った高温高圧プレスをするので、
生地の風合いや立体感が著しく損なわれるんですよね……

ということで、安いクリーニングに出すなら自宅で手仕上げ。
これは、アリかも知れませんね。

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