着こなし

スーツ好きの「こだわり度」判定シート(後編)

投稿日:平成29年(2017) 2月19日

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先週に引き続き、スーツスタイルにこだわりのある方「あるある」なポイントをまとめてみました。

前編をご覧になっていない方は、まずは下記リンクからご確認下さい。

※ 念のため……本記事は(自分を含む)ファッションに対するこだわりの強い方向けのジョーク記事です。私も同類として、そのこだわりを批判する意図はありません。また、該当が多かったからといって落ち込む必要も改善する必要もありません。しかし、高ポイント獲得者は、他人に服の話をするときに、相手の顔色を観察しながら話すことをオススメします……。

※ 念のため2……記事内の各「主張」「反対意見」は、かなり極端な書き方になっているので、話半分にご覧下さい。また、私の考えは各項目の「個人的見解」に記載しました。



7.プリーツが無ければスーツのトラウザーズ(ズボン)じゃ無い!

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主張

若者を中心にフラットフロント(ノープリーツ、ノータック)のトラウザーズが、あたかも標準であるかの様になっている。しかし、あんなものはスーツのトラウザーズとして相応しくない。

プリート(プリーツ)は、体の動きに沿って生地が動くために必要なディテールだ。これが無いパツパツのトラウザーズは「生地が買えなかったのですか?」「戦時中ですか?」とでも言いたくなる。

なお、当然リバースプリート(外向きのプリーツ、アウトプリーツ)よりもフォワードプリート(内向きのプリーツ、インプリーツ)の方がオススメ。

――反対意見

パンツにおいて、一番重要なのは腰回りのスッキリ感だ。プリーツは確かに動きやすいかも知れないが、ブルマーの様な見た目になり、非常に見苦しい。

ちなみに、プリーツがクラシカルだから正しいという意見を聞くが、19世紀末まではついていなかった事を付け加えておく。

個人的見解

実は、ここ1~2年で、ズボンのプリーツが復活してきているのはご存知でしょうか(新作のスーツ用ズボンは、かなりの確率でプリーツ入りです)。

とはいえプリーツの有無は、個人的には流行云々と言うより、ズボンの股上次第、という思いがあります。

例えば、ズボン吊り(サスペンダー)を前提とした、股上の深いズボンの場合は、プリーツはあった方が綺麗に見えると思います。

逆に、ジャケパン×ベルトを前提とした、股上の浅いパンツであれば、プリーツをとると、生地が盛り上がってしまってかえって不自然になります。これは、厚手の生地で顕著です。

このため私の場合、三つ揃い前提のスーツはプリーツあり、ジャケパン用のパンツはプリーツ無しで仕立てる事が多いです。

スペアパンツを作る際に、1本はプリーツ入りで、もう一本はプリーツ無しで、などとやることもあります。

 

8.短いくつ下は社会人失格!

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主張

スーツスタイルにおいて、最も恥ずべき事の一つが、素肌を見せることである。椅子に座ったとき、足を組んだときに見える生足やすね毛は、スーツスタイルでは絶対に避けるべき露出である。

また、中途半端な丈では、靴下がふくらはぎからずり落ちてしまうことは言うまでもない。スーツスタイルにおいて、ロングホーズ(膝丈まである長いソックス)をはかなければ、社会人失格と言える。

――反対意見

社会人失格は言い過ぎでしょう……。

 個人的見解

すみません。適当な反対意見がすぐに思い浮かびませんでした。本来は両論併記したいところなのですが……。

少し苦しいですが、考えられるとすると「ホーズは売っている店が少ない」「値段が高い」「丈が長いので暑い」くらいですかね……。思い浮かぶ方はぜひコメント下さい。

ジャケパンなら良いかも知れませんが、個人的にはスーツの場合、ホーズじゃ無いと恥ずかしくて出かけられないレベルまで必需品化してしまっています。

 



9.靴はピカピカに磨くべき。汚れた靴を履く奴は信用できない!

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主張

靴は常に綺麗に磨かれているべきだ。靴が綺麗なだけで、全体の装いが2割増しで格好良く見えるからだ。

そして、靴はきちんと手入れすることで長持ちするばかりか、履き、磨きを繰り返すことで、表情を増し、さらに美しくなる。

「お洒落は足下から」などとも言うが、サラリーマンの身だしなみとしても、汚れている靴を放置している人間とビジネスはしたくない。

――反対意見

靴の汚れと、その靴を履いている人間の信頼性に有意な相関(関連性)があるのだろうか。詐欺師は自分を良く見せようと靴を磨いてはいまいか。純朴なる青年は、靴を磨くことも忘れるほど、仕事に熱中してはいまいか。

個人的見解

私個人の考えは、ここに出てきた主張ほど過激ではありません。しかし、靴が綺麗に磨かれた人だと、個人的評価としては加点要素になるのは確かです^^;

職人気質のエンジニアなど、何人もの「あまり身だしなみに気を遣わないが、抜群に出来る方」と仕事をしてきました。ですから、レッテルを貼るような事はしたくないのですが、世間一般の評価として、靴の汚い方は少なくともプラス評価にはなり得ないと感じています。

ただ、一つ意見が分かれるとすると、いわゆる「鏡面磨き」についてでしょう。鏡面磨きとは、自分の顔が映るくらい、ピカピカに磨くことを言いますが、① 鏡面磨き大好き! ② つま先と踵だけなら…… ③ 鏡面磨きなど下品! と、概ね3つくらいの派閥に分かれるのでは無いかと思います。

個人的には②(かつ、ビジネスユースではそこまで磨き込まない)ですが、皆さんはいかがでしょうか?

 

10.セメンテッド製法の靴は買うべきでは無い!

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主張

安価なビジネスシューズの代表的な製法がセメンテッド製法である。セメンテッド製法は、接着剤で靴底を固定する方式のため、ソールの張り替えが出来ないという致命的な欠陥がある。

男の仕事道具は、リペアーでき、かつメンテナンスし甲斐があるものが望ましい。そのため、セメンテッド製法の靴は安価ではあるが、男の仕事道具としては、褒められた物では無い。

さらに、セメンテッド製法はコスト削減に用いられることが多く、靴全体の素材としても安かろう悪かろうであることは言うまでもない。

――反対意見

安価な靴にセメンテッド製法が多いことは否定しないが、セメンテッド製法だから品質が悪いとは言い切れない。

例えば、エレガントに見せるため、コバの張り出しが小さい、あるいは靴底が薄い靴を実現するために用いられることもある。また、防水性に優れており、雨用靴としては非常に優秀な製法である。

個人的見解

完全に好みの問題ですが――品質の良い物を綺麗にメンテしながら、長期に亘って使うというスタイルが個人的には好き、かつ英国系のメーカーが好きなこともあって、保有している靴の殆どが、古典的なグッドイヤーウエルテッド製法です(良質な革を使った靴に、セメンテッド製法の靴が少ないという理由もありますが)。

ただ、靴磨きをごちそうだと思う人(私を含む)を除き、靴のメンテには手間がかかります。面倒だと思う方にとっては「磨かないと……」と思うことが負担なのも確かです。安いセメンテッド製法の靴を履きつぶしていくのも、個人の性格によっては合理的なのかも知れません。

ある靴修理職人曰く、昨今は接着剤の性能が向上したこともあって、セメンテッド製法でも底付けの品質は良い靴が多いのだそう。加水分解でボロボロになるウレタン素材を避ければ、ソールが剥がれるような事は無いそうです。

 



11.(番外)ズボン、チョッキ、ノータック……それって何ですか?

主張

巷には変な言い回しが溢れている。例えば、ズボン(日:zuborn)。スーツとセットならば、トラウザーズ(英:trousers)と呼ぶべきではないだろうか。

チョッキ(日:chokki)ではなくウェストコート(英:waistcoat)だし、サスペンダー(米:suspenders)ではなくブレイシーズ(英:braces)、ノータック(日:no-tuck)はフラットフロント(英:flat-front)、シングルタック(日:single-tuck)はプリート(英:pleat)だ。

人に聞き返されようが、極力和製英語は廃し、出来れば米語も使わず、スーツスタイルの本場である英国的な正しい表現を使うべきではないだろうか。

――反対意見

日本でスーツスタイルが一般化して既に100年以上が経ち、和製英語も服飾業界てカタカナ語として定着している。意思疎通を図ることのできる言い回しが、一番ではないか。

個人的見解

普段記事を書く上で、この点はよく悩んでおり、答えは出ていません。

英国表現原理主義に陥った書き方になると、括弧書きで説明を付け加える必要が出てきて、とても読みづらくなるからです。かといって、誤用かつ本来の表現でも使う物(例えば「カフスボタン」や「スパッツ」など)もあるため、一概に普及している表現のみを使えば良いというものでもなさそうです。

また、例えば同じズボンでも「トラウザーズ→スーツ用のズボン、スラックス→替えズボン、パンツ→カジュアル用途のズボン」など、表現によってニュアンスが異なることもあります。

今のところは「伝える相手(=記事内容)次第で、表現を変える」というモヤモヤした方針になっています。そのため、記事ごとに表現が違うことがあり、一貫性のなさを露呈しています。

 

12.最後に

長くなりましたのでまとめます。

  1. アンダーシャツの着用は甘え!
  2. ボタンダウン以外は認めない! or ボタンダウン大嫌い!
  3. シャツのポケットは無粋!
  4. 三つ揃いでなければスーツではない!
  5. ジャケパンはチャラチャラしてビジネス不相応!
  6. 三つ揃いにベルト着用はあり得ない!
  7. プリーツが無ければトラウザーズ(ズボン)じゃ無い!
  8. 短いくつ下は社会人失格!
  9. 靴はピカピカに磨くべき。汚れた靴を履く奴は信用できない!
  10. セメンテッド製法の靴は買うべきでは無い!
  11. ズボン、チョッキ、ノータック……それって何ですか?

皆さんはいくつ当てはまりましたか?

何の根拠もありませんが、~2個:普通、3~6個:こだわり有り、7~個:強いこだわり有り、といったところでしょうか。(半分当てはまる場合は、0.5とカウントして下さい。)

ちなみに私は5個でした(どれが該当するかは内緒です^^;)。

近年「こだわり」という言葉は良い意味で使われることが多いですが、「拘泥(こうでい;気にしてとらわれること)」「惑溺(わくでき;心を奪われて分別を失うこと)」といった、ネガティブな意味も持ち合わせています。

こだわるのもファッションにおける面白さの一つです。特に、スーツスタイルにおいてはルールや統一感が大事なのですが、時に柔軟さや寛容さが無いと、窮屈なファッションになってしまうのでは無いかと考えています。

みなさんはどうお考えでしょうか?

 

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