筆記具

美しい万年筆用カラーインクを買ってみました

投稿日:平成28年(2016) 4月3日  更新日:平成30年(2018) 12月18日 

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先日、贈り物用として買った万年筆のインクが、思った以上に綺麗で、自分用にも欲しくなって購入してしまいましたので、ご紹介したいと思います。

 

1.色彩雫とは

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今回購入したのはパイロットが発売している「色彩雫」(いろしずく)です。

色彩雫は万年筆好きの方には知名度が高い万年筆用のカラーインクです。和の色彩をテーマに、単純な「黑」や「青」とは違った様々な色を楽しむ事が出来る、海外の万年筆インクとは一線を画する繊細な色使いが人気を集めています。

発売開始から10年近く経ちましたが、普段使うのはブラック、ブルー、ブルーブラックで、色彩雫には手を出した事がありませんでした。

今回は机の上に置いておいても嵩張らず、かつ贈答品にも最適なミニボトルを購入しました(普通の色彩雫は50ml入りで結構大きいです)。

公式サイトへのリンク

 

2.外観レビュー

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万年筆インクには珍しく、しっかりとしたケースに入っています。もちろん、ばら売りもしていますが、贈答用にはケース入りのセットがお薦めです。

 

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今回は3色セットの「C」を購入。約1,800円でした。ロイヤルブルーの「天色」、赤色と橙色の中間の「柿色」、渋めの緑色「松露」の3つが入っています。

他にも青黑系の「A」セット紫系の「B」セットがあります。店によっては、発売済の24色から自分で好きな色を選ぶ事が出来ます。

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四角形のボトルに八角形のキャップと見た目も美しいです。男女問わず、会社のデスクに並べて置いてもお洒落に見え、かつ収納時も嵩張らないという素晴らしい形状です。

パイロット「プレラ」

ブームとはいえ、万年筆そのものを持っていない方が多いのも事実。いきなり色彩雫を贈られても、肝心の万年筆が無いと話にならないという事で、そんなときは同じパイロットのプレラがお薦めです。

 

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こちらがプレラ。スケルトンデザインなので、入れたインクの色が見えるのが特徴です。写真は黒色ですが、キャップとお尻の部分が、赤や緑などカラフルなラインナップがあります。

インクと同系色を買うのもお薦めです。

 

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上からキャップ、ペン先、コンバーター(インクの吸引装置)、ボディ(軸)です。ご覧の通り、透明なプラスチックで出来ているので、カジュアルな万年筆として、若い世代でも抵抗なく利用できます。

プレラ以外には、カジュアル万年筆の定番であるラミーのサファリスケルトンも、すこしクラシカルにしたいのであればスケルトン万年筆ブームを起こしたペリスケ(ペリカンスケルトン;M200 デモンストレーター)が、色つきインクのお供にお薦めです。

(おまけ)万年筆購入時の注意点

万年筆を購入するときには、ペン先の種類に注意します。一般的には細い方からEF、F、M、Bなどと表記されますが、社内で事務用途として使うには、細字にあたるFまたはEFがお薦めです。また、海外の万年筆は国産に比べ筆跡が太めになることが多いので、こちらも注意が必要です。

 

3.使用感レビュー

それでは、役者が揃ったところでどんな発色か、どんな使用感か見ていきます。

 

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用意したのはこちら。左から少し黄色が買った手帳用の紙、白色の手帳用の紙、ロディア(メモ帳)の3つです。手帳用の紙はFILOFAXのリフィルを使います。

 

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まずは黄色がかった紙から。天色の発色が綺麗です。(字が汚いのはご容赦下さい……^^;)

鉄ペンのプレラを使ったこともありますが、書き味は非常にサラサラしています。

 

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続いて白い紙。少しにじみが出ています。個人的にはブルーグリーンの松露が気に入りました。

 

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最後はロディア。ロディアのオレンジ色と冬柿のコラボレーションが綺麗ですね。

 

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こうして見ると、今までの定番のインクには無い色合いがとても新鮮です。

かつ、個人のメモとりや、他人への伝言など、十分社内ユースに耐えうる、実用的な落ち着きのある色合いだと感じました(さすがに社内文書や公の書類への記載には向きませんが)。贈答用にも、自分用にも、お薦めのインクです。

また、味のあるインクで書かれたノートそのものも、ファッションの一部として見る事が出来るのでは無いでしょうか。会社の事務用ポールペンを使っている方、黑や紺といった定番色を使っている方は、是非一度万年筆のカラーインクを試してみてください(硬い会社の方であれば、青黑系の「A」セットがお薦めです)。

 

4.広がる万年筆

冒頭、万年筆がブームになっている事をさも当然のように書きましたが、そのことについて最後に触れたいと思います。

 

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 万年筆が売れている。セーラー万年筆の2014年の万年筆の売り上げは10年前の2.2倍に。業界全体の万年筆の国内出荷本数は13年、約341万本と、5年で80万本増加。国内出荷額と輸入額は、ともに3割以上増えた。

興味を持ち始めたのは若者だ。ここ数年で大手3社が相次いで入門者向け商品を発売。各地の文具店が独自色のインクを開発し、ご当地インクを製造するセーラー万年筆の14年のインクの販売本数は12年の1.6倍に。品数が増え、表現できる色が広がり、手に取りやすくなっている。

引用元:「万年筆で手書きの快感 気持ち伝える1本育てる 」日経電子版 2015.6.28

万年筆というと、少し古くさい、または良い言い方をしても、クラシカルな印象がぬぐえない筆記具でした。

しかし、ここ数年20代の若年層を中心に、万年筆の利用が進んでいるようです。文具店で話をきくと、「カクノ」に代表される安価な万年筆(千円台、なかには数百円の物も)の登場が人気に火がついた理由のようです。

こういった万年筆はどちらかというとカジュアルな印象の物が多く、従来の万年筆が金無垢の高級時計だとすると、こちらはスウォッチといったところ。若年層が持っていても嫌味が無く、かといって100円ボールペンのようなペラペラさが無いところが魅力です。

今まで万年筆を古くさいと敬遠していた方は、一度手にとってみるのもオススメです。もし気に入れば、そのまま奥深い万年筆の世界(さらには軸の沼、ペン先の沼、インクの沼、限定品の沼等々、沢山あります!)にどうぞお越し下さい……^^;

 

5.おわりに

時計や鞄と同じように、持ち物もファッションの一部だとすれば、(万年筆に限らず)筆記具は間違いなくその一部であろうと思います。

自分の気に入った、書き心地がよく、綺麗なデザインの筆記具に出会えたときは、(少なくとも私にとっては)履き心地や革質の良い靴に出会えたときと同じくらいの喜びがあります。

そして今回ご紹介したようなカラーインクは、筆記具そのものの見た目に加え、書かれた文字やそのノートをもファッションの一部として利用できる事がわかりました。さらに、私のように普段定番色のインクばかりを使っている人にとっては、良い気分転換にもなるのではないでしょうか。

 

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