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スーパーフィート(SUPER feet) × 革靴 レビュー

投稿日:平成27年(2015) 1月18日  更新日:平成30年(2018) 4月6日 

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アメリカ生まれの高級インソール(中敷き)「スーパーフィート」。
最近雑誌などで取り上げられる機会が多く、
辛口レビューで知られる某モノ系雑誌でも高評価など、人気上昇の兆しがあります。

曰く、ジャストサイズの靴をさらに疲れにくくする「脅威のインソール」とのこと。
立って/歩いての、足への衝撃や疲れを和らげるそうです。
革靴用があれば、固い革底のデメリットを消せるかも!? と思うのは私だけでは無いでしょう。

そこで、公式サイトで探してみると、なんと革靴用もあるとのこと。

スーパーフィートは元々スポーツ靴向けで、
他のレビューも殆どが運動靴でしたので、
今回は革靴用(ビジネスシューズ用)のスーパーフィートを人柱レビューします。

 

 

おことわり:
この製品は利用者を選ぶと考えますので、
購入時の参考にされる場合は、最後の顛末までお読みいただく事をお薦めします。

 

1.製品の確認

レビューに入る前に、
どんな種類のスーパーフィートが革靴向けとされているかを確認します。

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出典: スーパーフィート公式サイト

スーパーフィートはスポーツごと、靴の種類ごと、足の状態ごとに、
上記の表のように、沢山の種類がでています。
メーカーに確認したところ、革靴の場合は「ビジネスシューズ」で良いとのことでした。

ビジネスシューズに該当するのは、「カーボン」「ブラック」「ドレスフィット」3種類でした。
そこで、今回はスーパーフィートで最薄とされる「ブラック」と、
3/4ソールの「ドレスフィット」の2種類を購入してみました。

 

 

2.外観レビューその1 「ブラック」

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こちらがスーパーフィート「ブラック」です。
スーパーフィートのなかで最も薄く、「内容積の少ないタイトなシューズに最適」、
「超薄型であっても基本設計は他の製品と同じ」との謳い文句です。(公式Webより)

価格は1ペアで税抜\4,300でした。
インソールの中ではかなり高い部類です。

 

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ロープロファイル、ローボリュームと記載があります。

 

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中身を取り出したところ。
ビジネスシューズ向けに、真っ黒です。(他の種類はかなりカラフルです)

 

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国際販売されているからでしょうか、数カ国語が書かれた取説が入っていました。
もちろん日本語もありました。

 

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スーパーフィートブラックの表裏です。
表革は踵をしっかり包むように、
裏側はスーパーフィートそのものが安定するような形状になっています。

 

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土踏まずにあわせ、かなりアーチがかかっているのがわかります。

 

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踵の部分。全面的に包み込むような形です。

 

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つま先の部分。靴のサイズにあわせて切り取るよう、取説に書かれていました。

 

 

3.外観レビューその2「デラックス」

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続いて、3/4ソールの「ドレスフィットデラックス」です。
曰く、イタリア製の靴など、つま先がタイトなモノにも対応するように、
踵と土踏まずの部分だけになっているインソールとのことです。

価格は1ペアで税抜\3,800でした。
ブラックよりは安いですが、それでもインソールとしては高額の部類です。

 

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ブラックとは違う、ベロア調の高級感のある表面です。

 

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スーパーフィートお得意のアーチはこちらにもありました。

 

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裏側です。

 

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ブラックとデラックスを比べてみました。(左がブラック、右がデラックス)
上から見た形状はブラックもデラックスもよく似ていますが、
厚みは若干ブラックの方が薄いようでした。

 

 

4.使用感レビュー

実際につかってみたその1「ブラック」

手近にあったスコッチグレインの内羽根ストレートチップに入れて、履いてみました。
結果――きつくて履けませんでした^^;
他の靴も一通り試してみましたが全部同じ状況。

スーパーフィートブラックを入れる前は、
コルクも沈み込んで羽根(紐をかける部分)もかなり閉じているのですが、
ブラックを入れて履くと、甲の圧迫感が酷く、足入れすら出来ない状況でした。

そこで、以前2サイズ上を誤って購入してしまい、
レザーインソールを二重で履いていたこちらも内羽根スコッチグレインに使ってみました。
結果、なんとか履ける(が、かなりキツい)という状況に。

数回間使ってみた感想

最初、かなり足の内側に傾斜しているような履き心地で違和感があったのですが、
数回履いてみたところ、歩きやすく、特に立ち仕事の時に楽になった気がします。

また、これはさらに使い続けなければ分かりませんが、
踵の外側だけ靴底が減る方にとっては、軽減になるかも知れません。

しかし、まぁ、
2サイズ以上大きい靴で、それでもキツいというのは、
ジャストフィットを旨とする革靴では、かなり利用者が限定されるでしょう。

 

実際に使ってみたその2「デラックス」

きつめのイタリア靴でも使えるように、というのが謳い文句のデラックス。
こちらならジャストフィットで行けるかも!? と、
期待に胸を躍らせていましたが――やはりだめでした^^;

むしろ、ブラックよりも酷い状況で、
前述の2サイズ以上大きい紐靴でも、足入れさえ出来ない状況でした。

インソールによくある滑り防止のシールなども無く、
足入れした矢先、つま先の方にデラックスが移動してしまうのです。
それでも何とか固定できたのですが、ブラックより厚いためか、結局ダメでした。

 

 

5.販売店とメーカーに疑問をぶつけてみた

雑誌等での評判が良いため、
もしや自分の使い方が間違っているのではないか? と思い、
直接販売店とメーカーに問い合わせてみました。

質問の内容

質問のポイントは3つ。
1.ブラックやデラックスは革靴を想定したものかどうか
2.ジャストサイズの革靴に利用できるか
3.利用できる場合、インソールを取り去る必要があるか

1つめは、「ビジネスシューズ」がいわゆるゴム底運動靴タイプの“ビジネスシューズ”で、
本格的な革靴の事では無いのでは無いかという懸念です。

2つめ。通常のインソールは大きめの靴を履く際に使われますが、
スーパーフィートは通常サイズの靴に適用できるという宣伝だったので、
これが正しいかの確認です。

そして、運動靴とは違い中敷きが簡単に剥がせない(接着されているパターンが殆どの)革靴で、
中敷きを取り去らないと使えない仕様なのでは無いか、という質問が3つめです。
※ 説明書上は、取り外せるインソールは取り外すが、そのままでも良いという記載

 

メーカー側の回答要旨

何回かやりとりをしましたが、概ね以下の通りでした。

1.「ブラックやデラックスは革靴を想定したものか」への回答

その通り、革靴を想定しているとのことでした。
また、John Lobbや、Crockett & Jones 等の本格靴へも装着実績があるとのことです。

2.「ジャストサイズの革靴に利用できるか」への回答

その通りで、大きめのシューズサイズを選択する必要は無い、とのことです。
革靴の場合は、薄型のブルー、ブラック、ドレスフィットをお薦めしているとのことです。
(そのブラックやドレスフィットが使えないわけですけどね^^;)

3.「利用できる場合、インソールを取り去る必要があるか」への回答

既存のインソールが外せなくても問題ないように設計されているとのことでした。

 

問い合わせから考えられること

スーパーフィートのブラックやデラックスは、
ジャストサイズの本格靴も想定されて作られているものの、
足の形によっては(私のように)全くあわない、ということもあるようです。

試しに運動靴(スニーカー)で試してみました。
インソールを外してブラックを入れたところ、極めて快適な状況でした。
従って、革靴の場合、とくに個人差が出やすいようです。

今回、近所にスーパーフィートを扱っている店が無かったため、
いきなり通販で頼んで(結果、本当に人柱になって)しまいましたが、
みなさんには、ぜひ店舗で一度試してから購入されることをお勧めします。

 

とはいいつつも、タイトな革靴に、
既存のインソールを(靴屋に持ち込んで)剥がさずにスーパーフィートを入れ、
キツくならない場合が大多数なのかは疑問です。

本記事をご覧の方で、
「革靴でスーパーフィートを上手く活用している」という方がいらっしゃいましたら、
コメントをお待ちしております……

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