このサイトをご覧になっている紳士の皆様は、靴を履くときに必ず靴べらを使っていることと思います。(靴べら何それ美味しいの? という方は、こちらの記事をご覧下さい!)
これまでは、1個200円で手に入るプラスチック製の「イタリアンシューホーン」を、使い勝手や携帯性、コスパなどの観点から推奨してきました。
しかし、世の中には他にも評価が高い携帯用靴べらが複数あることから、今回比較検証してみることにしました。
特に「イタリアンシューホーン、良いんだけど少し安っぽいし小さすぎるんだよね……」とモヤモヤしていた方は、是非ご覧下さい。
1.イタリアンシューホーン(14cm)
今回は通販サイトのレビューで評価が高く、かつ値段が手頃なものを3つ選びました。
(「値段が手頃」というのは、ミニ靴べらは頻繁に持ち歩くため無くしやすく、またズボンに入れっぱなしになる可能性が高いため、多数用意する必要があるからです。)
一つ目は、当サイト勝手推奨ミニ靴べら「イタリアンシューホーン(9.5cm)」の拡大版です。
携帯性は犠牲になるが、使いやすい大きさ
こちらは9.5cm版の欠点でもあり、そして利点でもあった「小さすぎる」という点をカバーした製品です。
9.5cm版は結構屈まなければ使えないのですが、+4.5cmの違いは大きく、屈む深さが浅くなるため、膝を痛めている方や屈みにくい服装の場合はこちらが良いでしょう。
薄手で軽いため、ポケットに入れても嵩張りません。ただし、9.5cm版は「入っていることを忘れる」レベルでしたが、こちらは、特に座ったときなどある程度主張してきます。
茶色のカラーバリエーションも
14cm版は、9.5cm版には見かけない、茶色のカラーバリエーションがあります。個人的には、薄い色の方が目立たなくて好きですが。
まぁまぁの価格
9.5cm版は200~300円程度ですが、こちらは300円~600円程度。高い時期に買うと9.5cm版の倍の値段ですが、500円台以下だったら妥当な金額だと思います。
個人的には、屈みにくいデニム地のズボンや、ロング丈コートを着用した時用に、2~3本用意しておきたいです。
イタリア国旗、不要では?
この製品の一番の欠点が、でかでかと貼られたイタリア国旗と「MADE IN ITALY」のシールだと思います。
保管状態によっては色あせてアイルランド国旗にしか見えないですし、剥がすと跡がベタベタになります。なんとかなりませんかね……。
(ただ、アルコール入り除菌ウェットティッシュや消しゴムで擦ると、このベタベタは綺麗に取れます。)
2.サフィールメタルシューホーン
2つめは、靴クリーム界の王者、サフィールから出ているメタルシューホーンです。
イタリアンシューホーン(14cm)よりも若干短い11cmですが、使い勝手はとても良いです。
引き抜きやすい
先ず目に付くのが、このカール部分です。
カールした部分に指を引っかけることが出来るので、指に力を入れなくても、靴から靴べらを簡単に引き抜けます。
また、金属製のためプラスチック製に比べ薄く作られていますから、引き抜く際の抵抗も少ないです。
金属ならではのデメリット
ただ、金属製にもデメリットはあります。
少し硬く感じる
かかとの形に合わないと、足へのアタリを感じます。私の場合、若干ですが硬く感じました。
目立つ、指紋が若干付く
鏡面ステンレスのため、かなりキラキラします。アクセサリーとして目立たせたい、という方にはメリットかも知れませんが。
また、指紋がある程度付くことは覚悟しましょう。
ポケットとの相性は△
外から見た際に、そこまで目立つことはありませんが、重さは相応にあるため、ポケットの中で主張してきます。
また、落とすとうるさいです。ポケットの中に靴べらと一緒に別のものを入れていて、それを取り出したときにカール部分に引っかかり一緒に出てきてしまい、落ちて「ガシャーン」という音が響き渡ります。(実体験)
そもそも、金属製の靴べらは、一緒に仕舞ったものを傷つける可能性もあるため、その点も注意は必要です。
3.サムティアス 短ベラ
サフィールの気になったところを潰しに来ていると感じたのがこちら。サムティアス短ベラです。
引き抜きやすいのに引っかからない
サフィールは取っ手をカールさせることで引き抜きやすくしていました。一方こちらは指にフィットする凹みで引き抜きやすさを実現しています。
凹みの反対側はとても滑らかですので、何かに引っかかることはありません。
デザインも秀逸
個人的に気に入った点は、デザインが良いこと。
使用時はもちろん、引き出しにしまっているときや玄関に置いてあるときも、オシャレなインテリア小物として通用するでしょう。
マット調を含む、カラーバリエーションが豊富
また、カラーバリエーションが豊富で、7種類(本稿初出時点)もあります。
指紋が気になる方はつや消しホーニング加工を、目立つのが嫌な方はブラックやアンティックを選ぶ、ということが出来ます。
デザイン性の高さとも相まって、全色揃えてみたい、という方が出てくるかも知れません。
真鍮製なのに臭わない
今回レビューするに当たって一番気にしていたのが、この製品が真鍮製であるといこと。真鍮には独特の臭いがあり、それは私の苦手な臭いでもあるからです。
しかし、実際に触ってみると、上手にコーティングされているせいか、真鍮の全く臭いはありませんでした。
4.どれが一番?
最後に、どれが一番かを考えてみます。結論から言うと以下の通り。
1位:イタリアンシューホーン(9.5cm版)
2位:サムティアス 短ベラ
3位:イタリアンシューホーン(14cm)
4位:サフィールメタルシューホーン
「いつ、如何なる時も、靴を履く際は靴べらを使うべし」という観点からは、やはりイタリアンシューホーン(9.5cm版)の安さと軽さは圧倒的です。どれか一つ教えてと言われたら、これまで通り、イタリアンシューホーン(9.5cm版)を推奨します。(私自身、いつ終売になっても良いように、大量にストックしています。)
しかし、プラスチッキーで安っぽいと感じる方には、是非サムティアス短ベラを試してほしいです。懐に余裕がある方は、こちらで数を揃えても良いでしょう。
一方、イタリアンシューホーン(14cm)とサフィールメタルシューホーンは、優秀な靴べらではありますが、これ以上買い足すことは無いと思います。
イタリアンシューホーン(14cm)は、屈みにくい服装時に活用予定ですが、その大きさゆえプラスチッキーさがより強調されてしまう点がNGです。
サフィールメタルシューホーンも良い製品ですが、買い足すならサムティアスですかね^^;
皆様の携帯用靴べら選びの参考になりましたら幸いです。
また、皆さんが愛用しているシューホーンがありましたら、是非教えて下さい。
リンク