靴下

タビオ(Tabio)のロングホーズを4種類試してみました

投稿日:平成28年(2016) 10月16日 

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皆さんはスーツ用の靴下として、どのメーカーを愛用していますか?

これまで、色々なロングホーズ(ハイソックスより少し長い、スーツスタイルに合った靴下)をレビューしてきましたが、今回は「靴下屋」で有名なタビオをとりあげます。

(はじめに)なぜタビオ?

現在主力として履いているのが日本のハリソンと英国のパンセレラの2つ。これらに特段不満があるわけでは無いのですが、新たに製品を開拓すべく、購入&レビューしてみることにしました。

購入の動機は、以下2つのポイントです。

ロングホーズを謳っている

今回レビューする製品は、その名前に「ロングホーズ」とついています。

ロングホーズとは、スーツスタイルに最適な、膝くらいまである長いソックスのこと。ハイソックスに近いのですが、もう少し長めのイメージです。

スーツスタイルでは、肌の露出がNG。特に、座ったときや足を組んだときにズボンの裾から生足やすね毛が見えるのは、一番避けるべきことです。

これを防止し、足を綺麗に見せてくれるのがロングホーズなワケですが、まだまたロングホーズと銘打って売られている製品は少ないのが現状です。

全て日本製を謳っている

革靴は、そのタイトさから靴下の品質が履き心地に大きく影響します。安いアジア製が全てだめでは無いのですが、日本製はごわつきや縫い目の盛り上がりが少ないため履き心地がよく、さらに長持ちしやすい傾向にあります。

日本靴下協会によると、27年の国内生産比率は15%を切って居る状況とのこと。靴下の製造は、低価格帯からチャイナや東南アジアへの移転が進められてきましたが、そのような状況で、高コストな国内製造で売れ続けているのには、相応の品質があると踏んだわけです。

 

製品概要

今回は、ロングホーズとつく製品4つをレビューします。レビューする前に、製品の情報をまとめました。

① メンズ9×2つやリブビジネスロングホーズ

  • 材質:綿62%、ナイロン35%、ポリウレタン3%
  • 生産国:日本
  • 価格:\1,400(税抜)
  • リンク:公式通販(靴下屋タイツレギンスTabioAmazon
  • ラインナップ:サイズは25-27cmのみで、色は10色展開

② メンズピンドット柄ビジネスロングホーズ

  • 材質:綿59%、ナイロン37%、ポリウレタン4%
  • 生産国:日本
  • 価格:\1,200(税抜)
  • リンク:公式通販(靴下屋タイツレギンスTabioAmazon
  • ラインナップ:サイズは25-27cmのみで、色は6色展開

③ メンズチョークストライプビジネスロングホーズ

  • 材質:綿59%、ナイロン37%、ポリウレタン4%
  • 生産国:日本
  • 価格:\1,200(税抜)
  • リンク:公式通販(靴下屋タイツレギンスTabioAmazon
  • ラインナップ:サイズは25-27cmのみで、色は6色展開

④ メンズ 絹×綿バンナービジネスロングホーズ

  • 材質:絹52%、綿24%、ナイロン17%、ポリウレタン7%
  • 生産国:日本
  • 価格:\2,200(税抜)
  • リンク:公式通販(靴下屋タイツレギンスTabioAmazon
  • ラインナップ:サイズは24-26cmのみで、色は8色展開

購入方法

楽天市場の公式通販サイトAmazonマーケットプレイスの公式通販サイトがあります。楽天は500円の通常配送と190円メール便(2足まで)があり、一方、Amazonはメール便が無く、配送料は432円でした。また、何れも5,000円以上は送料無料になります。

2足までなら楽天の公式通販でメール便を利用し、3足以上5,000円未満ならAmazonで、それ以上ならその時のキャンペーン状況に応じて店を選べば良いと思います。

 

① メンズ9×2つやリブビジネスロングホーズ

外観レビュー

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今回、ネットでの前評判も良かったため、色の比較のためにも思い切って5色買ってみました。

色展開は「クロ、チャコール、スミクロ、チャコールグレー、クロ+チャ(リブ)、コゲチャ、ダークブラウン、コン、ノウコン、クロ+パープル(リブ)」の10種類とかなり豊富です。

今回はそのうち「クロ、チャコール、スミクロ、コン、ノウコン」の5種類を購入しました。クロとスミクロの違いは何かが楽しみです。

 

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コン色の9×2つやリブビジネスロングホーズ。

 

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上半分くらいがずり落ちを防ぐためのリブ、下半分と爪先が畝のような構造になっています。

 

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爪先の部分。縫製はとても丁寧です。

 

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左がスミクロ、右がクロです。スミクロはチャコールグレーよりも一段黒く、クロよりも明るい感じ。

品が良く、グレイ系のパンツに共通して使えそうです。(クロよりもオススメかもしれません)

 

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私の足を見せるのは申し訳ないので、トルソーを用意してみました。

 

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出っ張りなどが無く凄く綺麗です。

 

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正面から見たところ。ナイロンが入っているからでしょうか、商品名にある「つや」が若干ですが出ています。

履き心地

洗濯を繰り返しながら、1ヶ月程度数回に亘って履いてみました。

着圧は高め

まず感じたのが、ハリソンと比べて太もも部分の圧力が強いということでした。これは、リブ部分が広いことと、ナイロンとポリウレタンの混紡が寄与しているものだと思います。

ふくらはぎが小さめの方にとっては、履いている最中にずり落ちてこないというメリットがあります。一方で、ふくらはぎが大きい方にとっては、少々きつめに感じるかも知れません。

どんな靴下でも、繰り返し履いていると着圧は落ちてくるものですから、最初は少しきつめが良いと思います。

そこまで蒸れは感じない

天然繊維派の方にとって、綿62%は許容しがたい数値かも知れません。ただ、履いてみた感触ではあまり蒸れず、むしろほどよく化繊が混紡されていることでサラサラとした感触すらあります。

透けないストッキング?

商品名の通り、上品なつやがあります。トラウザーズ(ズボン、パンツ)の裾が少し上がったりめくれたときに、光沢感のある足が覗きます。

ジャケパンの時はマットな方が良いのですが、スーツの時――とりわけ光沢感のあるスーツでは、足が綺麗に見え、とても相性が良いと感じました。

 

② メンズピンドット柄ビジネスロングホーズ

外観レビュー

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続いて、ピンドット柄のホーズを見ていきます。

色はコンを選びました(全6色の展開です)。紺色の生地に水色のドットが入っています。

 

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これまで、無地のホーズばかり紹介してきましたが、今回は柄物も取り入れてみることにしました。

ただ、柄物といっても、派手なものはスーツスタイルには不適ですが、ピンドットならおとなしく、クラシカルな印象です。

ドットのサイズが小さいほど、おとなしい柄になります。この程度のサイズであれば、ビジネス用途としても最適でしょう。

 

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ドットの部分は大切に扱うように、との注意書きが。プリントでは無く、柄の糸が織り込まれているためです。

 

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①の9×2リブロングホーズよりも、丈が若干長めです。

また、遠目にはあまりドット柄が目立ちません。

 

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①に比べ、畝のついたリブが無いため、すっきりとした印象。

 

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ドット部分を拡大すると、プリント式では無いため、結構立体的なのが分かります。

 

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①との違いはまだあります。①では、真ん中くらいからずり落ち防止のためのリブがスタートしていましたが、こちらは柄が無くなるだけ。

 

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そして、この(トルソーのサイズが足りなくて)飛び出ている部分のみがリブです。

 

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引き下げてくるとこんな感じ。

この構造が履き心地にどの様な影響を及ぼすのか、次に見てみます。

履き心地

着圧は標準的だが、局所的

外観レビューでも見たように、ずり落ちを防止するリブ部分が最上部にある構造をしています。また、①よりも若干サイズが長めです。

そのため、膝下が長い方にとっては良いかも知れませんが、余らせてしまうと膝下をゴムで縛ったような感じになってしまいます。(ただ、折り返すことである程度不快感は緩和できます。)

リブは少なめですが、ポリウレタンが使われていることにより、リブ以外の場所でも標準的な着圧を感じることが出来ました。

少し薄手

これも①の畝ありとの比較になりますが、足が透けない程度に薄手です。薄手が好みの方は、①よりもこちらの方が良いのでは無いかと感じます。

 

③ メンズチョークストライプビジネスロングホーズ

外観レビュー

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3つめは、ストライプ入りのホーズです。(全体写真を撮り忘れました……)

写真の通り、一律のストライプではなく、一本線のグレーと二本線のブルーから作られる交互縞――いわゆるオルタネイトストライプです。

こちらもコンを選びました(全6色展開)。

 

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ストライプは、そのまま足の甲まで続きます。

 

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サイズは②のドット柄と同じ。素材の組成や、リブの状況も②と同じですので、②の柄違いという位置づけだと思われます。

 

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縞で足首のくびれが強調されるため、とても綺麗に見えるデザインです。

 

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ストライプの切れ目。

 

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このストライプも、②のドット柄と同じく、糸を使って表現されているため、取り扱いに注意が必要です。

プリントの方が扱いやすいのですが、このような織り込み式の方が、立体感がある上色が映えるので、好みです。

履き心地

基本的には②と同様です。

細かいところを言うと、②の方がブツブツとしたドットの感触が生地の裏側(足のあたる側)にあるのに対し、こちらは直線的な感じです。

ただ、柔らかい糸なので、そこまで不快感が有るものではありません。

 

④ メンズ 絹×綿バンナービジネスロングホーズ

外観レビュー

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これまで、綿、ウール、麻などは使ってきましたが、絹はあまり試す機会がありませんでした。

今回、手ごろな価格(2千円ちょっと)で絹製のホーズが試せると言う事で、買ってみました。

 

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シルク製のシールが貼ってありました。

 

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ご覧の通り、足の裏部分の色が違いますが、この部分に補強用として綿が使われているとのこと(言い換えると、その他の部分は殆ど絹と言う事です)。

バンナー機と呼ばれる日本に数台しか無い機械で製造されたため、商品名に「バンナー」が冠されています。実は、足裏が綿でその他が絹という構成は、この機械によって実現されたデザインだそうです。

 

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ご覧の通り、かなり高級感のある光沢です。

 

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バンナー機によって、靴と擦れやすい部分が綺麗に綿で形成されています。

 

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特に擦れやすいアキレス腱部分も、きちんと補強されているのは嬉しい配慮です。

 

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この光沢感は、シルクが入ってこそ、という感じてすね。

履き心地

肌触りは最高

やはり、シルクの肌触りは最高です。特に、靴の中の足がとても気持ちが良いのです。

綿には綿の、麻には麻の、それぞれ気持ちよさ(主に爽快感)がありますが、絹はウールの靴下に似た、柔らかさがあります。

吸湿性が高い

ぬめっとした柔らかい肌触りなので吸湿性はあまり期待していなかったのですが、靴を脱いだ後に思ったよりもサラッとしていました。

知識では、絹の保水力は麻に匹敵するものがあると分かっては居ましたが、改めて実感できました。(素材の吸湿性については、こちらの画像を参照下さい。)

耐久性は……?

これは履き心地と直接の関係はありませんが、絹を纏う上で心配なのは耐久性でしょう。ただ、靴と擦れる部分とは明確に生地が分かれているため、そこまでひ弱では無いと思います。

また、価格的にも絹製品にしてはリーズナブル(税抜き2,200円)なので、ある程度安心して履くことが出来そうです。

 

おわりに

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今回は、タビオの「靴下屋」で販売されているロングホーズを4種類、レビューしてみました。

①の「メンズ9×2つやリブビジネスロングホーズ」は、着圧強めで光沢感があるホーズが好きな方にオススメ。

②の「メンズピンドット柄ビジネスロングホーズ」と③の「メンズチョークストライプビジネスロングホーズ」は、クラシカルな柄入りが好きで、足が長めの方にオススメ。

④の「メンズ 絹×綿バンナービジネスロングホーズ」は、絹製の靴下の入門編としてオススメです。

 

①~③について、4割程度化繊が入っていることから、耐久性は高いと思います。また、見た目や品質に比べて価格も良心的です。

ただ、もう少し綿の割合が硬い方が良い、という方については、今まで通りハリソンの靴下をオススメします。

 

長くなりましたので、もう少し突っ込んだハリソンや、ソックスBoxの靴下との比較については、また日を改めてお伝えしようと思います。

 

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