靴紐

「靴ひも工房」の高級靴ひも3種レビュー(紗乃織靴紐との比較も)

投稿日:平成31年(2019) 3月10日  (更新:平成31年3月17日)

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みなさんは「靴ひも」を交換していますか?

靴ひもがボロボロのままの方を見かけますが、靴紐は靴磨きと同じくらい、靴を綺麗に保つために重要なパーツです。

今回は、「靴ひも工房」で蜜蝋(みつろう)と金属セルのオプションを含む3種類の靴ひもを購入しましたので、それぞれを比較しながらレビューしてみます。

後半では、以前レビューした紗乃織靴紐(さのはたくつひも)とも比較してみます。

1.靴ひもの重要性

※ご存じの方は読み飛ばして下さい。

靴ひもは靴の顔、切れる前に交換する

靴ひもの交換時期について、私は「靴ひもは切れる前、ダメージが目立った時点で交換すべき」と考えています。

靴ひもは、ひも靴を足に固定するために重要なアイテムです。しかし靴ひもは、この実用面に加え、靴全体の雰囲気を司(つかさど)る装飾的なアイテムでもあります。

従って、切れていなくても、ダメージを受けてボロボロな状態であれば、(みすぼらしくなる前に)交換する必要があります。靴の綺麗さを、延いてはビジネスマンに必須の装いの清潔さを保つことに繋がるからです。

靴ひもの状態は、普段の靴磨き時に確認する

執務中はもちろん、客先訪問中や移動中に靴ひもが切れるのは最悪ですよね。

従って、普段の靴磨きの際、靴ひものダメージ状況をついでに確認し、まずいなと感じたら交換するのがおすすめです。

靴ひもは予備をストックしておく

靴ひもは腐るものではないですし、すぐ必要なことも多いため、常に何本かストックしておくと良いでしょう。

ちなみに、予備を切らせ今回あわててレビュー用を兼ねて靴ひもを購入したのは内緒です。

 

2.今回購入した靴ひも

靴ひも工房Amazonでは「靴ひも.com」の名称で営業)では、受注生産で靴ひもを販売していて、材質、長さ、エンドピースの3種類を自由に組み合わせることができます。

今回は、蜜蝋の有無、金属セルの有無で、以下の3種類の靴ひもを購入しました。

  1. ロウ引き、75センチ、プラスチックセル(864円)

  2. ロウ引き蜜蝋、75センチ、プラスチックセル(1,188円)

  3. ロウ引き蜜蝋、75センチ、金属セル(1,512円)

300円程度で靴ひもが売られているなか、かなり強気な値段設定ですが果たしてどんなパフォーマンスを見せてくれるのでしょうか。

選んだ理由

価格は、先述の①材質、②長さ、③エンドピースの3種類から決まります。

①材質:ガス、ロウ引き、ロウ引き蜜蝋から選ぶ

本体の材質は、ガス、ロウ引き、ロウ引き蜜蝋の3つから選ぶことができます。

ロウ引きはガスひもよりもツルっとして少しドレスな感じ。蜜蝋はロウ引きに蜜蝋をしみこませたものですので、見た目はあまり変わりません(若干白っぽくなるかも)。

ガスひもでも良いのですが、少し毛羽立って見えるため、カジュアル寄りです。今回はドレス/フォーマル用途にしたいため、ロウ引きと蜜蝋から選ぶことにしました。

ただ、ビジネス用途という観点では、ガスひもでも問題無いと思います(外羽根の靴なんかは合うと思います。)。

②長さ:75センチか、80センチか

靴ひもは、鳩目(アイレット)の数、靴のデザイン、結び方、そしてどのくらい紐を余らせたいかによって、必要な長さが異なります。

今回は5穴の靴に使用するので、70センチ~80センチくらいが適当でしょうか。

確認すると、靴ひも工房は75センチを超えると+100円かかるので、今回はギリギリ一杯の75センチにしてみます。

③エンドピース:プラスチックか、金属か

靴ひもには、鳩目に紐を通しやすいよう、エンドピース(アグレット、終端処理具)が取り付けられます。

通常はプラスチックが多いですが、金属セル(金色、銀色、黒色)からも選ぶことができます。

今回は、2本をプラスチックセル、1本を黒色の金属セルにしてみました。

 

3.外観レビュー

それでは、まずは見た目をレビューしていきます。

 

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今回は楽天市場から注文。メール便で注文3日後には到着しました。

 

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おまけで、ポリッシュ用の布も入っていました。

 

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「和靴」の布。靴磨き、とりわけ鏡面磨きにはうってつけだと思います。(短冊状に切ってから使った方が良いでしょう。)

 

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そして今回購入した3製品。

ロゴが印刷された紙で結束されていますが……

 

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裏にはこのように注文内容が手書きで記入されています。

ちなみにこの結束用の紙、市販のシール付きラベル用紙が使われていました。受注生産とのことですが、手作り感満載です^^;

a. ロウ引き、75センチ、プラスチックセル(864円)

それでは、一つずつ外観を見ていきます。まずは、ロウ引きのプラスチックセルタイプから。

 

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Kutsuhimo Kobo MADE IN JAPANのロゴが見えます。

 

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ごく一般的なプラスチックセルですね。

 

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綺麗な石目柄の靴ひもです。

 

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靴に結ぶとこんな感じです。説明では2mmとありましたが、少し細めに感じます。

 

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厚み計で測定してみましたが、やはり細めで1.73mmと出ます。

よく見ると、断面は楕円状になっているのですが、何回か測っても2mmを超えることはありませんでした。

基本的に細い方がドレス/フォーマルな感じになるため、今回の目的には合致しています。

b. ロウ引き蜜蝋、75センチ、プラスチックセル(1,188円)

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続いて2本目。1本目との違いは、蜜蝋が使わているかどうかです。

 

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若干、目が滑らかなのがわかりますか?

蜜蝋有無での違い

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上が蜜蝋あり、下がなしです。蜜蝋ありの方が、若干白っぽく見えます。

 

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顕微鏡でみるとこんな感じ。

蜜蝋ありの方が、表面に白っぽい樹脂がみえ、表面が滑らかになっているのが分かります。

 

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左が蜜蝋あり、右がなしです。

照明の関係もありますが、やはり蜜蝋ありのほうが、若干白っぽく見えます。

蜜蝋は「結び目を解けにくくする」のと「紐にハリを持たせる」という面においては有効ですが、見た目は好みが分かれるかも知れませんね。(特に、紐同士の摩擦でさらに白っぽくなったりします。)

 

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なお、蜜蝋ありの方が、先ほどの1.73mmよりもさらに細い1.61mmと出ました。

蜜蝋を塗布する過程で引き締められたのか、または押されて楕円化がさらに進んだのかも知れません。

公称2mmということで80%以内。まぁ誤差の範囲かもしれませんが。

c. ロウ引き蜜蝋、75センチ、金属セル(1,512円)

3本目。2本目との違いは金属セルかどうかです。

 

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こんな感じに、ニッケル製の黒い金属セルが付いています。色は金色、銀色、黒色から選べますが、写真の通り黒を選びました。

ビジネス用途であれば、黒が無難だと思います。

 

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左が蜜蝋・プラスチックセル、右が蜜蝋・金属セルです。

右側は、金属セルの重みで結び目が良い感じに垂れ下がってくれます。

 

4.使用感レビュー

続いて、実際に使ってみての感想を。

a. ロウ引き、75センチ、プラスチックセル(864円)

覚悟はしていましたが、やはり結び目が解けやすいですね^^;

ロウ引きは、ガス紐と違って表面がツルツルです。したがって、見た目は平滑で綺麗ですが、(今回は細めの2mmタイプを選んだからというのもありますが)とても解けやすいです。

 

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少し歩いただけで、こんな感じにスルスルと解けていくと思います。

二重結び必須

おそらく、本製品についてはいわゆる「二重結び」が必須で、通常の蝶々結びは現実的ではないでしょう。

二重結びを知らない方は、日経電子版に白色と黒色の靴ひもを使って、二重結びを解説した良い動画がありますので、そちらをご覧下さい。(文字より動画を見た方が早いです。)

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二重結びをしてみました。これなら解けません……が、慣れるまでは面倒なのと、慣れたとしても結ぶスピードはどうしても劣ります。

したがって、仕事上、下足する頻度が多い方は、蜜蝋ありを選択した方が良いと思います。

b. ロウ引き蜜蝋、75センチ、プラスチックセル(1,188円)

他の2mm紐と比較して、若干細くは感じますが、とても結びやすく優秀な靴ひもです。

式典などの畏まった場用の靴ひもとしてお薦めできます。

もちろん、今後耐久性を十分に検証する必要はありますが……。

c. ロウ引き蜜蝋、75センチ、金属セル(1,512円)

最初に思ったのは、歩いても金属セルがパタパタ音を立てないと言う事です。

以前紗乃織靴紐で唯一不満だったのはこれで、周囲が静かな状況でカーペットの上歩くと、「パタパタ」と結構響くんですよね……。

金属セルが軽いからか、(当時買った80cmの紗乃織靴紐に比べて)紐の長さが5センチ短いからかわかりませんが、この点は良いです。

また、詳細は紗乃織靴紐との比較で述べますが、金属セルの直径も一回りくらい小さいと感じました。

したがって、靴の手入れで小さめの鳩目(アイレット)を持つ靴に対しても、比較的スムーズに紐を通すことができました。

 

5.「紗乃織靴紐」との違い

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以前レビューした紗乃織靴紐。

今回靴ひも工房の靴ひもをレビューするにあたって、比較のために買い直してみました。

Amazonで1,296円でした。

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10センチ刻みなので、80センチを選択。直径は靴ひも工房と同じ公称2mmです。

以前は紙製のパッケージでしたが、プラ製に変更になっていますね……。

 

なお、仕様がほとんど同じ「c. ロウ引き蜜蝋、75センチ、金属セル(1,512円)」と比較していきます。

外観の違い

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上が紗乃織靴紐、下が靴ひも工房です。

紗乃織靴紐は、同じ蜜蝋を用いた靴ひもですが、白っぽくないですね。

また、金属セル部分は、紗乃織靴紐が2カ所の固定なのに対し、靴ひも工房は4カ所で固定しています。

実は、紗乃織靴紐は使っている最中に金属セルが取れたことがありました。その点は4カ所留めの靴ひも工房に安心感があります。

質感の違い

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二つの靴ひもを持って、重力のままに垂らしたところです。

上が紗乃織靴紐、下が靴ひも工房。

どちらが良いかは好みの問題だと思いますが、紗乃織靴紐の方が針金のようにしっかりしています。対して、靴ひも工房の方は、かなりしなやかです。

さて、ここで気づいたのが、紗乃織靴紐のほうが若干太いのでは無いか? ということ。

サイズの違い

ということで、サイズを測ってみます。

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紗乃織靴紐は、ほぼ2mmです。

靴ひも工房の様に断面は楕円にはなっておらず、10回程度回転させながら計測して、一番薄いところでも1.99mmでした。

サイズからすると直径で0.4mm程度、紗乃織靴紐の方が太いことになります。

装着時の違い

続いて、靴に装着してみます。

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左が紗乃織靴紐、右が靴ひも工房です。

両者共に直径の公称は2mmですが、実寸は靴ひも工房の方が0.4mmほど細いことが分かっています。

この僅かな違いが、見た目にここまで影響しました。よりドレス感を出したいのであれば、靴ひも工房ですね……。

逆に言うと、靴ひも工房は、ドレス寄りすぎて、内羽根のストレートチップやプレーントゥ以外には合わないかもしれません。

靴ひもの通しやすさの違い

使ってみて思ったのは、靴ひもの通しやすさに違いがあることです。

この靴はドレス向きということもあって、小さめ目のアイレットで作られているのですが、紗乃織靴紐は通す際と抜く際、金属セルが引っかかって少々難儀しました。

金属セルの長さ自体はノギスで実測すると両者共に15.0mmと同じです。しかし、厚みが異なり、紗乃織靴紐は2.73mm、靴ひも工房は2.62mmと、僅か0.11mmですが紗乃織靴紐の方が太いことが分かります。

このほんの僅かな違いが、靴ひもの通しやすさと抜きやすさに違いが出ることが分かりました。

歩いた感触の違い

紗乃織靴紐は歩いていると靴に金属セルが当たってパタパタと音を立てました。一方、靴ひも工房は、(耳をすませると聞こえますが)そこまで目立った音はしませんでした。

僅か5cmの長さの差と、金属セルの重さの違いかもしれません。

結局どっちが良いの?

個人的な満足感は、どちらも変わりませんが、強いて言うとこんな感じでしょうか。

  • ドレス/フォーマル用途なら靴ひも工房
  • 装飾が多い靴やカジュアル用途は紗乃織靴紐(若しくは3mmの靴ひも工房を検討)
  • ビジネスならどちらでも良さそう
  • コスパは紗乃織靴紐
  • 色の黒さは紗乃織靴紐
  • 僅かな長さの調整をしたいならば靴ひも工房(注文時に1cm単位で長さを変更できる)
  • プラスチックセルを選びたいなら靴ひも工房

 

6.おわりに

比較を終えて

今回は、「靴ひも工房」で受注生産している靴ひもについて、蜜蝋の有無、金属セルの有無の組み合わせで3種類購入し、試してみました。

個人的には、ロウ引きにするなら解けにくさから蜜蝋は合った方が良く、金属セルにするかは好み/靴のデザイン次第かなぁ、と思います。

紗乃織靴紐とも比較しましたが、両者のどちらが絶対良いというわけでは無く、用途や好みに応じて使い分けるべきものと感じました。

高い靴ひもの意義

いずれにせよ、300円で売られている一般的な靴ひもに比べると、見た目も使い勝手(蜜蝋ありのみ)も格段に良いです。

特に、見た目にはとても高級感が出るので、安い靴を簡単に格上げする良い手段であると言えます。(ジャケットのボタンに似ていますね。)

ただ、靴ひも工房のフルセット1,512円はちょっと高いよなぁ……。同時複数本購入でもう少し安くならないかなぁ……なんて思っています^^;

 

私はいまのことろ、これといって定番が見つかっていない「靴ひも難民」です。皆さんのお薦めの靴ひもがあったら是非教えて下さい(下のコメント欄からどうぞ!)。

 

リンク

靴ひも工房

a. ロウ引き、75センチ、プラスチックセル(864円<レビュー品購入時>)

b. ロウ引き蜜蝋、75センチ、プラスチックセル(1,188円<レビュー品購入時>)

c. ロウ引き蜜蝋、75センチ、金属セル(1,512円<レビュー品購入時>)

紗乃織靴紐(さのはたくつひも)

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