サラリーマンのファッションを考える


ネクタイの選び方・カラーコーディネートだけじゃない7つのTIPS

   

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皆さんは、どの様にネクタイを選んでいますか?

前回のネクタイアンケートで、「ネクタイの選び方を教えて欲しい」という主旨のコメントを複数戴きました。永遠のテーマみたいなものですよね……。

ご存知の通り、ネクタイには様々な色が使われるため、この手の話の多くは、カラーコーディネートが主役になることが多いです。(情熱の赤・冷静さの青とか、茶と青が合う云々……。)

しかし、シックなサラリーマンのスーツは、その殆どが、どんな色にも合いやすい灰色か紺色です。従って色については、基本的に自分の好みや演出したいものを選べば良いと考えています。

ということで、今回はあえて色合わせ以外の観点から、ネクタイのコーディネートについて考えたいと思います。ネクタイを選ぶ上では、カラーコーディネート以上に重要な点があると思うのですが、いかがでしょうか……?



その1:素材をあわせる

一つ目のポイントは素材あわせです。

ネクタイの素材には、光沢のある物、マットな物、起毛がある物等々、様々な素材が使われています。

と同時に、ジャケットやシャツにも、様々な見た目の素材が使われます。この両者を揃えることで、ぱっと見の統一感を出す事が出来ます。実例を見てみましょう。

 

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このコーディネート、どこか違和感がないでしょうか?

 

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よく見ると、ジャケットは厚手の起毛素材なのに、ネクタイの広い部分に光沢素材が使われています。

これが違和感の原因です。

 

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ネクタイを起毛素材に替えてみます。

 

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雰囲気がピッタリですよね。この様に、ジャケットとネクタイは素材感をあわせることで、服全体に統一感を出すことが出来ます。

なお、これは光沢感があるジャケットでも同様です。

 

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今度はジャケットを比較的光沢のある物に替えてみます。

どうでしょう。違和感がありますよね。

 

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ネクタイを元に戻してみます。落ち着きました……。

 

冬物の厚手の生地には素材感の強いスーツ・ジャケットが多いですよね。この場合、光沢の強いネクタイをムリに合わせようとすると失敗の原因になります。そのような上着をお持ちの方は、是非素材感のあるネクタイを試してみて下さい。

なお、夏用の生地であっても、ポーラ(フレスコ)などの通気性の良いザックリとした素材があります。こんなときは、シルクならフレスコを、または麻や綿やそれらの混紡素材を使うことで、コーディネートに統一感を出すことが出来ます。

 

その2:幅をあわせる

生地感を合わせたところで、続いてはネクタイの幅を確認します。次の写真をご覧下さい。

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どこかヘンですよね? 今回は生地感はあえて揃えています。揃っていないのは、ネクタイの幅です。

 

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ラペル(ジャケットの下襟のこと)幅に比べ、ネクタイの幅が極端に細いため、貧相に見えます。

今回はかなりラペルが広めのジャケットを選んだので、完全に同じサイズのネクタイを選ぶのは難しいかも知れませんが、幅広ラペルには太いネクタイ、狭いラペルには細いネクタイを選ぶと落ち着きます。

そのため、ネクタイを購入するときは必ず大剣(ネクタイの幅が広い方)のサイズを確認します。最近の主流は7.5cm~8.5cmです。所有しているジャケットのラペル幅が広めなのか、狭めなのかを確認し、ネクタイの幅と合うように購入することが大切です。

私は太いラペルにすることが多く、特に単品のジャケットにその傾向が強いです。このため日本製のタイだと細すぎることが多く、3.5インチ(9センチ弱)や3.75インチ(約9.5センチ)といった太めのラペルが多い並行輸入のネクタイをあわせることがあります。

 



その3:ノットの大きさをあわせる

大きさはネクタイの幅だけではありません。

 

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今回は幅に違和感はありませんが、ノット(ネクタイの結び目)が小さいと感じますよね。

 

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特に、シャツの襟がワイドカラーで開いているため、余計小さく見えます。(レギュラーカラーやナローカラーならありだと思います。)

原因は、このタイの厚さにあります。タイは生地、芯地、裏地の3層構造になっているのですが、このタイは芯地が薄く、プレーンノットで結ぶとノットが小さくなってしまいます。

なお、ネクタイは大剣と小剣の中間地点の太さも、ノットの大きさ――正確にはノットの長さに影響します。

 

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こちらの写真をご覧下さい。少しボリュームが増えたように見えないでしょうか? ネクタイの結び方をシングルノットからダブルノットに変更したためです

 

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左がシングルノット、右がダブルノットです。並べるとよく分かります。

 

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ディンプル(ネクタイの「えくぼ」の部分)の上が、二重に巻かれているのがよく分かります。このディテールも良いですよね。

なお、ネクタイが長すぎるときもダブルノットで長さを縮めることが出来るので、活用してみて下さい。

ウインザーノットやハーフウインザーノットもノットを大きくするのに効果的なのですが、綺麗逆三角形になりすぎるため、個人的にはこちらの方が好きです。

(参考)ノットサイズの確認の仕方

本当は試着してみるのが一番ですが、購入時など、複数のタイを比較したいときにオススメの方法をご紹介します。

それは、ネクタイを軽く結んでノットを作ってしまう方法です。やり方は簡単で、その場で結ぶだけです。

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実際にどんなノットになるのか、平置きのままだと想像しづらいですが、これなら比較しやすいですよね。

※ なお、陳列商品に行う際には店員に断ってからにするか、店員にやって貰うのが良いでしょう

(参考)ダブルノットの作り方

ググれば沢山出てきますが、ダブルノットでの結び方を参考までに。

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画像を見れば分かると思いますが、プレーンノットを2回巻きにするだけです。

コツは、最後に大剣を通す際、2回目ではなく1回目に巻いた部分の下をくぐらせること。そうするとディンプルが作りやすくなります。

 

その4:柄を絞る

シンプルすぎるのは味気ないですが、雑多すぎるよりはマシという例を。

 

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チェック×ストライプ×チェックという、組み合わせです。この様に同系色でまとめたとしても、見ているだけでクラクラしてきます^^;

基本的には、シャツ・ネクタイ・ジャケットで柄は1点か、多くても2点にとどめた方が合わせやすいです。

 

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ジャケットを無地にし、ネクタイのストライプを幅が広いものにしてみました。柄物2点の組み合わせですが、柄の大きさを変えることで、落ち着きが出ました。

なお、ビジネス用途であれば、シャツのチェックをもう少し細かい物にした方が良いとおもいます。

 

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ビジネス用途の柄シャツといえば、本来チェックでは無くストライプシャツです。

このとき、細いストライプであれば、ストライプのネクタイとぶつかることが少ないため、使い勝手が増します。シャツを買い足す際に、ご自身がどんなネクタイを持っているか今一度思い出すようにすると良いでしょう。

 

その5:色を絞る

柄と同じく、色も多すぎるとカオスになります。

目安としては、4色以上使うと収拾がつかなくなるため、3色以下に抑えるのがオススメ。

ストライプのネクタイで多色使いの物を見かけますが、単品としては綺麗でも、どんな組み合わせが出来るか、購入前に一度想像することが大切だと思います。

逆に、落ち着いた雰囲気を作りたいときは1色でまとめるのがオススメ。紺のスーツにネイビーのネクタイ、白かサックスのシャツといった感じです。

なお、所有しているネクタイで多色使いの物を探したのですが、上記の理由から参考になりそうな物が見つからず、本項は写真無しです。すみません。。。

 

その6:色を拾う

単色では無く、ネクタイの中に他のパーツの色を置く事で、雰囲気を安定させることが出来ます。

 

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やりやすいのはストライプでシャツと色を合わせる方法です。ネクタイのストライプに含まれる水色が、シャツの水色を拾います。

 

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特に好きなのがこちら。水色の小紋が入ったタイで、シャツの水色を拾う方法です。

上記の理由から、小紋タイを買うとき、ついつい水色のパーツが入ったものを選びがちになります(^^;

そのほかにも、ポケットチーフの色を拾う(ネクタイと同じ生地はやり過ぎな気がしますが)、シャツのストライプと同じ色を拾う、なかにはジャケットの裏地やステッチの色を拾うという方法もあります。

 

その7:適度に濃淡を付ける

ネクタイはシャツやスーツと同系色なら何でも良いかというと、そうではありません。

 

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これはこれで好きな雰囲気なのですが、やはりパッとしませんよね。(目立つべきではない裏方――会議の陪席者や記録係には良いかも知れませんが……。)

 

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そこで、ネクタイの色を少し濃くしてみます。結構見違えますよね。

 

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このネクタイ、実は同じメーカーで、同じ生地を使っているのですが、色違いで2本買った物です。ですから、ここまで雰囲気が変わるのは、単純に色の違いが原因です。

シャツが白色だったら良いのですが、水色系を使うときに、水色のネクタイには要注意。また、水色以外でも彩度の低いネクタイは色つきのシャツと相性が悪いことがあるので注意します。

なお、これの応用ですが、派手すぎるネクタイの主張を抑えるために、逆に色つきのシャツを着るという方法もあります。

 

まとめ

すこし長くなったのでまとめます。

ネクタイを選ぶ上で、色の効果や組み合わせも大事です。しかし、それ以上に

  1. 素材をあわせる:ツルツル上着はツルツルネクタイ、ガサガサ上着はガサガサネクタイ
  2. 幅をあわせる:細いラペルには細いネクタイ、太いラペルには太いネクタイ
  3. ノットの大きさを合わせる:ワイド襟に小さなノットは貧相
  4. 柄を絞る:同じサイズの柄は組み合わせない
  5. 色を絞る:4色以上はチャレンジ度高し
  6. 色を拾う:ネクタイのストライプや小紋でシャツやチーフの色を拾う
  7. 適度に濃淡を付ける:色シャツはネクタイのインパクトを削ぐので注意

上記7点に留意すると、より良いネクタイ選びが出来るのではないかと思います。

 

皆さんが実践しているネクタイ選びのTIPSはありますか? 

上記はあくまで私が実践している方法で、網羅的な物ではないと感じています。ぜひコメント欄から皆さんのやり方や、選び方に関する情報をお寄せ下さい。

 

 

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2 コメント on "ネクタイの選び方・カラーコーディネートだけじゃない7つのTIPS"

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写真には圧倒的な説得力がありますね。うなずきながら拝読しました。色だけでなく、素材感まで意識できるようになると、かなりおしゃれな感じがしますよね。
あと、私なりにコーディネートを考えるときのポイントだと思っているのは、「無地(系)の基本装備を意識してそろえる」ということです。

コーディネートのことを考えると、スーツは断然無地が使いやすい。今回のお写真でも、ネイビー、グレー、ブルーグレーの無地が使われていますよね。また、無地のネクタイもトーン違いで同じものを2つそろえていらっしゃいます。その「基本装備の充実度」が、コーディネートには大きく影響すると思います。

おそらく、スーツを買いそろえるとき、とりあえず無地から入るとしても、2着目はストライプにすることが少なくない。シャツ&タイも同様。無造作に意識せずに買っているとストライプばかりになりがちです。(かつての私がそうでした。)で、気づいてみると3つともストライプばかりになって、コーディネートがしづらくなる。

そのことに気づいてからは、意識的に無地を選ぶようになってます。特にスーツは。グレーなどは同じ無地と言っても濃さにずいぶん幅がありますし、同じぐらいの濃さでも、シャークスキン、バーズアイ、シャドーストライプなど、織の違いでも雰囲気が異なりますから、「無地ばかりで飽きる」ということもないですよ。一番下のコーディネートのように、Vゾーン全部無地でバッチリ決まっているとシビレます(笑)。

「コーディネート」って、つまりはワードローブにある装備の「組み合わせ」ですから、守備範囲の広いもの=無地(系)を充実させるのが一番だと思います。

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